TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025097852
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023214301
出願日2023-12-19
発明の名称ゴムアウトソールを有する靴
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A43B 13/42 20060101AFI20250624BHJP(履物)
要約【課題】良好な靴形状保持性、歩行、走行等の動作のし易さ、及び良好な耐久性が実現された靴を提供する。
【解決手段】一態様において、アウトソールと、アッパーとを備える靴であって、前記靴が、シャンクを備え、前記アウトソールが、下記式:0.1<(ΔM300/200)/(ΔM50/50)<0.7 (式中、ΔM50及びΔM300は、それぞれ、引張試験の応力-ひずみ曲線のひずみ0%から50%における応力の変化量及び100%から300%における応力の変化量である。)を満たす変形追随性ゴム部材を有する、靴が提供される。
【選択図】図4A
特許請求の範囲【請求項1】
アウトソールと、アッパーとを備える靴であって、
前記靴が、シャンクを備え、
前記アウトソールが、下記式:
0.1<(ΔM300/200)/(ΔM50/50)<0.7
(式中、ΔM50及びΔM300は、それぞれ、引張試験の応力-ひずみ曲線のひずみ0%から50%における応力の変化量及び100%から300%における応力の変化量である。)
を満たす変形追随性ゴム部材を有する、靴。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記変形追随性ゴム部材が、下記式:
2.0MPa<M50<7.0MPa
1.5<M300/M50<5.0
(式中、M50及びM300は、それぞれ、引張試験におけるひずみ50%及び300%における応力である。)
を満たす、請求項1に記載の靴。
【請求項3】
前記変形追随性ゴム部材が、下記式:
3.5MPa<M100<10MPa
1.0<M300/M100<2.5
(式中、M100及びM300は、それぞれ、引張試験におけるひずみ100%及び300%における応力である。)
を満たす、請求項1又は2に記載の靴。
【請求項4】
前記変形追随性ゴム部材が、少なくとも前足部に存在する、請求項1又は2に記載の靴。
【請求項5】
前記変形追随性ゴム部材が、少なくとも前足部と中足部とに存在する、請求項4に記載の靴。
【請求項6】
前記変形追随性ゴム部材が、前足部と中足部とに亘って延びている、請求項5に記載の靴。
【請求項7】
前記シャンクが、前記アウトソールの一部として前記アウトソールの中足部に存在し、
前記変形追随性ゴム部材が、前記シャンクに接している、請求項1又は2に記載の靴。
【請求項8】
前記靴が、ミッドソールを更に備え、
前記シャンクが、前記アウトソールと前記ミッドソールとの間に配置されている、請求項1又は2に記載の靴。
【請求項9】
前記変形追随性ゴム部材が、前記アウトソールの露出面において凹凸パターンを有する、請求項1又は2に記載の靴。
【請求項10】
前記変形追随性ゴム部材が、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、及び天然ゴムからなる群から選択される1種以上を含む、請求項1又は2に記載の靴。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムアウトソールを有する靴に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、靴のアウトソールには、クッション性、耐摩耗性、グリップ性等の観点から、ゴム成形体が広く利用されている。また、これらの特性を更に向上する目的で、ゴム成形体中にフィラーを含有させることも広く行われている。近年、環境問題への意識の高まりから、ゴム成形体に含有させるフィラーとして、低比重且つ再生可能な材料であるセルロースの利用が検討されている。中でも、セルロースナノファイバーは、各種ゴムと組合せてゴム成形体を構成した際の当該ゴム成形体に与える使用量当たりの物性向上効果が良好であることから、ゴム成形体用のフィラーとして有望である。
