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公開番号2025108231
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2024002025
出願日2024-01-10
発明の名称水添ブロック共重合体、粘度指数向上剤、油組成物、及びケーブルジェル
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08F 297/04 20060101AFI20250715BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】基油への溶解性に優れた、粘度指数向上剤、油組成物、及びケーブルジェルの材料として有用な、水添ブロック共重合体を得る。
【解決手段】分子量7000のビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)1つと、
少なくとも1つの共役ジエン単量体単位と、ビニル芳香族単量体単位を含む重合体ブロック(B)と、
を、有する水添ブロック共重合体であって、
水添ブロック共重合体中のビニル芳香族単量体単位の含有量が5.0質量%以上37.5質量%以下であり、
前記重合体ブロック(B)中のビニル芳香族単量体単位が1.0質量%以上45.0質量%以下であり、
前記共役ジエン単量体単位中の1,2-ビニル結合量が、50.0モル%以上、80モル%以下である、
水添ブロック共重合体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
分子量7000以上のビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)1つと、
少なくとも1つの、共役ジエン単量体単位とビニル芳香族単量体単位を含む重合体ブロック(B)と、
を、有する水添ブロック共重合体であって、
水添ブロック共重合体中のビニル芳香族単量体単位の含有量が5.0質量%以上37.5質量%以下であり、
前記重合体ブロック(B)中のビニル芳香族単量体単位が1.0質量%以上45.0質量%以下であり、
前記共役ジエン単量体単位中の1,2-ビニル結合量が、50.0モル%以上80モル%以下である、
水添ブロック共重合体。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記共役ジエン単量体単位の水素添加率が60.0モル%以上100モル%以下である、
請求項1に記載の水添ブロック共重合体。
【請求項3】
前記共役ジエン単量体単位が、ブタジエンを由来とする、
請求項1に記載の水添ブロック共重合体。
【請求項4】
重量平均分子量が20,000~500,000である、
請求項1に記載の水添ブロック共重合体。
【請求項5】
重合体ブロック(B)より共役ジエン単量体割合の多い重合体ブロック(C)を、さらに有する、
請求項1に記載の水添ブロック共重合体。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水添ブロック共重合体を含有する、粘度指数向上剤。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水添ブロック共重合体と、
基油と、
を含有し、
前記水添ブロック共重合体の含有量が0.1質量%以上40.0質量%以下である、
油組成物。
【請求項8】
前記基油が、
鉱油及び/又は合成油である、請求項7に記載の油組成物。
【請求項9】
ケーブルジェルである、請求項7に記載の油組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水添ブロック共重合体、粘度指数向上剤、油組成物、及びケーブルジェルに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
光ファイバーケーブルや電線ケーブル等のケーブル類は、一般的に、内部の光ファイバーを、外部の干渉から保護する目的や、ケーブルが破損した場合に水が浸入することを防ぐ目的で、光ファイバーの心線の周りにゲル組成物の緩衝材が充填される。
このような用途に用いられるゲル組成物の緩衝材は、ケーブルジェルと呼ばれ、せん断応力下では液体状の性質を示すことにより、ケーブル内に容易に充填でき、非せん断応力下では固体状の性質を示すことにより、ケーブルが損傷した場合に内部から充填材が流れ出ない、いわゆるチクソトロピー(以下チクソ性)の性質を有している必要がある。
【0003】
このようなケーブルジェルとして、種々の組成物が従来から開示されている。例えば、特許文献1には、1,3-ブタジエンを水素化し、ビニル結合量を所定範囲にした重合体を基油と混合することにより、結晶性を低下させ、弾性挙動を抑制し、チクソ性を有する油組成物を得、これを光ファイバーケーブルのケーブルジェルに用いた技術が開示されている。
【0004】
また、従来から、エンジンオイルの改質剤として、オイルの粘度指数向上剤が知られている。
この粘度指数向上剤は、通常、基油に少量添加された油組成物の状態で使用されるものであり、エンジンオイルに使用することにより、省燃費性の向上や、エンジンの摩耗を防止する効果が得られる。
例えば、特許文献2には、ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位の制御分布ブロックを導入した重合体と基油とを含有する粘度指数向上剤であって、前記重合体の水素化された共役ジエン単量体単位を減らし、結晶セグメントを無くすことで、流動点降下剤の能力低下を防止した、油組成物よりなる粘度指数向上剤が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第10336884号明細書
特許第5023079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者らが検討したところ、特許文献1、2に記載の油組成物を構成する重合体は、基油への溶解性が不十分である、という問題点を有している。
【0007】
そこで本発明においては、基油への溶解性に優れた、粘度指数向上剤、油組成物、及びケーブルジェルの材料として有用な、水添ブロック共重合体を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上述した従来技術の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有する水添ブロック共重合体が基油との十分な相溶性を示すことを見出し、本発
明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
【0009】
〔1〕
分子量7000以上のビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)1つと、
少なくとも1つの、共役ジエン単量体単位とビニル芳香族単量体単位を含む重合体ブロック(B)と、
を、有する水添ブロック共重合体であって、
水添ブロック共重合体中のビニル芳香族単量体単位の含有量が5.0質量%以上37.5質量%以下であり、
前記重合体ブロック(B)中のビニル芳香族単量体単位が1.0質量%以上45.0質量%以下であり、
前記共役ジエン単量体単位中の1,2-ビニル結合量が、50.0モル%以上80モル%以下である、
水添ブロック共重合体。
〔2〕
前記共役ジエン単量体単位の水素添加率が60.0モル%以上100モル%以下である、
前記〔1〕に記載の水添ブロック共重合体。
〔3〕
前記共役ジエン単量体単位が、ブタジエンを由来とする、
前記〔1〕又は〔2〕に記載の水添ブロック共重合体。
〔4〕
重量平均分子量が20,000~500,000である、
前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載の水添ブロック共重合体。
〔5〕
重合体ブロック(B)より共役ジエン単量体割合の多い重合体ブロック(C)を、さらに有する、前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記載の水添ブロック共重合体。
〔6〕
前記〔1〕乃至〔5〕のいずれか一に記載の水添ブロック共重合体を含有する、粘度指数向上剤。
〔7〕
前記〔1〕乃至〔5〕のいずれか一に記載の水添ブロック共重合体と、
基油と、
を含有し、
前記水添ブロック共重合体の含有量が0.1質量%以上40.0質量%以下である、
油組成物。
〔8〕
前記基油が、
鉱油及び/又は合成油である、前記〔7〕に記載の油組成物。
〔9〕
ケーブルジェルである、前記〔7〕又は〔8〕に記載の油組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、基油への溶解性に優れた、粘度指数向上剤、油組成物、及びケーブルジェルの材料として有用な、水添ブロック共重合体が得られる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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