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公開番号2024124339
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2024004712
出願日2024-01-16
発明の名称液体を吐出する装置および液体を吐出する方法
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類B41J 2/015 20060101AFI20240905BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】ノズル振動方式の液体吐出ヘッドまたは同液体吐出ヘッドを有する液体を吐出する装置において、マルチドロップによる液滴可変によって安定した駆動方式を提供すること。
【解決手段】液体を吐出する装置は、圧力室が形成された基板と、圧力室の液体を吐出するノズルと、ノズルから液体を吐出させて液滴を形成する圧電体を有するアクチュエータと、アクチュエータを保持する振動板と、信号発生器と、を備える。一単位パルスを、開始電位と終了電位とが同一であり、一個の液滴を形成するパルスとすると、信号発生器は、複数の一単位パルスを所定期間内に駆動信号として発生させ、一単位パルスの数によって、出力する液滴量を可変させる。
【選択図】図14
特許請求の範囲【請求項1】
圧力室が形成された基板と、
前記圧力室の液体を吐出するノズルと、
前記ノズルから前記液体を吐出させて液滴を形成する圧電体を有するアクチュエータと、
前記アクチュエータを保持する振動板と、
信号発生器と、を備え、前記振動板の位置を可変させて、前記ノズルを駆動して前記液体を吐出させる液体を吐出する装置であって、
一単位パルスを、開始電位と終了電位とが同一であり、一個の前記液滴を形成するパルスとすると、
前記信号発生器は、
複数の前記一単位パルスを所定期間内に駆動信号として発生させ、
前記一単位パルスの数によって、出力する液滴量を可変させる
ことを特徴とする液体を吐出する装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記駆動信号は、正電位及び負電位の両極に変化する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
【請求項3】
前記駆動信号は、開始電位と終了電位とが正電位であり、正電位内で変化する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
【請求項4】
駆動信号は、開始電位と終了電位とが負電位であり、負電位内で変化する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体を吐出する装置。
【請求項5】
複数の前記一単位パルスは、振幅が異なる一以上の前記単位パルスを有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体を吐出する装置。
【請求項6】
前記振動板は、駆動電圧を立上げると、前記圧力室の体積を小さくするように変化し、前記駆動電圧を立下げると、前記圧力室の体積を大きくするように変化し、前記駆動電圧を立上げたときに前記液体を吐出する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体を吐出する装置。
【請求項7】
前記一単位パルスを、振幅方向が異なる二つのパルスの組み合わせとするとき、
前記開始電位と前記終了電位とが0Vであり、前記駆動信号が正電位及び負電位の両極に変化する場合には、前記開始電位が0Vのときの前記振動板の位置を第一位置とし、前記駆動信号を前記負電位から前記正電位に立上げたときに前記液体を吐出し、
前記開始電位と前記終了電位とが正電位であり、前記駆動信号が正電位内で変化する場合には、前記駆動電圧を立下げたときに前記第一位置となり、前記第一位置から前記駆動電圧を立上げたときに前記液体を吐出し、
前記開始電位と前記終了電位とが負電位であり、前記駆動信号が負電位内で変化する場合には、前記駆動電圧を立上げたときに前記第一位置となり、前記第一位置から前記駆動電圧を立下げた後、立上げたときに前記液体を吐出する
ことを特徴とする請求項6に記載の液体を吐出する装置。
【請求項8】
前記一単位パルスの数が、五以上の連続する複数パルスである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体を吐出する装置。
【請求項9】
前記一単位パルスの数によって可変する液滴量が、前記一単位パルスの五倍以上である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体を吐出する装置。
【請求項10】
圧力室が形成された基板と、
前記圧力室の液体を吐出するノズルと、
前記ノズルから前記液体を吐出させて液滴を形成する圧電体を有するアクチュエータと、
前記アクチュエータを保持する振動板と、
信号発生器と、を備え、前記振動板の位置を可変させて、前記ノズルを駆動して前記液体を吐出させる液体を吐出する装置が液体を吐出する方法であって、
一単位パルスを、開始電位と終了電位とが同一であり、一個の前記液滴を形成するパルスとすると、
前記信号発生器が、
複数の前記一単位パルスを連続した駆動信号を発生させ、
前記一単位パルスの数によって、出力する液滴量を可変させる
ことを特徴とする液体を吐出する方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を吐出する装置および液体を吐出する方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
液体吐出ヘッド(「インクジェットヘッド」ともいう)の中でノズルを振動させて液体を吐出させるノズル振動方式の液体吐出ヘッドは構造が簡単で低コスト、高密度が実現可能な技術としてすでに知られている。
