TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025104363
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2022092298
出願日
2022-06-07
発明の名称
鋼管用ねじ継手
出願人
日本製鉄株式会社
,
バローレック・オイル・アンド・ガス・フランス
代理人
個人
,
個人
主分類
F16L
15/04 20060101AFI20250703BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】耐焼付き性能及び製造性を向上できる鋼管用ねじ継手を提供する。
【解決手段】鋼管用ねじ継手1は、ピン10及びボックス20を有する。ピン10は、雄ねじ11、ピン内シール面12及びピン外シール面13を有する。ボックス20は、雌ねじ12、ボックス内シール面12及びボックス外シール面23を有する。雄ねじ11は、ピン外シール面13側に位置するテーパ領域111と、ピン内シール面11側に位置するテーパ領域112とを含む。テーパ領域112の勾配β1は、テーパ領域111の勾配α1よりも小さい。雄ねじ112に含まれるねじ山の挿入面ピッチは一定である。テーパ領域112に含まれるねじ山は、テーパ領域111に含まれるねじ山のねじ山幅よりも広いねじ山幅を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
鋼管本体を連結するための鋼管用ねじ継手であって、
管状のピンと、
前記ピンがねじ込まれて前記ピンと締結される管状のボックスとを備え、
前記ピンは、
前記ピンの先端部に形成されるピン内シール面と、
前記ピン内シール面と鋼管本体との間に位置し、前記ピンの外周面に形成される雄ねじと、
前記鋼管本体と前記雄ねじとの間に形成されるピン外シール面とを含み、
前記ボックスは、
前記ピン内シール面に対向し、前記ピン及び前記ボックスが締結されているときに前記ピン内シール面と接触するボックス内シール面と、
前記雄ねじに対応し、前記ボックスの内周面に形成される雌ねじと、
前記ピン外シール面に対向し、前記ピン及び前記ボックスが締結されているときに前記ピン外シール面と接触するボックス外シール面とを含み、
前記雄ねじは、前記ピン内シール面と前記ピン外シール面との間に位置する第1テーパ領域と、前記ピン内シール面と前記第1テーパ領域との間に位置し、前記第1テーパ領域よりも小さい勾配を有する第2テーパ領域とを含み、
前記雌ねじは、前記ボックス内シール面と前記ボックス外シール面との間に位置する第3テーパ領域と、前記ボックス外シール面と前記第3テーパ領域との間に位置し、前記第3テーパ領域よりも小さい勾配を有する第4テーパ領域とを含み、
前記第2テーパ領域に含まれるねじ山は、前記第1テーパ領域に含まれるねじ山のねじ山よりも広い幅を有し、
前記第4テーパ領域に含まれるねじ山は、前記第3テーパ領域に含まれるねじ山のねじ山幅よりも広い幅を有し、
前記雄ねじ及び前記雌ねじの挿入面ピッチは一定である、鋼管用ねじ継手。
続きを表示(約 3,000 文字)
【請求項2】
鋼管本体を連結するための鋼管用ねじ継手であって、
管状のピンと、
前記ピンがねじ込まれて前記ピンと締結される管状のボックスとを備え、
前記ピンは、
前記ピンの先端部に形成されるピン内シール面と、
前記ピン内シール面と前記鋼管本体との間に位置し、前記ピンの外周面に形成される内雄ねじと、
前記鋼管本体と前記内雄ねじとの間に位置し、前記ピンの外周面に形成される外雄ねじと、
前記内雄ねじと前記外雄ねじとの間に形成されるピン中間シール面とを含み、
前記ボックスは、
前記ピン内シール面に対向し、前記ピン及び前記ボックスが締結されているときに前記ピン内シール面と接触するボックス内シール面と、
前記内雄ねじに対応し、前記ボックスの内周面に形成される内雌ねじと、
前記外雄ねじに対応し、前記ボックスの内周面に形成される外雌ねじと、
前記ピン中間シール面に対向し、前記ピン及び前記ボックスが締結されているときに前記ピン中間シール面と接触するボックス中間シール面とを含み、
前記内雄ねじは、前記ピン内シール面と前記ピン中間シール面との間に位置する第5テーパ領域と、前記ピン内シール面と第5テーパ領域との間に位置し、前記第5テーパ領域よりも小さい勾配を有する第6テーパ領域とを含み、
前記外雄ねじは、前記ピン中間シール面と前記鋼管本体との間に位置する第7テーパ領域と、前記ピン中間シール面と前記第7テーパ領域との間に位置し、前記第7テーパ領域よりも小さい勾配を有する第8テーパ領域とを含み、
前記内雌ねじは、前記ボックス内シール面と前記ボックス中間シール面との間に位置する第9テーパ領域と、前記ボックス中間シール面と前記第9テーパ領域との間に位置し、前記第9テーパ領域よりも小さい勾配を有する第10テーパ領域とを含み、