【0003】
特許文献1は、底面に複数の凸部が形成された耐滑性履物底であって、前記履物底が、ゴム(A)及びセルロース繊維(B)を含有するゴム組成物を加硫してなる非発泡ゴムからなり、セルロース繊維(B)の平均繊維径が2~1000nmであり、平均繊維長が0.1~1000μmであり、ゴム(A)100質量部に対するセルロース繊維(B)の含有量が0.05~35質量部であり、かつJISK6253に従ってタイプAデュロメータを用いて測定される前記非発泡ゴムの硬度が30~80である耐滑性履物底を記載する。
【0004】
特許文献2は、加硫された非発泡のゴムと、充填材と、セルロース繊維と、メルカプト系シランカップリング剤とを含有する靴底であって、JISK6264-2のウイリアムス摩耗試験B法により求めた摩耗量が470mm3/1000回転以下である靴底を記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-15149号公報
特開2021-122456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
靴の着用者の動作(歩行、走行等)に際し、靴のソールは屈曲するのが通常である。しかし、土踏まずに対応する部位が過度に容易に屈曲すると動作のし難さが生じる。また、土踏まずに対応する部位が接地しない構造を有する靴においては、着用者の体重が掛かっても靴の踵部が過度に変形しないような形状保持性も求められる。これらの観点から、靴の形状保持の目的で、シャンクと称される部材が配置されることが多い。シャンクとは、靴のソールにおいて、土踏まずに概略対応する部位に配置される部材であって、一般に低撓み性(すなわち高剛性)の部材である。ソールのうち、シャンクから離れている部位(例えば前足部等)は、着用者の動作時の足の屈曲によって大きく変形する一方、シャンクに近接する部位は、シャンクの存在によって変形が小さく抑えられる。したがって、ソールのうち、大変形が想定される部位には当該大変形のし易さが求められる一方、小変形が想定される部位には当該小変形のし難さが求められる。加えて、ソールの材質には、部位に関わらず高い耐久性が求められる。
【0007】
特許文献1及び2に記載される履物底は、セルロース繊維を使用していることで環境負荷の低減という利点を有し得る。しかし、これら文献では、シャンクの存在に起因して要求されるソール特性への着目はない。従来技術では、靴形状保持性に優れており、歩行、走行等の動作がし易く、且つ耐久性にも優れる靴は、提供されていなかった。
本発明の一態様は、上記の課題を解決し、良好な靴形状保持性、歩行、走行等の動作のし易さ、及び良好な耐久性が実現された靴を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、以下の項目を包含する。
[項目1]
アウトソールと、アッパーとを備える靴であって、
前記靴が、シャンクを備え、
前記アウトソールが、下記式:
0.1<(ΔM300/200)/(ΔM50/50)<0.7
(式中、ΔM50及びΔM300は、それぞれ、引張試験の応力-ひずみ曲線のひずみ0%から50%における応力の変化量及び100%から300%における応力の変化量である。)
を満たす変形追随性ゴム部材を有する、靴。
[項目2]
前記変形追随性ゴム部材が、下記式:
2.0MPa<M50<7.0MPa
1.5<M300/M50<5.0
(式中、M50及びM300は、それぞれ、引張試験におけるひずみ50%及び300%における応力である。)
を満たす、項目1に記載の靴。
[項目3]
前記変形追随性ゴム部材が、下記式:
3.5MPa<M100<10MPa
1.0<M300/M100<2.5
(式中、M100及びM300は、それぞれ、引張試験におけるひずみ100%及び300%における応力である。)
を満たす、項目1又は2に記載の靴。
[項目4]
前記変形追随性ゴム部材が、少なくとも前足部に存在する、項目1~3のいずれかに記載の靴。
[項目5]
前記変形追随性ゴム部材が、少なくとも前足部と中足部とに存在する、項目4に記載の靴。
[項目6]
前記変形追随性ゴム部材が、前足部と中足部とに亘って延びている、項目5に記載の靴。
[項目7]
