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公開番号
2025091190
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-18
出願番号
2023206300
出願日
2023-12-06
発明の名称
造粒装置、造粒方法、及びプログラム
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01J
2/10 20060101AFI20250611BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】製造バッチ間の平均粒径ばらつきを低減させ、粒子収率の向上を図ることのできる造粒装置、造粒方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】加水装置と攪拌装置とを有する造粒槽を用いて、所定の加水条件下で微粒子を攪拌することにより粒子を造粒する造粒装置であって、前記造粒槽内の前記粒子をサンプリングするサンプリング装置と、サンプリングした前記粒子を分析容器内にて均一に分散させる分散装置と、前記分析容器内の前記粒子の撮像データを取得する撮像装置と、前記撮像データに基づいて前記粒子の平均粒径を算出する算出部と、前記平均粒径が所定の条件を満たす場合に、加水を停止する制御部と、を備える、造粒装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
加水装置と攪拌装置とを有する造粒槽を用いて、所定の加水条件下で微粒子を攪拌することにより粒子を造粒する造粒装置であって、
前記造粒槽内の前記粒子をサンプリングするサンプリング装置と、
サンプリングした前記粒子を分析容器内にて均一に分散させる分散装置と、
前記分析容器内の前記粒子の撮像データを取得する撮像装置と、
前記撮像データに基づいて前記粒子の平均粒径を算出する算出部と、
前記平均粒径が所定の条件を満たす場合に、加水を停止する制御部と、を備える、
造粒装置。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
加水装置と攪拌装置とを有する造粒槽を用いて、所定の加水条件下で微粒子を攪拌することにより粒子を造粒する造粒装置であって、
前記造粒槽内の前記粒子をサンプリングするサンプリング装置と、
サンプリングした前記粒子を分析容器内にて均一に分散させる分散装置と、
前記分析容器内の前記粒子の撮像データを取得する撮像装置と、
前記撮像データに基づいて前記粒子の平均粒径を算出する算出部と、
前記平均粒径に基づいて、加水終了時間を推定する推定部と、
推定した前記加水終了時間において加水を停止する制御部と、を備え、
前記推定部は、異なる複数のタイミングでサンプリングした前記粒子の前記平均粒径に基づいて、前記加水終了時間を推定する、
造粒装置。
【請求項3】
前記サンプリング装置が、前記造粒槽内の前記粒子を捕捉するカップを有し、
液体により前記カップに捕捉された前記粒子を前記分析容器内に洗い流す洗浄装置をさらに備える、
請求項1又は2に記載された造粒装置。
【請求項4】
前記分散装置が、前記分析容器が前記粒子と液体とを収容する状態において、前記分析容器を水平面において公転運動と自転運動とをさせることによって、前記粒子を前記分析容器内にて均一に分散させるものである、
請求項1又は2に記載された造粒装置。
【請求項5】
前記分散装置は、前記分析容器を前記公転運動させた後に、前記分析容器を前記自転運動させることによって、前記粒子を前記分析容器内にて均一に分散させるものである、
請求項4に記載された造粒装置。
【請求項6】
前記撮像装置は、前記分析容器内の前記粒子の撮像データを複数取得し、
前記算出部は、複数の前記撮像データそれぞれにおいて、前記撮像データ内の総粒子個数と、所定の円形条件及び/又は粒径条件を満たす特定粒子個数と、を算出し、前記総粒子個数と前記特定粒子個数とが所定の条件を満たす前記撮像データにおいて、前記粒子の平均粒径を算出する、
請求項1又は2に記載された造粒装置。
【請求項7】
前記算出部は、前記撮像データ内の総粒子個数を算出し、前記総粒子個数が所定の条件を満たす前記撮像データにおいて、前記粒子の平均粒径を算出する、
請求項1又は2に記載された造粒装置。
【請求項8】