ノズル振動方式の液体吐出ヘッドは、共振を用いて液体を吐出させて液滴を形成するため、駆動波形を連続して印加させるマルチ波形駆動に適しており、比較的単純な波形の繰り返しで液滴量の可変範囲を広くできるという特徴を有する。
【0003】
例えば、特許文献1には、インク滴の大きさは変えずに、一ドットに対して打ち込むインク滴の数を可変して濃度階調を行なうマルチドロップ駆動方式の技術が開示されている。しかし、特許文献1は、ノズル振動方式とは異なる、ノズルと振動板とが離れて配置されている方式のインクジェットヘッドに関する技術であり、ノズル振動方式の特性に沿うものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ノズル振動方式の液体吐出ヘッドまたは同液体吐出ヘッドを有する液体を吐出する装置において、マルチドロップによる液滴可変によって安定した駆動方式を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明は、圧力室が形成された基板と、前記圧力室の液体を吐出するノズルと、前記ノズルから前記液体を吐出させて液滴を形成する圧電体を有するアクチュエータと、前記アクチュエータを保持する振動板と、信号発生器と、を備え、前記振動板の位置を可変させて、前記ノズルを駆動して前記液体を吐出させる液体を吐出する装置であって、
一単位パルスを、開始電位と終了電位とが同一であり、一個の前記液滴を形成するパルスとすると、
前記信号発生器は、
複数の前記一単位パルスを所定期間内に駆動信号として発生させ、前記一単位パルスの数によって、出力する液滴量を可変させるものとする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ノズル振動方式の液体吐出ヘッドまたは同液体吐出ヘッドを有する液体を吐出する装置において、マルチドロップによる液滴可変によって安定した駆動方式を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態におけるノズル振動方式の液体吐出ヘッドを模式的に示す断面図である。
同液体吐出ヘッドを模式的に示す斜視図である。
図1のX部分の拡大断面図である。
液体吐出ヘッドが液体をノズルから吐出し、液滴を形成する様子の一例を説明する図であり、(A)は振動板の動きを説明する模式図、(B)は駆動波形の一例を示す図である。
液体吐出ヘッドが液体をノズルから吐出し、液滴を形成する様子の他の例を説明する図であり、(A)は振動板の動きを説明する模式図、(B)は駆動波形の一例を示す図である。
本実施形態のマルチ波形駆動により印刷されるラインの一例を説明する図である。
本実施形態の液体吐出ヘッドにおいて、複数の液滴が飛翔し、合一する様子を説明する模式図である。
比較例の液体吐出ヘッドにおいて、液滴が飛翔する様子を説明する模式図である。
一単位パルスの波形を、正弦波としたときの駆動信号の一例を説明する図である。
単純な正弦波の一単位パルスを三波繰り返して印加する駆動信号の一例を説明する図である。
単位波形を、矩形波として三波繰り返して印加する駆動信号の一例を説明する図である。
単位波形を台形波として四波繰り返して印加する駆動信号の一例を説明する図である。
各単位波形の電圧を可変した場合の駆動信号の一例を説明する図である。
一単位パルスを連続して印加した際のパルス数と液滴体積との関係の一例を説明する図である。
駆動波形の開始電位と終了電位とを0Vとする駆動信号の一例について説明する図である。
駆動波形の開始電位及び終了電位を正電位とし、且つ波形の各電位を0Vより大きい正電位に設定した駆動信号の一例を説明する図である。
駆動波形の開始電位及び終了電位を負電位とし、且つ波形の各電位を0Vより小さい負電位に設定した駆動信号の一例を説明する図である。
図13の駆動波形が印加されたときの振動板の動きと駆動波形との関係を説明する図であり、(A)は振動板の動きを説明する模式図、(B)は駆動波形の一例を示す図である。
図15の駆動波形が印加されたときの振動板の動きと駆動波形との関係を説明する図であり、(A)は振動板の動きを説明する模式図、(B)は駆動波形の一例を示す図である。
図16の駆動波形が印加されたときの振動板の動きと駆動波形との関係を説明する図であり、(A)は振動板の動きを説明する模式図、(B)は駆動波形の一例を示す図である。
図17の駆動波形が印加されたときのノズルの駆動状態を説明する図であり、(A)は振動板の動きを説明する模式図、(B)は駆動波形の一例を示す図である。
一単位パルスの形状例を説明する図である。
ヘッドユニットを搭載するインクジェット記録装置の制御系のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
本発明に係る液体を吐出する装置の一例の概略説明図である。
同装置のヘッドユニットの一例の平面説明図である。
本発明に係る液体を吐出する装置の他の例の要部平面説明図である。
同装置の要部側面説明図である。
本発明に係る液体吐出ユニットの一例の要部平面説明図である。
本発明に係る液体吐出ユニットの他の例の正面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
【0009】
本発明の実施形態の一態様の液体を吐出する装置が備える液体吐出ヘッドの一例を説明する。
図1は、本実施形態におけるノズル振動方式の液体吐出ヘッドを模式的に示す断面図であり、図2は、液体吐出ヘッドを模式的に示す斜視図である。
液体吐出ヘッド1は、アクチュエータ形成層110と、流路基板100と、フレーム部材120とを有している。
【0010】
アクチュエータ形成層110は、薄膜状であり、振動膜(「振動板」ともいう)103と、液体を吐出する複数のノズル2と、ノズル2の周囲に配置された環状の圧電素子5とを有している。流路基板100は、複数のノズル2に各々連通する複数の加圧液室(「個別液室」または「圧力室」ともいう)4を有している。フレーム部材120は、複数の加圧液室4に通じる共通液室3を有している。
(【0011】以降は省略されています)

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