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公開番号
2025025245
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023129840
出願日
2023-08-09
発明の名称
脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法
出願人
帝人株式会社
代理人
個人
主分類
D06M
13/352 20060101AFI20250214BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】分散染料また顔料で着色された全芳香族ポリアミド繊維を、特定のイオン液体、及び非プロトン性有機溶媒を含む脱色用処理液を用いて脱色する方法を提供する。
【解決手段】分散染料または顔料で着色された全芳香族ポリアミド繊維を、分子内に炭素数5以下のアルキル基を含むイミダゾリウム系イオン液体、及び非プロトン性有機溶媒を含む脱色用処理液と接触させて、処理温度100℃~130℃にて3~5時間脱色処理を施す。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
分散染料または顔料で着色された全芳香族ポリアミド繊維を、分子内に炭素数5以下のアルキル基を含むイミダゾリウム系イオン液体、及び非プロトン性有機溶媒を含む脱色用処理液と接触させて、処理温度100℃~130℃にて3~5時間脱色処理を施すことにより、該全芳香族ポリアミド繊維の、着色前と脱色処理後のJIS Z 8729:2013に準拠した色差ΔEを13以下とすることを特徴とする脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
全芳香族ポリアミド繊維が、酸クロライド成分とジアミン成分とから構成されるパラ型全芳香族コポリアミド又はメタ型全芳香族コポリアミドであって、該酸クロライド成分としてテレフタル酸ジクロライド(以下第一成分という)を含み、該ジアミン成分としてパラフェニレンジアミンまたはメタフェニレンジアミン(以下第二成分という)、並びに3,3’オキシジフェニレンジアミン、3,4’オキシジフェニレンジアミン、及び4,4’オキシジフェニレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン(以下第三成分という)を含んでなり、該ジアミン成分における第二成分と第三成分とのモル比率が20/80~80/20である請求項1に記載の脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
【請求項3】
イミダゾリウム系イオン液体が1-エチル-3-メチルイミダゾリウム クロリド、又は1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム クロリドである請求項1又は2に記載の脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
【請求項4】
非プロトン性有機溶媒が、植物由来の有機溶媒である請求項1又は2に記載の脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
【請求項5】
非プロトン性有機溶媒がγ-バレロラクトンである請求項1又は2に記載の脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、分散染料また顔料で着色された全芳香族ポリアミド繊維を、イミダゾリウム系イオン液体、及び非プロトン性有機溶媒を含む脱色用処理液を用いて脱色する方法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
全芳香族ポリアミド繊維(以下、アラミド繊維とも言う)は、その高強度、高弾性率、耐薬品性などの特性を生かし、産業資材用途や機能性衣料品に活用されている。さらに、近年では高機能繊維製品の需要が持続的成長を求められ、繊維産業においてもリサイクルを求める声が高まってきている。このような背景のもと、アラミド繊維を有効活用する目的で、廃棄した産業資材用途や機能性衣料用繊維の屑または/及びアラミド繊維を製造・加工する工程において発生する繊維屑を再利用することが要望されている。
このような要望に応えるため、例えば、アラミド繊維製品では、リサイクルを行うための回収技術(特許文献1参照)などが知られている。
【0003】
しかしながら、現在アラミド繊維製品は通常顔料によって着色されており、回収したアラミド繊維を再利用する、またはアラミド繊維のドープとして再利用するためには、繊維中の顔料をある程度除去し、脱色することが必要である。しかしながら、まだ効率的に脱色する方法が開発されているとは言い難いのが現状である。
【0004】
現行の化学繊維の脱色技術にあっては、環境負荷を考慮して溶媒に非塩素系のものを用いた方法もある(特許文献2参照)。この方法は、処理対象であるポリエステル繊維を全体的に溶媒に浸け込んで、繊維からの顔料の除去を行うものである。しかし、この方法では、繊維が常に溶媒に接触しているので、溶け出した顔料が溶媒中で飽和すると、顔料が繊維に再び付着するといった問題が起きる。そこで、完全に脱色するには、溶媒中の染料が飽和するたびに新しい溶媒を用意して繰り返し繊維を浸ける必要があるので、溶媒を大量に使用しなくてはならない上、このような方法がアラミド繊維へも適用可能かどうかは、まだ検討されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2023-507132号公報
米国特許第7959807号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的としては、かかる従来技術における問題点を解消し、分散染料また顔料で着色された全芳香族ポリアミド繊維を、特定のイオン液体、及び非プロトン性有機溶媒を含む脱色用処理液を用いて脱色する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討をおこなった結果、染色又は原料着色(以下、原着と言う場合がある。)されたアラミド繊維を、イオン液体と有機溶媒を混合した脱色用処理液と接触させて剪断応力下にて混合させるとき、着色アラミド繊維を、着色前に近い状態まで脱色できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明によれば、
1.分散染料または顔料で着色された全芳香族ポリアミド繊維を、分子内に炭素数5以下のアルキル基を含むイミダゾリウム系イオン液体、及び非プロトン性有機溶媒を含む脱色用処理液と接触させて、処理温度100℃~130℃にて3~5時間脱色処理を施すことにより、該全芳香族ポリアミド繊維の、着色前と脱色処理後のJIS Z 8729:2013に準拠した色差ΔEを13以下とすることを特徴とする脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
2.全芳香族ポリアミド繊維が、酸クロライド成分とジアミン成分とから構成されるパラ型全芳香族コポリアミド又はメタ型全芳香族コポリアミドであって、該酸クロライド成分としてテレフタル酸ジクロライド(以下第一成分という)を含み、該ジアミン成分としてパラフェニレンジアミンまたはメタフェニレンジアミン(以下第二成分という)、並びに3,3’オキシジフェニレンジアミン、3,4’オキシジフェニレンジアミン、及び4,4’オキシジフェニレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン(以下第三成分という)を含んでなり、該ジアミン成分における第二成分と第三成分とのモル比率が20/80~80/20である上記1に記載の脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
3.イミダゾリウム系イオン液体が1-エチル-3-メチルイミダゾリウム クロリド、又は1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム クロリドである上記1又は2に記載の脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
4.非プロトン性有機溶媒が、植物由来の有機溶媒である上記1又は2に記載の脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
及び、
5.非プロトン性有機溶媒がγ-バレロラクトンである上記1又は2に記載の脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の脱色全芳香族ポリアミド繊維の製造方法を用いれば、脱色処理により染料及び顔料を繊維から容易に脱色することが可能であるため、リサイクル可能な全芳香族ポリアミド繊維製品を提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細を説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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