前記シャンクが、前記アウトソールの一部として前記アウトソールの中足部に存在し、
前記変形追随性ゴム部材が、前記シャンクに接している、項目1~6のいずれかに記載の靴。
[項目8]
前記靴が、ミッドソールを更に備え、
前記シャンクが、前記アウトソールと前記ミッドソールとの間に配置されている、項目1~6のいずれかに記載の靴。
[項目9]
前記変形追随性ゴム部材が、前記アウトソールの露出面において凹凸パターンを有する、項目1~8のいずれかに記載の靴。
[項目10]
前記変形追随性ゴム部材が、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、及び天然ゴムからなる群から選択される1種以上を含む、項目1~9のいずれかに記載の靴。
[項目11]
前記変形追随性ゴム部材が、セルロースナノファイバーを更に含む、項目1~10のいずれかに記載の靴。
[項目12]
前記変形追随性ゴム部材が、中空フィラー不含有である、項目1~11のいずれかに記載の靴。
[項目13]
項目1~12のいずれかに記載の靴の製造方法であって、
前記変形追随性ゴム部材がセルロースナノファイバーを含み、
前記方法が、
セルロースナノファイバーと、第1のゴムとを含むマスターバッチを製造する工程、
前記マスターバッチと、第2のゴムとを混合して、ゴム組成物を得る工程、
前記ゴム組成物を硬化させて前記変形追随性ゴム部材を得る工程、及び
前記変形追随性ゴム部材を有するアウトソールと、アッパーとを備える靴を組み立てる工程、
を含む、方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、良好な靴形状保持性、歩行、走行等の動作のし易さ、及び良好な耐久性が実現された靴が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の一態様に係る靴の構成例を示す概略図である。
図2は、本発明の一態様に係る靴の構成例を示す概略図である。
図3は、図1及び図2に示す靴をアウトソール側からみた図である。
図4Aは、図1に示す靴のアウトソール表面(露出面)の一例を示す図である。
図4Bは、図1に示す靴のアウトソール表面(露出面)の一例を示す図である。
図5Aは、図2に示す靴のアウトソール表面(露出面)の一例を示す図である。
図5Bは、図2に示す靴のアウトソール表面(露出面)の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

旭化成株式会社
包装体の殺菌方法
6日前
旭化成株式会社
トリオキサンの製造方法
2日前
旭化成株式会社
多孔質材及びその製造方法
2日前
旭化成株式会社
ゴムアウトソールを有する靴
1日前
旭化成株式会社
ゴムアウトソールを有する靴
1日前
旭化成株式会社
ポリアミド樹脂組成物及び成形体
1日前
旭化成株式会社
延伸積層フィルム、袋及び生肉包装体
6日前
旭化成株式会社
ポリイソシアネート組成物及びペイントプロテクションフィルム用塗料組成物
6日前
旭化成株式会社
下地用塗料組成物、コーティング塗料組成物、塗膜積層体及び塗膜積層体の製造方法
今日
旭化成株式会社
セルロース繊維の乾燥粉体の製造方法
6日前
株式会社ファンケル
タブレット状皮膚洗浄料
6日前
個人
シューズ
1か月前
個人
履物
7か月前
個人
シューズ
13日前
個人
靴用装着物
4か月前
山三商事株式会社
6か月前
個人
インソール
10か月前
個人
靴底及び該靴底を備えた靴
9か月前
株式会社KTC
インソールおよび履物
6か月前
株式会社ATN1
中敷き及び履物
9か月前
個人
防滑シート及びその製造方法
3か月前
美津濃株式会社
シューズのソール
2か月前
個人
履物
8か月前
個人
履物
9か月前
株式会社フォーナインシューズ
4か月前
株式会社アメイズプラス
履物
9か月前
徳武産業株式会社
履物
6か月前
株式会社アメイズプラス
履物
10か月前
糸伍株式会社
靴紐
5か月前
株式会社ダイマツ
履物及び短靴用月型芯
10か月前
株式会社チャナカンパニー
シューキーパー
2か月前
株式会社アシックス
シューズ
2か月前
高笙工業有限公司
紐用リール
6か月前
デサントジャパン株式会社
子供用靴
8か月前
個人
履物用中敷
8か月前
ゼンノ株式会社
履物
10か月前
続きを見る