TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025059575
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2023169735
出願日
2023-09-29
発明の名称
ムチンナノファイバーの製造方法、およびその利用
出願人
国立大学法人福井大学
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
D01D
5/04 20060101AFI20250403BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】ムチンの重量比率が高く、ビーズの形成が抑制され、製造時の操作性が改善されたムチンナノファイバーを製造し得る、ムチンナノファイバーの製造方法およびその利用を提供する。
【解決手段】ムチンと水溶性ポリマーとを含有する原料溶液であって、ムチンおよび水溶性ポリマーの全重量に対するムチンの重量の割合が50重量%超であり、pHがムチンの等電点以上である原料溶液を、エレクトロスピニングに供して、ムチンナノファイバーを得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ムチンと水溶性ポリマーとを含有する原料溶液であって、上記ムチンおよび上記水溶性ポリマーの全重量に対する上記ムチンの重量の割合が50重量%超であり、かつ、pHがムチンの等電点以上である原料溶液を、エレクトロスピニングに供して、ムチンナノファイバーを得る、ファイバー形成工程を有する、ムチンナノファイバーの製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
上記原料溶液のゼータ電位が負である、請求項1に記載のムチンナノファイバーの製造方法。
【請求項3】
上記原料溶液に含まれるムチン分子由来の粒子の平均粒子径が300nm以下である、請求項1に記載のムチンナノファイバーの製造方法。
【請求項4】
上記水溶性ポリマーは、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、およびエーテル結合からなる群から選択される少なくとも1つを有する水溶性ポリマーである、請求項1に記載のムチンナノファイバーの製造方法。
【請求項5】
上記水溶性ポリマーは、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリカルボフィル、アルギン酸、キトサン、βグルカン、ゼラチン、コラーゲン、これらの混合物、これらの誘導体、または、これらの共重合体である、請求項1に記載のムチンナノファイバーの製造方法。
【請求項6】
上記ファイバー形成工程によって得られたムチンナノファイバーに含まれるムチンを架橋する、および/または、ファイバー形成工程に用いられる原料溶液に含まれるムチン同士を架橋する、架橋工程、および、上記ファイバー形成工程によって得られたムチンナノファイバーを水系溶媒によって洗浄する洗浄工程の少なくとも1つを有する、請求項1に記載のムチンナノファイバーの製造方法。
【請求項7】
ムチンと、任意で水溶性ポリマーとを含有する、ムチンナノファイバーであって、
上記ムチンおよび上記水溶性ポリマーの全重量に対する上記ムチンの重量の割合が、50重量%超、100重量%以下であり、
上記ムチンナノファイバー100重量%に対して、水不溶性ポリマーの含有量が9重量%以下である、ムチンナノファイバー。
【請求項8】
上記ムチンが架橋、および/または、洗浄されたものである、請求項7に記載のムチンナノファイバー。
【請求項9】
請求項7または8に記載のムチンナノファイバーを備える、物品。
【請求項10】
上記物品は、in vitro評価デバイス、医薬品、医薬部外品、化粧品、基材、捕集材、医薬品DDSデバイス、凍結保存デバイス、接着剤、眼帯、絆創膏、または、ナプキンである、請求項9に記載の物品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ムチンナノファイバーの製造方法、およびその利用に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ムチンは、粘膜組織(例えば、眼、鼻、胃腸など)の表面に発現する糖タンパク質の1つであり、細菌およびウイルスからの保護、保水、創傷治癒、および、腸内細菌との共生などの効果を有する。ムチンを含む溶液をエレクトロスピニングに供して、ムチンをファイバー化することによって、ムチンナノファイバーを得ることができる。ムチンナノファイバーは、上述のムチンの効果を有することから、医薬品、化粧品、培養基材、および、バイオプラスチックなどへの活用が期待されている。
【0003】
従来、ムチンナノファイバーを製造する方法として、ムチンとポリマーとの混液をエレクトロスピニングに供して、ムチンナノファイバーを得る方法が知られている。例えば、特許文献1には、ムチンと、ポリカプロラクトンおよび乳酸グリコール酸共重合体などの水不溶性ポリマー・水難溶性ポリマーとの混液を、エレクトロスピニングに供する方法が開示されている。一方、非特許文献1には、少量のムチンと、多量の水溶性ポリマーであるポリビニルアルコールとの混液を、エレクトロスピニングに供する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO2017/179055号公報
【非特許文献】
【0005】
A.W.Nugroho et al., IJETER,2020,8,6,2431-2437
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の技術で製造されたムチンナノファイバーは、ムチンの重量比率が低く、ビーズが形成され(本明細書において、「ビーズ」とは、ナノファイバーを、後述の走査型電子顕微鏡で観察した時に、ファイバー上に見られる粒状の領域のことを指す)、および、製造時の操作性が悪い(例えば、水不溶性ポリマー・水難溶性ポリマーを酸性溶液中またはアルカリ性溶液中にて高温に加熱する必要がある)、という観点において、改善の余地があった。
【0007】
本発明の一態様は、ムチンの重量比率が高く、ビーズの形成が抑制され、および、製造時の操作性が改善されたムチンナノファイバーを製造し得る、ムチンナノファイバーの製造方法、およびその利用を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、以下の構成を含む。
【0009】
〔1〕ムチンと水溶性ポリマーとを含有する原料溶液であって、上記ムチンおよび上記水溶性ポリマーの全重量に対する上記ムチンの重量の割合が50重量%超であり、かつ、pHがムチンの等電点以上である原料溶液を、エレクトロスピニングに供して、ムチンナノファイバーを得る、ファイバー形成工程を有する、ムチンナノファイバーの製造方法。
【0010】
〔2〕上記原料溶液のゼータ電位が負である、〔1〕に記載のムチンナノファイバーの製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
国立大学法人福井大学
光ビーム出射装置
1か月前
福井県
硫黄成分検出方法
1か月前
国立大学法人福井大学
ムチンゲルの製造方法、およびその利用
4日前
日華化学株式会社
プローブ及びその利用方法
2か月前
国立大学法人福井大学
ムチンナノファイバーの製造方法、およびその利用
4日前
国立大学法人福井大学
デフレクトメトリによる計測対象物の変位および段差の計測方法およびその計測装置
1か月前
村田機械株式会社
紡績機
11日前
村田機械株式会社
紡績機
11日前
東レ株式会社
再生ポリエステル繊維
4日前
東レ株式会社
多層積層複合断面繊維
4日前
大日本印刷株式会社
繊維及び繊維用品
7日前
旭化成株式会社
繊維及び繊維の製造方法
今日
株式会社豊田自動織機
精紡機における繊維束集束装置
12日前
ユニチカ株式会社
芯鞘型複合モノフィラメント及びその製造方法
12日前
帝人株式会社
メタ型全芳香族ポリアミド繊維およびそれを用いた布帛
10日前
KBセーレン株式会社
ポリフェニレンスルフィド繊維の製造方法
3日前
国立大学法人福井大学
ムチンナノファイバーの製造方法、およびその利用
4日前
シャープ株式会社
動画像復号装置および動画像符号化装置
6日前
他の特許を見る