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公開番号2025059577
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169737
出願日2023-09-29
発明の名称ムチンゲルの製造方法、およびその利用
出願人国立大学法人福井大学
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類A61K 38/16 20060101AFI20250403BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ムチン同士を架橋剤を用いて化学架橋することなくゲル化させるムチンゲルの製造方法であって、UV照射によって殺菌可能なムチンゲルを製造し得るムチンゲルの製造方法、およびその利用を提供する。
【解決手段】ムチンとホウ酸とを含有する原料溶液のpHを7.5以上に調節するpH調節工程を有し、上記原料溶液に含まれる上記ムチンの濃度をA[w/v%]とし、上記原料溶液に含まれる上記ホウ酸の濃度をB[mM]としたときに、式(1)の関係(Lnは、eを底とする自然対数である)を満たす、ムチンゲルの製造方法:
LnB>-0.875A+8.306・・・(1)。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ムチンとホウ酸とを含有する原料溶液のpHを7.5以上に調節するpH調節工程を有し、
上記原料溶液に含まれる上記ムチンの濃度をA[w/v%]とし、上記原料溶液に含まれる上記ホウ酸の濃度をB[mM]としたときに、式(1)の関係(Lnは、eを底とする自然対数である)を満たす、ムチンゲルの製造方法:
LnB>-0.875A+8.306・・・(1)。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
上記Aの値が、3.000w/v%以上である、請求項1に記載のムチンゲルの製造方法。
【請求項3】
上記Bの値が、1.000mM以上である、請求項1に記載のムチンゲルの製造方法。
【請求項4】
ムチンとホウ酸とを含有し、かつ、pHが7.5以上であるムチンゲルであって、
上記ムチンゲルに含まれる上記ムチンの濃度をA[w/v%]とし、上記ムチンゲルに含まれる上記ホウ酸の濃度をB[mM]としたときに、式(1)の関係(Lnは、eを底とする自然対数である)を満たす、ムチンゲル:
LnB>-0.875A+8.306・・・(1)。
【請求項5】
上記Aの値が、3.000w/v%以上である、請求項4に記載のムチンゲル。
【請求項6】
上記Bの値が、1.000mM以上である、請求項4に記載のムチンゲル。
【請求項7】
上記ムチンゲルの損失正接(tanδ)の値が1.000以下である、請求項4に記載のムチンゲル:
(上記損失正接(tanδ)の値は、粘弾性測定(ひずみ:10%)を行ったときの、角周波数10rad/sにおける値である)。
【請求項8】
上記ムチンゲルに対してUV処理を行う前後における上記ムチンゲルの複素弾性率の残存率が90.0%以上である、請求項4に記載のムチンゲル:
(上記UV処理における上記ムチンゲルに対するUV総照射量は、900mW・sec/cm

である)。
【請求項9】
請求項4に記載のムチンゲルを備える、物品。
【請求項10】
上記物品は、in vitro評価デバイス、医薬品、医薬部外品、化粧品、基材、捕集材、医薬品DDSデバイス、凍結保存デバイス、接着剤、人工関節、眼帯、絆創膏、または、ナプキンである、請求項9に記載の物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ムチンゲルの製造方法、およびその利用に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
ムチンは、粘膜組織(例えば、眼、鼻、胃腸など)の表面に発現する糖タンパク質の1つであり、細菌およびウイルスからの保護、保水、創傷治癒、および、腸内細菌との共生などの効果を有する。ムチンゲルは、上述のムチンの効果を有することから、抗菌剤、抗ウイルス剤、培養基材などへの活用が期待されている。
【0003】
従来から、ムチンゲルの多くは、様々な架橋剤を用い、ムチン同士を化学架橋することによって形成されている(例えば、非特許文献1~4を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
生産と技術,21(11),7-8
C.J.Mate,S.Mishra et al., Int.J.Biol.Macromol, 151, 2020, 677-690
K.Joyner et al., Soft Matter, 2019, 15, 9632-9639
E.Z.Casassa et al., J.Chem., 63, 1, 1986, 57-60
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した技術は有用であるが、(i)架橋剤を用いた化学架橋によってムチンの一部が変質し、ムチン本来の性質および機能に影響を及ぼし得る点、および/または、(ii)殺菌、滅菌のためのUV(ultraviolet、紫外線)照射により、ムチンが変質し、ムチン本来の性質・機能に影響を及ぼし得る点、において改善の余地があった。
【0006】
本発明の一態様は、ムチン同士を架橋剤を用いて化学架橋することなくゲル化させるムチンゲルの製造方法であって、UV照射によって殺菌可能なムチンゲルを製造し得るムチンゲルの製造方法、およびその利用を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、以下の構成を含む。
【0008】
〔1〕ムチンとホウ酸とを含有する原料溶液のpHを7.5以上に調節するpH調節工程を有し、
上記原料溶液に含まれる上記ムチンの濃度をA[w/v%]とし、上記原料溶液に含まれる上記ホウ酸の濃度をB[mM]としたときに、式(1)の関係(Lnは、eを底とする自然対数である)を満たす、ムチンゲルの製造方法:
LnB>-0.875A+8.306・・・(1)。
【0009】
〔2〕上記Aの値が、3.000w/v%以上である、〔1〕に記載のムチンゲルの製造方法。
【0010】
〔3〕上記Bの値が、1.000mM以上である、〔1〕または〔2〕に記載のムチンゲルの製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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