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公開番号2025019361
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023122930
出願日2023-07-28
発明の名称難燃性リサイクル織編物および繊維製品
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類D03D 15/513 20210101AFI20250131BHJP(織成)
要約【課題】難燃性リサイクル繊維と未使用の難燃性繊維を用いてなり、防護衣料用途に適した難燃性能および優れた外観品位を有する難燃性リサイクル織編物および繊維製品を提供する。
【解決手段】難燃性リサイクル繊維と未使用の難燃性繊維を含む織編物であり、カチオン染料で染色されている。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
織編物であって、難燃性リサイクル繊維と未使用の難燃性繊維を含み、カチオン染料で染色されていることを特徴とする難燃性リサイクル織編物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
紡績糸を用いてなりかつ下記式(I)を満たす織物または該織物を用いた繊維製品を開繊することにより得られた難燃性リサイクル繊維と、未使用の難燃性繊維とを含む難燃性リサイクル織編物であり、カチオン染料で染色されていることを特徴とする難燃性リサイクル織編物。
撚係数×織物充填密度≦4.5 (I)
【請求項3】
前記紡績糸において、JIS L1091 E法により測定される限界酸素指数が25以上の難燃性繊維を紡績糸重量対比40重量%以上混紡してなる、請求項2に記載の難燃性リサイクル織編物。
【請求項4】
難燃性リサイクル織編物が、紡績糸を用いた織編物であって、前記紡績糸において、難燃性リサイクル繊維を紡績糸重量対比10~50重量%混紡してなる、請求項1に記載の難燃性リサイクル織編物。
【請求項5】
難燃性リサイクル織編物が、紡績糸を用いた織編物であって、前記紡績糸において、繊維長30~200mm、JIS L1091 E法により測定される限界酸素指数が25以上の未使用の難燃性繊維を紡績糸重量対比50~90重量%混紡してなる、請求項1に記載の難燃性リサイクル織編物。
【請求項6】
前記の難燃性リサイクル繊維および/または未使用の難燃性繊維が、メタ系アラミド繊維、パラ系アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアミドイミド繊維、炭素繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリ塩化ビニル繊維、難燃レーヨン、モダアクリル繊維、難燃アクリル繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃ビニロン繊維、メラミン繊維、フッ素繊維、難燃ウール、および難燃コットンの群から選ばれた1種類以上の繊維である、請求項1に記載の難燃性リサイクル織編物。
【請求項7】
難燃性リサイクル織編物が、紡績糸を用いた織編物であって、かつ前記の未使用の難燃性繊維がメタ系アラミド繊維であり、該メタ系アラミド繊維を前記紡績糸全体の50~90重量%の割合で含む、請求項1に記載の難燃性リサイクル織編物。
【請求項8】
前記の未使用の難燃性繊維が、残存溶媒量が0.1重量%以下かつ結晶化度が5~35%のメタ系アラミド繊維である、請求項1に記載の難燃性リサイクル織編物。
【請求項9】
難燃性リサイクル織編物が、紡績糸を用いた織編物であって、前記紡績糸に導電繊維が含まれる、請求項1に記載の難燃性リサイクル織編物。
【請求項10】
前記の未使用の難燃性繊維がメタ系アラミド繊維であり、前記難燃性リサイクル繊維と前記メタ系アラミド繊維の色差が3以下である、請求項1に記載の難燃性リサイクル織編物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、難燃性リサイクル繊維と未使用の難燃性繊維を用いてなり、防護衣料用途に適した難燃性能および優れた外観品位を有する難燃性リサイクル織編物および繊維製品に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、難燃性繊維は、耐熱性、燃焼性に優れているため、消防、電力、化学会社など火炎に晒される可能性のある作業服用難燃布帛として用いられている。難燃布帛は、アラミド繊維(全芳香族ポリアミド繊維)に代表される難燃性繊維を用いても、使用に伴って性能が低下し、汚れ、こすれ、破れ、ほつれ等により、ついには廃棄されることになる。また、難燃布帛を製造する各段階および作業服を縫製する場合にも裁断屑が発生する。その結果、これらの各工程で発生する屑や使用済み製品が廃棄物として生じている。この様な工程屑や使用済み製品は、ほとんどが産業用に使用され、再利用はほとんど行われておらず、その大部分が焼却処分や埋立て処分されている。
【0003】
