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公開番号2025062188
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-14
出願番号2023171083
出願日2023-10-02
発明の名称繊維及び繊維の製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類D01F 6/42 20060101AFI20250407BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】強度特性、紡糸性、及び低応力回復性に優れた繊維を得る。
【解決手段】条件(1)~(4)を満たす水添ブロック共重合体(イ)を含む繊維。
<条件(1)>:
水添ブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含むブロック共重合体の水添物。
<条件(2)>:
水添ブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)を少なくとも1個含有し、前記(イ)中の重合体ブロック(a)の含有量が10質量%以上。
<条件(3)>:
水添ブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とからなる水添共重合体ブロック(b)を少なくとも1個含有し、前記(b)中のビニル芳香族単量体単位の含有量が5~79質量%。
<条件(4)>:
水添ブロック共重合体(イ)は、JIS K7210に従って、230℃、荷重2.16kgの条件下でのMFR値が10以上。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記の条件(1)~(4)を満たす、水添ブロック共重合体(イ)を含む繊維。
<条件(1)>:
前記水添ブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む、ブロック共重合体の水添物である。
<条件(2)>:
前記水添ブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)を、少なくとも1個含有し、
前記水添ブロック共重合体(イ)中の前記ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)の含有量が、10質量%以上である。
<条件(3)>:
前記水添ブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とからなる水添共重合体ブロック(b)を、少なくとも1個含有し、
前記水添共重合体ブロック(b)中の、ビニル芳香族単量体単位の含有量が、5質量%以上79質量%以下である。
<条件(4)>:
前記水添ブロック共重合体(イ)は、JIS K7210に従って、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFR値が10以上である。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
総繊度が10dtex以上500dtex以下である、
請求項1に記載の繊維。
【請求項3】
前記水添共重合体ブロック(b)中の、ビニル芳香族単量体単位の含有量が、45質量%以上79質量%以下である、
請求項1に記載の繊維。
【請求項4】
前記水添ブロック共重合体(イ)中の前記ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)の含有量が、15質量%以上40質量%以下である、
請求項1に記載の繊維。
【請求項5】
前記水添ブロック共重合体(イ)は、JIS K7210に従って、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFR値が50以上である、
請求項1に記載の繊維。
【請求項6】
前記水添ブロック共重合体(イ)は、
JIS K6253に従いデュロメータタイプAで測定した瞬間硬度の値が60以上であり、
JIS K6253に従いデュロメータタイプDで測定した瞬間硬度の値が50以下である、
請求項1に記載の繊維。
【請求項7】
前記繊維が、スポーツウェア、及びクッションからなる群より選ばれるいずれかの用途の繊維である、
請求項1に記載の繊維。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の繊維の製造方法であって、
前記水添ブロック共重合体(イ)を溶融し、紡口を有する押出機の前記紡口より射出し、冷風により冷却しながら紡糸する工程を有する、
繊維の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維及び繊維の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、衣料品用途やインテリア製品用途の繊維には、良好な風合いを有しつつ、耐摩耗性や耐傷付き性等の耐久性に優れ、高い衝撃吸収性を有し、かつ軽量化が可能な繊維が要求されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、特定の三ブロック構成の共重合体と特定の二ブロック構成の共重合体を混合することにより溶融紡糸が可能な樹脂組成物が開示されている。しかしながら、この樹脂組成物よりなる繊維は、前記二ブロック構成の共重合体の配合量が増加するほど強度が低下する、という問題点を有している。
【0004】
また、特許文献2には、スチレン-ブタジエン-イソプレン構成のスチレン系エラストマーからなり、耐溶剤性に優れ、柔軟で低温特性に優れ、強度が高く、良好な弾性特性を有する繊維が開示されている。しかしながら、このスチレン系エラストマーは、紡糸性や低応力回復性の観点からは、未だ改善すべき点がある、という問題点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭62-33818号公報
特開平6-57525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、従来提案されている繊維は、強度特性、紡糸性、及び低応力回復性の観点から、未だ改善の余地がある、という問題点を有している。
【0007】
そこで本発明においては、強度特性、紡糸性、及び低応力回復性に優れた繊維を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上述した従来技術の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、水添ブロック共重合体を含む繊維において、前記水添ブロック共重合体の構造、MFRを適切な範囲に特定することにより、強度特性、紡糸性、及び低応力回復性に優れた繊維が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
【0009】
〔1〕
下記の条件(1)~(4)を満たす、水添ブロック共重合体(イ)を含む繊維。
<条件(1)>:
前記水添ブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む、ブロック共重合体の水添物である。
<条件(2)>:
前記水添ブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)を、少なくとも1個含有し、
前記水添ブロック共重合体(イ)中の前記ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)の含有量が、10質量%以上である。
<条件(3)>:
前記水添ブロック共重合体(イ)は、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とからなる水添共重合体ブロック(b)を、少なくとも1個含有し、
前記水添共重合体ブロック(b)中の、ビニル芳香族単量体単位の含有量が、5質量%以上79質量%以下である。
<条件(4)>:
前記水添ブロック共重合体(イ)は、JIS K7210に従って、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFR値が10以上である。
〔2〕
総繊度が10dtex以上500dtex以下である、前記〔1〕に記載の繊維。
〔3〕
前記水添共重合体ブロック(b)中の、ビニル芳香族単量体単位の含有量が、45質量%以上79質量%以下である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の繊維。
〔4〕
前記水添ブロック共重合体(イ)中の前記ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(a)の含有量が、15質量%以上40質量%以下である、前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載の繊維。
〔5〕
前記水添ブロック共重合体(イ)は、JIS K7210に従って、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFR値が50以上である、前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記載の繊維。
〔6〕
前記水添ブロック共重合体(イ)は、JIS K6253に従いデュロメータタイプAで測定した瞬間硬度の値が60以上であり、JIS K6253に従いデュロメータタイプDで測定した瞬間硬度の値が50以下である、前記〔1〕乃至〔5〕のいずれか一に記載の繊維。
〔7〕
前記繊維が、
スポーツウェア、及びクッションからなる群より選ばれるいずれかの用途の繊維である、前記〔1〕乃至〔6〕のいずれか一に記載の繊維。
〔8〕
前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載の繊維の製造方法であって、
前記水添ブロック共重合体(イ)を溶融し、紡口を有する押出機の前記紡口より射出し、冷風により冷却しながら紡糸する工程を有する、
繊維の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、強度特性、紡糸性、及び低応力回復性に優れた繊維が得られる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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