加水装置と攪拌装置とを有する造粒槽を用いて、所定の加水条件下で微粒子を攪拌することにより粒子を造粒する造粒装置に、
前記造粒槽内の前記粒子をサンプリングするステップと、
サンプリングした前記粒子を分析容器内にて均一に分散させるステップと、
前記分析容器内の前記粒子の撮像データを取得するステップと、
前記撮像データに基づいて前記粒子の平均粒径を算出するステップと、
前記平均粒径に基づいて、加水終了時間を推定するステップと、
推定した前記加水終了時間において加水を停止するステップと、を実行させ、
前記加水終了時間を推定するステップにおいて、異なる複数のタイミングでサンプリングした前記粒子の前記平均粒径に基づいて、前記加水終了時間を推定する、
プログラム。
【請求項9】
加水装置と攪拌装置とを有する造粒槽を用いて、所定の加水条件下で微粒子を攪拌することにより粒子を造粒する造粒装置が、
前記造粒槽内の前記粒子をサンプリングするステップと、
サンプリングした前記粒子を分析容器内にて均一に分散させるステップと、
前記分析容器内の前記粒子の撮像データを取得するステップと、
前記撮像データに基づいて前記粒子の平均粒径を算出するステップと、
前記平均粒径に基づいて、加水終了時間を推定するステップと、
推定した前記加水終了時間において加水を停止するステップと、を実行し、
前記加水終了時間を推定するステップにおいて、異なる複数のタイミングでサンプリングした前記粒子の前記平均粒径に基づいて、前記加水終了時間を推定する、
造粒方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、造粒装置、造粒方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
流動性改善や付着・凝集性現象、成分の均一性向上、微粉末の飛散抑制、外観改善・味の改善等を目的として、微粒子を造粒して粒子を得ることが行われている。造粒を行うための装置として、例えば特許文献1などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-100785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、微粒子から粒子を製造する方法には、乾式造粒、湿式造粒、加熱造粒、噴霧造粒、マイクロカプセル化などがある。また、湿式造粒法のなかでもいくつか分類があり、具体的には流動層造粒法、攪拌造粒法、押し出し造粒法、破砕造粒法、転動造粒法等が挙げられる。
【0005】
このなかで、転動造粒法では、回転するロータの遠心力によって転動し、この時スプレーガンから噴霧される結合液によって、雪だるま式に粒径の均一な球形顆粒を成長させていくことにより造粒する。例えば、転動造粒法では、微粒子をロータによって気相で攪拌し、それに対して水を加水することで、最終的には元の微粒子の数倍~数十倍の粒径の粒子に成長させる。そして、造粒の終盤では、造粒装置の担当者が造粒装置内の粒子をサンプリングし、サンプリングした粒径から目標とする粒径に至るまでの加水終了時間を予測し、加水終了時間を経過した時点で加水を終了する。
【0006】
湿式造粒法では、季節の違いによる温度や湿度の変化や、水の温度、原料微粒子の含水量、その他諸条件の変化によって、同じ時間の攪拌操作を行っても得られる粒子の粒径が異なることが多々ある。例えば、上記のように加水終了時間を予測したとしても、その時間は大きいと10分程度異なる値となることがある。そのため、自動化が容易ではなく、属人的な造粒作業にならざるを得ず、作業者の作業負担が大きい。また、このような造粒方法は、停止のタイミングを誤ると粗大粒子が増加して粒子収率が低下する。
【0007】
さらに、造粒装置の担当者は、造粒装置内の粒子をサンプリングして、それを目視にて粒径判断を行うために、粒径測定結果にばらつきが発生しやすく、また、サンプリングと粒径の目視判断をする必要があるため、サンプリングする間隔は、数十秒から数分毎となり、最適粒径判断タイミングを逃し、粒径誤差が発生しやすい状況でもある。
【0008】