一方、近年では、資源の消費を抑制し環境に対する負荷を軽減し、循環型社会の形成が求められている(例えば、特許文献1、2)。具体的には、汎用繊維の使用済み製品については、従来から古着などのボロ、屑繊維などの古繊維について、再利用が行われている。そして、難燃布帛の各工程屑および使用済み製品についても、汎用繊維の製品と同様の再利用方法を適用することが考えられる。
【0004】
しかしながら、難燃性繊維は汎用繊維に比べ耐熱性、難燃性に優れるため、公知の開繊機を、汎用繊維製品と同様の条件で用いると、不具合が生じて、効率的かつ十分な開繊が行えないという問題があった。難燃性繊維を含む織編物においては、製品や工程で発生する工程屑などを開繊・反毛を実施して得られた高機能リサイクル繊維を用いて、綿や糸に加工してフェルトや作業用手袋などの繊維製品を製造されているのが現状で、外観品位が求められる防護衣料用途に使用できる織編物を提案するには至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-233409号公報
特開2005-105491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、難燃性リサイクル繊維と未使用の難燃性繊維を用いてなり、防護衣料用途に適した難燃性能および優れた外観品位を有する難燃性リサイクル織編物および繊維製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。かくして、以下の発明が提供される。
【0008】
1.織編物であって、難燃性リサイクル繊維と未使用の難燃性繊維を含み、カチオン染料で染色されていることを特徴とする難燃性リサイクル織編物。
2.紡績糸を用いてなりかつ下記式(I)を満たす織物または該織物を用いた繊維製品を開繊することにより得られた難燃性リサイクル繊維と、未使用の難燃性繊維とを含難燃性リサイクル織編物であり、カチオン染料で染色されていることを特徴とする難燃性リサイクル織編物。
撚係数×織物充填密度≦4.5 (I)
3.前記紡績糸において、JIS L1091 E法により測定される限界酸素指数が25以上の難燃性繊維を紡績糸重量対比40重量%以上混紡してなる、上記2に記載の難燃性リサイクル織編物。
4.織編物が、紡績糸を用いた織編物であって、前記紡績糸において、難燃性リサイクル繊維を紡績糸全体の10~50重量%の割合で混紡してなる、上記1~3のいずれかに記載の難燃性リサイクル織編物。
5.織編物が、紡績糸を用いた織編物であって、前記紡績糸において、繊維長30~200mm、JIS L1091 E法により測定される限界酸素指数が25以上の未使用の難燃性繊維を紡績糸全体の50~90重量%の割合で混紡してなる、上記1~4のいずれかに記載の難燃性リサイクル織編物。
6.前記の難燃性リサイクル繊維および/または未使用の難燃性繊維が、メタ系アラミド繊維、パラ系アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアミドイミド繊維、炭素繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリ塩化ビニル繊維、難燃レーヨン、モダアクリル繊維、難燃アクリル繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃ビニロン繊維、メラミン繊維、フッ素繊維、難燃ウール、および難燃コットンの群から選ばれた1種類以上の繊維である、上記1~5のいずれかに記載の難燃性リサイクル織編物。
7.難燃性リサイクル織編物が、紡績糸を用いた織編物であって、かつ前記の未使用の難燃性繊維がメタ系アラミド繊維であり、該メタ系アラミド繊維を前記紡績糸全体の50~90重量%の割合で含む、上記1~6のいずれかに記載の難燃性リサイクル織編物。
8.前記の未使用の難燃性繊維が、残存溶媒量が0.1重量%以下かつ結晶化度が5~35%のメタ系アラミド繊維である、上記1~7のいずれかに記載の難燃性リサイクル織編物。
9.難燃性リサイクル織編物が、紡績糸を用いた織編物であって、前記紡績糸に導電繊維が含まれる、上記1~8のいずれかに記載の難燃性リサイクル織編物。
10.前記の未使用の難燃性繊維がメタ系アラミド繊維であり、前記難燃性リサイクル繊維と前記メタ系アラミド繊維の色差が3以下である、上記1~9のいずれかに記載の難燃性リサイクル織編物。
11.上記1~10のいずれかに記載の難燃性リサイクル織編物を含む繊維製品。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、難燃性リサイクル繊維と未使用の難燃性繊維を用いてなり、防護衣料用途に適した難燃性能および優れた外観品位を有する難燃性リサイクル織編物および繊維製品が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明の難燃性リサイクル織編物(「織編物」、「布帛」ということもある。)は、難燃リサイクル繊維と未使用の難燃性繊維とを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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