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公開番号2025091277
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023206455
出願日2023-12-06
発明の名称評価方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人アセンド弁理士法人
主分類G01M 17/08 20060101AFI20250611BHJP(測定;試験)
要約【課題】鉄道車両用の台車枠の強度を適正に評価することができる評価方法を提供する。
【解決手段】評価方法は、台車枠(10)に対して、複数種類の荷重条件で荷重を負荷し、荷重条件にそれぞれ対応して台車枠(10)に発生する複数の応力を取得する工程(S1)と、平均応力と、変動応力とを算出する工程(S2)と、平均応力及び変動応力に基づいて台車枠(10)の強度を評価する工程(S3)とを備える。複数の応力は、主電動機同相荷重によって発生する主電動機同相応力と、主電動機逆相荷重によって発生する主電動機逆相応力とを含む。主電動機同相荷重は、第1主電動機(20a)及び第2主電動機(20b)に関して鉛直方向において同じ向きに負荷される。主電動機逆相荷重は、第1主電動機(20a)と第2主電動機(20b)とで鉛直方向において逆向きに負荷される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
鉄道車両用の台車枠の強度を評価する評価方法であって、
一対の側ばりと、前記側ばり同士を連結する横ばりと、第1主電動機を取り付けるための第1主電動機受座と、第2主電動機を取り付けるための第2主電動機受座とを含む台車枠に対して、複数種類の荷重条件で荷重を負荷し、前記荷重条件にそれぞれ対応して前記台車枠に発生する複数の応力を取得する工程と、
前記複数の応力のうち鉄道車両が静止した状態で前記台車枠にかかる力である静荷重によって発生する応力の代数和である平均応力と、前記複数の応力のうち前記鉄道車両が走行している状態で前記台車枠にかかる力である動荷重によって発生する応力の2乗和の平方根である変動応力とを算出する工程と、
前記平均応力及び前記変動応力に基づいて前記台車枠の強度を評価する工程と、
を備え、
前記複数の応力は、前記第1主電動機及び前記第2主電動機に関して鉛直方向において同じ向きに負荷される主電動機同相荷重によって発生する主電動機同相応力と、前記第1主電動機と前記第2主電動機とで鉛直方向において逆向きに負荷される主電動機逆相荷重によって発生する主電動機逆相応力とを含む、評価方法。
続きを表示(約 79 文字)【請求項2】
請求項1に記載の評価方法であって、
前記主電動機逆相荷重の荷重値は、前記主電動機同相荷重の荷重値以下である、評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、評価方法に関し、より詳細には鉄道車両用の台車枠の強度を評価する評価方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
鉄道車両用の台車は、台車枠と、台車枠に取り付けられる前後の輪軸とを含んでいる。台車枠は、台車を構成する主構成枠であり、車体を支持する。台車枠は、一対の側ばりと、側ばり同士を連結する横ばりと、前後の主電動機受座とを含んでいる。主電動機受座の各々を介し、主電動機が台車枠に取り付けられる。
【0003】
従来、台車枠の強度は、JIS E 4207:2019に規定される台車枠強度設計通則及びJIS E 4208-1:2021に規定される静荷重試験方法に準拠して評価されている。静荷重試験では、複数種類の荷重条件にしたがって台車枠に荷重を負荷し、例えば、台車枠の各部位に貼付されたひずみゲージによって荷重条件ごとの応力を測定する。そして、台車枠強度設計通則にしたがって測定応力から平均応力及び変動応力が算出され、平均応力及び変動応力に基づいて台車枠の強度が評価される。
【0004】
特許文献1は、有限要素法(FEM)による解析を用いて台車枠の強度を評価する方法を開示する。特許文献1では、まず、評価対象の台車枠について、所定粗さのメッシュで分割されるFEMモデルを作成する。そして、FEMモデル上の全ての節点において仮想的にひずみゲージを定義し、単荷重(荷重条件)ごとに発生する応力を求める。単荷重には、例えば、JIS E 4208-1:2021に規定される上下荷重、前後荷重、左右荷重、ブレーキ荷重、ねじり荷重、主電動機(モータ)荷重、駆動装置荷重等が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-190242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、JIS E 4207:2019及びJIS E 4208-1:2021では、主電動機荷重に関し、同相荷重を負荷するか、逆相荷重を負荷するかは特に定められていない。すなわち、前後の主電動機に関して鉛直方向において同じ向きの荷重(同相荷重)を負荷するか、鉛直方向において逆向きの荷重(逆相荷重)を負荷するかは指定されていない。しかしながら、台車枠の部位によっては、同相の主電動機荷重が負荷された場合と、逆相の主電動機荷重が負荷された場合とで発生する応力の大きさが異なることがある。そのため、主電動機荷重に関して、同相及び逆相のうちいずれか一方のみの条件で応力を測定すると、台車枠の強度を適正に評価することができない可能性がある。
【0007】
本開示は、鉄道車両用の台車枠の強度を適正に評価することができる評価方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る評価方法は、鉄道車両用の台車枠の強度を評価する。評価方法は、台車枠に対して、複数種類の荷重条件で荷重を負荷し、荷重条件にそれぞれ対応して台車枠に発生する複数の応力を取得する工程と、平均応力と、変動応力とを算出する工程と、平均応力及び変動応力に基づいて台車枠の強度を評価する工程とを備える。台車枠は、一対の側ばりと、横ばりと、第1主電動機を取り付けるための第1主電動機受座と、第2主電動機を取り付けるための第2主電動機受座とを含む。横ばりは、側ばり同士を連結する。平均応力は、複数の応力のうち静荷重によって発生する応力の代数和である。静荷重は、鉄道車両が静止した状態で台車枠にかかる力である。変動応力は、複数の応力のうち動荷重によって発生する応力の2乗和の平方根である。動荷重は、鉄道車両が走行している状態で台車枠にかかる力である。複数の応力は、主電動機同相荷重によって発生する主電動機同相応力と、主電動機逆相荷重によって発生する主電動機逆相応力とを含む。主電動機同相荷重は、第1主電動機及び第2主電動機に関して鉛直方向において同じ向きに負荷される。主電動機逆相荷重は、第1主電動機と第2主電動機とで鉛直方向において逆向きに負荷される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、鉄道車両用の台車枠の強度を適正に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、鉄道車両用の台車枠の一例を示す斜視図である。
図2は、実施形態に係る台車枠の強度の評価方法のフロー図である。
図3は、主電動機同相荷重の負荷方法を示す模式図である。
図4は、主電動機逆相荷重の負荷方法を示す模式図である。
図5は、実施形態に係る評価方法で用いられる応力限界図の例を示す図である。
図6は、実施形態に係る評価方法及び従来の評価方法に関し、応力限界図に平均応力及び変動応力をプロットした例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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