本特許は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、製造バッチ間の平均粒径ばらつきを低減させ、粒子収率の向上を図ることのできる造粒装置、造粒方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記問題点を解決するため鋭意検討した。その結果、造粒中の粒子をサンプリングして、サンプリングした粒子を撮像、撮像した画像から粒径を計測したうえで、停止条件を定めることによって、所望の条件により造粒を停止することができることを見出して本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
加水装置と攪拌装置とを有する造粒槽を用いて、所定の加水条件下で微粒子を攪拌することにより粒子を造粒する造粒装置であって、
前記造粒槽内の前記粒子をサンプリングするサンプリング装置と、
サンプリングした前記粒子を分析容器内にて均一に分散させる分散装置と、
前記分析容器内の前記粒子の撮像データを取得する撮像装置と、
前記撮像データに基づいて前記粒子の平均粒径を算出する算出部と、
前記平均粒径が所定の条件を満たす場合に、加水を停止する制御部と、を備える、
造粒装置。
〔2〕
加水装置と攪拌装置とを有する造粒槽を用いて、所定の加水条件下で微粒子を攪拌することにより粒子を造粒する造粒装置であって、
前記造粒槽内の前記粒子をサンプリングするサンプリング装置と、
サンプリングした前記粒子を分析容器内にて均一に分散させる分散装置と、
前記分析容器内の前記粒子の撮像データを取得する撮像装置と、
前記撮像データに基づいて前記粒子の平均粒径を算出する算出部と、
前記平均粒径に基づいて、加水終了時間を推定する推定部と、
推定した前記加水終了時間において加水を停止する制御部と、を備え、
前記推定部は、異なる複数のタイミングでサンプリングした前記粒子の前記平均粒径に基づいて、前記加水終了時間を推定する、
造粒装置。
〔3〕
前記サンプリング装置が、前記造粒槽内の前記粒子を捕捉するカップを有し、
液体により前記カップに捕捉された前記粒子を前記分析容器内に洗い流す洗浄装置をさらに備える、
〔1〕又は〔2〕に記載された造粒装置。
〔4〕
前記分散装置が、前記分析容器が前記粒子と液体とを収容する状態において、前記分析容器を水平面において公転運動と自転運動とをさせることによって、前記粒子を前記分析容器内にて均一に分散させるものである、
〔1〕~〔3〕のいずれか一項に記載された造粒装置。
〔5〕
前記分散装置は、前記分析容器を前記公転運動させた後に、前記分析容器を前記自転運動させることによって、前記粒子を前記分析容器内にて均一に分散させるものである、
〔4〕に記載された造粒装置。
〔6〕
前記撮像装置は、前記分析容器内の前記粒子の撮像データを複数取得し、
前記算出部は、複数の前記撮像データそれぞれにおいて、前記撮像データ内の総粒子個数と、所定の円形条件及び/又は粒径条件を満たす特定粒子個数と、を算出し、前記総粒子個数と前記特定粒子個数とが所定の条件を満たす前記撮像データにおいて、前記粒子の平均粒径を算出する、
〔1〕~〔5〕のいずれか一項に記載された造粒装置。
〔7〕
前記算出部は、前記撮像データ内の総粒子個数を算出し、前記総粒子個数が所定の条件を満たす前記撮像データにおいて、前記粒子の平均粒径を算出する、
〔1〕~〔6〕のいずれか一項に記載された造粒装置。
〔8〕
加水装置と攪拌装置とを有する造粒槽を用いて、所定の加水条件下で微粒子を攪拌することにより粒子を造粒する造粒装置に、
前記造粒槽内の前記粒子をサンプリングするステップと、
サンプリングした前記粒子を分析容器内にて均一に分散させるステップと、
前記分析容器内の前記粒子の撮像データを取得するステップと、
前記撮像データに基づいて前記粒子の平均粒径を算出するステップと、
前記平均粒径に基づいて、加水終了時間を推定するステップと、
推定した前記加水終了時間において加水を停止するステップと、を実行させ、
前記加水終了時間を推定するステップにおいて、異なる複数のタイミングでサンプリングした前記粒子の前記平均粒径に基づいて、前記加水終了時間を推定する、
プログラム。
〔9〕
加水装置と攪拌装置とを有する造粒槽を用いて、所定の加水条件下で微粒子を攪拌することにより粒子を造粒する造粒装置が、
前記造粒槽内の前記粒子をサンプリングするステップと、
サンプリングした前記粒子を分析容器内にて均一に分散させるステップと、
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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