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公開番号2025001799
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023101490
出願日2023-06-21
発明の名称樹脂成型品、及び、樹脂成型品の劣化判定方法
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類G01N 3/20 20060101AFI20241226BHJP(測定;試験)
要約【課題】樹脂成型品の劣化を簡単に判定する。
【解決手段】所定の樹脂材料からなる樹脂成型品であって、一端が樹脂成型品10に繋がって、他端側が自由端となるように、梁形状部20が樹脂成型品10に一体的に設けられている。そして、梁形状部20の他端側を変形させたときの、塑性変形又は破断の有無によって、劣化の有無が判定される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
所定の樹脂材料からなる樹脂成型品であって、
一端が当該樹脂成型品に繋がって、他端側が自由端となるように、当該樹脂成型品に一体的に設けられた梁形状部を備え、
前記梁形状部の前記他端側を変形させたときの、塑性変形又は破断の有無によって、劣化の有無が判定されることを特徴とする樹脂成型品。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記梁形状部の前記他端側を変形させたときの前記他端側の変形量を規制する規制部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の樹脂成型品。
【請求項3】
前記規制部は、前記梁形状部の前記他端側を変形させない状態で、前記梁形状部に対して隙間を開けて前記梁形状部が起立する方向に延びるように形成されたことを特徴とする請求項2に記載の樹脂成型品。
【請求項4】
前記梁形状部の前記一端の根元部の弾性変形が規制されるように補強する補強部を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹脂成型品。
【請求項5】
前記補強部は、前記根元部に接触する位置に設置されて、その肉厚が周囲の肉厚に比べて厚く形成された部分であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂成型品。
【請求項6】
少なくとも長さと厚さとが同等の前記梁形状部が複数設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹脂成型品。
【請求項7】
所定の樹脂材料からなる樹脂成型品の劣化判定方法であって、
前記樹脂成型品は、一端が当該樹脂成型品に繋がって、他端側が自由端となるように、当該樹脂成型品に一体的に設けられた梁形状部を備え、
前記梁形状部の前記他端側を変形させる変形工程と、
前記変形工程によって前記梁形状部に塑性変形又は破断が生じたときに、前記樹脂成型品に劣化が生じているものと判定する判定工程と、
を備えたことを特徴とする樹脂成型品の劣化判定方法。
【請求項8】
前記樹脂成型品は、前記梁形状部の前記他端側を変形させたときの前記他端側の変形量を規制する規制部を備え、
前記変形工程は、前記梁形状部の前記他端側が前記規制部に当接する位置まで前記梁形状部を変形させる工程であることを特徴とする請求項7に記載の樹脂成型品の劣化判定方法。
【請求項9】
所定の樹脂材料からなる樹脂成型品の劣化判定方法であって、
前記樹脂成型品は、一端が当該樹脂成型品に繋がって、他端側が自由端となるように、当該樹脂成型品に一体的に設けられた梁形状部を備え、
前記梁形状部に荷重をかけて前記梁形状部の前記他端側を破断するまで変形させる破断工程と、
前記破断工程において前記梁形状部に破断が生じたときの荷重の大きさによって、前記樹脂成型品に劣化が生じているか否かを判定する判定工程と、
を備えたことを特徴とする樹脂成型品の劣化判定方法。
【請求項10】
前記樹脂成型品は、少なくとも長さと厚さとが同等の前記梁形状部が複数設けられ、
前記樹脂成型品をリユースするときに、前記複数の梁形状部のうちの1つに対して前記破断工程をおこない、前記複数の梁形状部のうち破断された梁形状部の数によってリユース回数をカウントすることを特徴とする請求項9に記載の樹脂成型品の劣化判定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、機器を構成する部品など所定の樹脂材料からなる樹脂成型品と、その劣化判定方法と、に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、種々の機器(工業製品)において、構成部品として所定の樹脂材料からなる樹脂成型品(樹脂製部品)が用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。
そして、そのような樹脂成型品は、ひとたび市場での役目を終えて市場から回収された後に、リサイクル工場などで劣化の程度が判定されて、劣化の程度によってリユース(再使用)の可否が判断されている。
【0003】
一方、特許文献1には、計測器を用いて半導体部品収納トレイに孔をあけたときの破断力を計測して、その計測結果からリユースの可否を判別する技術が開示されている。
また、特許文献2には、成型品に設けたピン状突起を切り離したときの指標成分量の測定、DSC分析を熱量計でおこない、熱履歴を評価して、成型品の熱劣化の度合いを判別する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、樹脂成型品の劣化を計測器などを用いて判定していたため、手間がかかっていた。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、劣化を簡単に判定することができる、樹脂成型品、及び、樹脂成型品の劣化判定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明における樹脂成型品は、所定の樹脂材料からなる樹脂成型品であって、一端が当該樹脂成型品に繋がって、他端側が自由端となるように、当該樹脂成型品に一体的に設けられた梁形状部を備え、前記梁形状部の前記他端側を変形させたときの、塑性変形又は破断の有無によって、劣化の有無が判定されるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、劣化を簡単に判定することができる、樹脂成型品、及び、樹脂成型品の劣化判定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
この発明の実施の形態における機器を示す斜視図である。
樹脂成型品を示す斜視図である。
図3の樹脂成型品における梁形状部の近傍を示す斜視図である。
梁形状部を変形させた状態を示す側断面図である。
変形例における、樹脂成型品の梁形状部の近傍を示す斜視図である。
図5の梁形状部の近傍を示す上面図である。
図5の梁形状部を変形させた状態を示す側断面図である。
梁形状部の、ひずみと応力との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0010】
図1に示すように、機器1には、リユース可能な樹脂成型品10が設置されている。
樹脂成型品10は、所定の樹脂材料(例えば、PC樹脂、PET樹脂、ABS樹脂などである。)からなる。そして、機器1の市場での役目が終わると、機器1が市場から回収されて、リサイクル工場などで機器1から分解された樹脂成型品10の劣化の程度が判定される。そして、その劣化の程度によって、その樹脂成型品10のリユース(再使用)の可否が判断される。
(【0011】以降は省略されています)

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