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公開番号
2025019362
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-07
出願番号
2023122931
出願日
2023-07-28
発明の名称
メタ型全芳香族ポリアミド繊維およびその製造方法
出願人
帝人株式会社
代理人
個人
主分類
D01F
6/60 20060101AFI20250131BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】繊維の破断強度の標準偏差が0.5cN/dtex以下、繊維の破断伸度の標準偏差が7%以下のメタ型全芳香族ポリアミド繊維を布帛として、布帛物性(特に引裂強力)が安定した耐熱性難燃作業服を得る。
【解決手段】メタ型全芳香族ポリアミドを含む紡糸用ドープを凝固浴中に紡出、固化させてメタ型全芳香族ポリアミド繊維を製造するに際し、メタ型全芳香族ポリアミド紡糸用ドープの中和に使用する中和剤の、粒子量全体の90%以下の粒子径(D90)が、10μmを越え、150μm未満である中和剤を使用する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
メタ型全芳香族ポリアミドを構成成分とする繊維であって、該繊維の破断強度の標準偏差が0.5cN/dtex以下で、該繊維の破断伸度の標準偏差が7%以下であり、且つ該繊維断面における短径D1に対する長径D2の比D2/D1が1.6未満である断面形状を有することを特徴とするメタ型全芳香族ポリアミド繊維。
続きを表示(約 440 文字)
【請求項2】
メタ型全芳香族ポリアミドを含む紡糸用ドープを凝固浴中に紡出、固化させてメタ型全芳香族ポリアミド繊維を製造するに際し、メタ型全芳香族ポリアミド紡糸用ドープの中和に使用する中和剤の、粒子量全体の90%以下の粒子径(D90)が、10μmを越え、150μm未満である中和剤を使用することを特徴とするメタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
【請求項3】
中和剤が水酸化カルシウムである請求項2に記載のメタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
【請求項4】
メタ型全芳香族ポリアミド紡糸用ドープとして、濁度が6.0以下のドープを用いる請求項2に記載のメタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
【請求項5】
メタ型全芳香族ポリアミド紡糸用ドープとして、IVが3.0(dL/g)以下のメタ型全芳香族ポリアミドを用い、ドープ粘度が800(poise)以下のドープを用いる請求項2に記載のメタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、メタ型全芳香族ポリアミド繊維およびその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、破断強度及び破断伸度の標準偏差、並びに繊維断面形状が特定の範囲に制御されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維およびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、全芳香族ポリアミドのうち、ポリメタフェニレンイソフタルアミドで代表されるメタ型全芳香族ポリアミド(以下、「メタアラミド」と称する場合がある)繊維は、耐熱・難燃性繊維として特に有用なものであり、これらの特性を発揮する分野、例えば、フィルター、電子部品等の産業用途や、耐熱性、防炎性、耐炎性が重視される防護衣料等の防災安全衣料用途等に用いられている(特許文献1~5参照)。
【0003】
また、これらのメタ型全芳香族ポリアミドは、アミド系極性溶媒に可溶であり、メタ型全芳香族ポリアミドを該溶媒に溶解した重合体溶液から乾式紡糸、湿式紡糸、半乾半湿式紡糸等の方法により繊維となし得ることもよく知られている。
【0004】
これまで、メタアラミド繊維の重合工程で使用されていた無機アルカリは、その粒子径が10μm以下の微小粒子を用いることで、ノズル面での糸切れによる毛羽発生および延伸時の糸切れ問題を改善してきた(例えば、特許文献6参照)。
【0005】
しかし、微粒子無機アルカリは、溶剤に分散させると沈降する。そして、沈降した無機アルカリ分散体を使用すると中和に長時間を費やしてしまうので、工業生産に適さないという問題があった。
【0006】
また、特にメタ型全芳香族ポリアミド繊維が防護衣料等に使用される場合、視認性や識別性が必要となり、さらに意匠性やデザインも製品として重要な要素となっており、多彩な加工が施されるため、メタ型全芳香族ポリアミド繊維を含む布帛の引裂強力の安定化が重要な技術的課題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2007/089008号
特開2010-084237号公報
国際公開第2011/118022号
特開2011-236543号公報
特開2020-020057号公報
特開昭57-067631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討をおこなった結果、メタ型全芳香族ポリアミド繊維を含む布帛の引裂強力が不安定となるのは、メタ型全芳香族ポリアミド繊維の破断強度及び伸度が、ロット内及びロット毎で大きくばらつくことに起因していることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かくして本発明の目的は、メタ型全芳香族ポリアミド繊維の破断強度及び伸度のバラツキを低減するための方法を見出すことにあり、本発明者が鋭意検討をおこなった結果、メタ型全芳香族ポリアミド繊維の重合工程で使用する中和剤の粒度分布と、紡出されるメタ型全芳香族ポリアミド繊維の断面形状を特定の範囲に制御するとき、メタ型全芳香族ポリアミド繊維の破断強度及び伸度のバラツキが低減され、以って布帛の引裂強力をより安定化させることができることを見出した。
【0010】
すなわち本発明によれば、
1.メタ型全芳香族ポリアミドを構成成分とする繊維であって、該繊維の破断強度の標準偏差が0.5cN/dtex以下で、該繊維の破断伸度の標準偏差が7%以下であり、且つ該繊維断面における短径D1に対する長径D2の比D2/D1が1.6未満である断面形状を有することを特徴とするメタ型全芳香族ポリアミド繊維、
2.メタ型全芳香族ポリアミドを含む紡糸用ドープを凝固浴中に紡出、固化させてメタ型全芳香族ポリアミド繊維を製造するに際し、メタ型全芳香族ポリアミド紡糸用ドープの中和に使用する中和剤の、粒子量全体の90%以下の粒子径(D90)が、10μmを越え、150μm未満である中和剤を使用することを特徴とするメタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
3.中和剤が水酸化カルシウムである上記2に記載のメタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
4.メタ型全芳香族ポリアミド紡糸用ドープとして、濁度が6.0以下のドープを用いる上記2に記載のメタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
及び、
5.メタ型全芳香族ポリアミド紡糸用ドープとして、IVが3.0(dL/g)以下のメタ型全芳香族ポリアミドを用い、ドープ粘度が800(poise)以下のドープを用いる、上記2に記載のメタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法、
が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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