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公開番号2025105656
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2025067888,2023545638
出願日2025-04-17,2022-08-31
発明の名称ポリアミド組成物
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 77/00 20060101AFI20250703BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】機械物性、180℃下、2000時間程度の長期間での耐熱エージング性、及び電気特性に優れ、80℃、相対湿度95%下における添加剤のブリードアウトが抑制されており、添加剤が水に溶出しにくく、且つ、外観に優れる成形品が得られるポリアミド組成物の提供。
【解決手段】(A)ポリアミドと、前記(A)ポリアミド100質量部に対して、0.1質量部以上3質量部以下の(B)分岐型ポリアミンと、0.05質量部以上3質量部以下の(C)立体障害フェノールと、0.01質量部以上0.5質量部以下の(D)アジン系染料又はフタロシアニン系染料とを含むポリアミド組成物であって、前記ポリアミド組成物の総質量に対する、燃焼イオンクロマトグラフィによって測定される(F)ハロゲン化物イオンの濃度が500質量ppm以下である、ポリアミド組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリアミドと、
前記(A)ポリアミド100質量部に対して、
0.1質量部以上3質量部以下の(B)分岐型ポリアミンと、
0.05質量部以上3質量部以下の(C)立体障害フェノールと、
0.01質量部以上0.5質量部以下の(D)アジン系染料又はフタロシアニン系染料と、
を含むポリアミド組成物であって、
前記ポリアミド組成物の総質量に対する、燃焼イオンクロマトグラフィによって測定される(F)ハロゲン化物イオンの濃度が500質量ppm以下である、ポリアミド組成物。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記(A)ポリアミドが、ポリアミド66を含み、
ポリアミド66の含有量が、前記(A)ポリアミドの総質量に対して、50質量%以上である、請求項1に記載のポリアミド組成物。
【請求項3】
前記(B)分岐型ポリアミンが、ポリエチレンイミンホモポリマー又はコポリマーである、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
【請求項4】
前記(B)分岐型ポリアミンの重量平均分子量が400以上2000以下である、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
【請求項5】
前記(C)立体障害フェノールが、1つ以上のアミド基を含有する、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
【請求項6】
前記(A)ポリアミド100質量部に対して、さらに(E)カーボンブラックを0.01質量部以上0.5質量部以下含む、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
【請求項7】
前記(D)アジン系染料又はフタロシアニン系染料の質量に対する、燃焼イオンクロマトグラフィによって測定される(F)ハロゲン化物イオンの濃度が1質量%未満である、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
【請求項8】
前記(B)分岐型ポリアミンと前記(C)立体障害フェノールの重量比率が0.06~30であって、前記(C)立体障害フェノールと前記(D)アジン系染料又はフタロシアニン系染料の重量比率が0.5~60である、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
【請求項9】
(G)充填材を更に含む、請求項1又は2に記載のポリアミド組成物。
【請求項10】
(A)ポリアミドと、
100質量部の前記(A)ポリアミドに対し、0.1質量部以上3質量部以下の(B)分岐型ポリアミンと、を含むポリアミド組成物であって、
ISO2555に準拠してブルックフィールド粘度計によって測定される20℃における前記(B)分岐型ポリアミンの粘度が、1000mPa・s以上2500mPa・s以下である、ポリアミド組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド組成物に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアミドは、強度、耐熱性、耐薬品性に優れ、比重に優れている。すなわち金属よりも比重が小さいことから、従来から金属代替材料として、自動車の機構部品等に使用されている。
【0003】
自動車部品の中には、高温の環境に長時間晒されるものもある。この場合、部品材料には、高温の環境に長時間おかれても強度を保持する熱安定性(以下、「長期耐熱エージング性」という)が求められる。さらに、自動車の電動化、EV化に伴い、電子接点を有する部品であって、かつ高温環境(例えば180℃以下)に晒される部品も存在する。このような部品に使用される材料には、180℃での長期耐熱エージング性と、高い電気特性(例えば体積抵抗率や耐トラッキング性)が求められる。
【0004】
ポリアミドに用いられる熱安定剤として、ハロゲン化銅及びそれと併用されるハロゲン化アルカリ金属が知られている(例えば、特許文献1等参照)。しかしながら、これらの熱安定剤の添加は、熱安定剤としての効果は大きい反面、この熱安定剤に含まれるハロゲン化物イオンによって、電気抵抗率や耐トラッキング性の低下が引き起こされるという課題がある。以上の制約から、180℃における長期耐熱エージング性と、高い電気抵抗率及び高い耐トラッキング性を両立することは難しく、今もなお活発に検討がなされている。
【0005】
以上の背景から、180℃での長期耐熱エージング性、高い電気特性、及び外観のすべてを同時に満たすポリアミド材料の実現が望まれている。
【0006】
ポリアミドの電気特性を損なわずに長期耐熱エージング性を向上させる技術として、例えば、立体障害フェノール、芳香族アミン、立体障害アミンといった有機熱安定剤を使用する方法が知られている。しかしながら、有機熱安定剤単独での使用では、180℃における耐熱エージング性は不十分である。また、長期耐熱エージング性を向上させるために、有機熱安定剤の添加量を増加させると、成形品から添加剤がブリードアウトし、外観が損なわれるという課題がある。
【0007】
一方で、ポリアミド樹脂の長期耐熱エージング性を向上させる技術として、ポリエチレンイミンを、ポリアミドに効果的な熱安定剤として添加する方法が知られている(例えば、特許文献2、3等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平8-325382号公報
特開2019-116607号公報
特表2012-512301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献2及び3では、銅のハロゲン化物を併用する例のみが示されている。ハロゲン化物イオンは、電気特性の低下を引き起こす。また、特許文献2及び3では、レーザーを吸収する添加剤を使用した例について具体的に検討されていない。すなわち、長期耐熱エージング性と電気特性に優れ、外観に優れ、添加剤のブリードアウトの抑制もされたポリアミド樹脂組成物は未だ得られていない。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、機械物性、180℃下、2000時間程度の長期間での耐熱エージング性、及び電気特性に優れ、80℃、相対湿度95%下における添加剤のブリードアウトが抑制されており、添加剤が水に溶出しにくく、且つ、外観に優れる成形品が得られるポリアミド組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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