前記外雌ねじは、前記ボックス中間シール面と前記ボックスの先端部との間に位置する第11テーパ領域と、前記ボックスの先端部と前記第11テーパ領域との間に位置し、前記第11テーパ領域よりも小さい勾配を有する第12テーパ領域とを含み、
前記第6及び第8テーパ領域に含まれるねじ山は各々、前記第5及び第7テーパ領域に含まれるねじ山よりも広い幅を有し、
前記第10及び第12テーパ領域に含まれるねじ山は、前記第9及び第11テーパ領域に含まれるねじ山よりも広い幅を有し、
前記内雄ねじ及び前記内雌ねじの挿入面ピッチは一定であり、前記外雄ねじ及び前記外雌ねじの挿入面ピッチは一定である、鋼管用ねじ継手。
【請求項3】
鋼管本体を連結するための鋼管用ねじ継手であって、
管状のピンと、
前記ピンがねじ込まれて前記ピンと締結される管状のボックスとを備え、
前記ピンは、
前記ピンの先端部に形成されるピン内シール面と、
前記鋼管本体と前記ピン内シール面との間に形成されるピン外シール面と、
前記ピン内シール面と前記ピン外シール面との間に位置し、前記ピンの外周面に形成される内雄ねじと、
前記ピン外シール面と前記内雄ねじとの間に位置し、前記ピンの外周面に形成される外雄ねじと、
前記内雄ねじと前記外雄ねじとの間に位置し、ピンの外周面に形成されるピン中間ショルダ面とを含み、
前記ボックスは、
前記ピン内シール面に対向し、前記ピン及び前記ボックスが締結されているときに前記ピン内シール面と接触するボックス内シール面と、
前記ピン外シール面に対向し、前記ピン及び前記ボックスが締結されているときに前記ピン外シール面と接触するボックス外シール面と、
前記内雄ねじに対応し、前記ボックスの内周面に形成される内雌ねじと、
前記外雄ねじに対応し、前記ボックスの内周面に形成される外雌ねじと、
前記ピン中間ショルダ面に対向し、前記ピン及び前記ボックスが締結されているときに前記ピン中間ショルダ面と接触するボックス中間ショルダ面とを含み、
前記内雄ねじは、前記ピン内シール面と前記ピン中間ショルダ面との間に位置する第5テーパ領域と、前記ピン内シール面と第5テーパ領域との間に位置し、前記第5テーパ領域よりも小さい勾配を有する第6テーパ領域とを含み、
前記外雄ねじは、前記ピン中間ショルダ面と前記ピン外シール面との間に位置する第7テーパ領域と、前記ピン中間ショルダ面と前記第7テーパ領域との間に位置し、前記第7テーパ領域よりも小さい勾配を有する第8テーパ領域とを含み、
前記内雌ねじは、前記ボックス内シール面と前記ボックス中間ショルダ面との間に位置する第9テーパ領域と、前記ボックス中間ショルダ面と前記第9テーパ領域との間に位置し、前記第9テーパ領域よりも小さい勾配を有する第10テーパ領域とを含み、
前記外雌ねじは、前記ボックス中間ショルダ面と前記ボックス外シール面との間に位置する第11テーパ領域と、前記ボックス外シール面と前記第11テーパ領域との間に位置し、前記第11テーパ領域よりも小さい勾配を有する第12テーパ領域とを含み、
前記第6及び第8テーパ領域に含まれるねじ山は各々、前記第5及び第7テーパ領域に含まれるねじ山よりも広い幅を有し、
前記第10及び第12テーパ領域に含まれるねじ山は、前記第9及び第11テーパ領域に含まれるねじ山よりも広い幅を有し、
前記内雄ねじ及び前記内雌ねじの挿入面ピッチは一定であり、前記外雄ねじ及び前記外雌ねじの挿入面ピッチは一定である、鋼管用ねじ継手。
【請求項4】
請求項3に記載の鋼管用ねじ継手であって、
前記ピンは、前記外雌ねじの第12テーパ領域に対向し、前記ピン及び前記ボックスが締結されているときに前記第12テーパ領域から離間する環状のピン溝部をさらに含み、
前記ボックスは、前記内雄ねじの第6テーパ領域に対向し、前記ピン及び前記ボックスが締結されているときに前記第6テーパ領域から離間する環状のボックス溝部をさらに含む、鋼管用ねじ継手。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
前記雄ねじ及び雌ねじは、ねじ頂面及びねじ底面を有する完全ねじ部を含み、
前記ねじ頂面及びねじ底面は、鋼管本体の管軸に対して平行である、鋼管用ねじ継手。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
前記鋼管用ねじ継手は、インテグラル型のねじ継手である、鋼管用ねじ継手。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
前記鋼管用ねじ継手は、前記鋼管本体に対して105%以下の外径を有する、鋼管用ねじ継手。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の鋼管用ねじ継手であって、
前記ピンの外周面及び前記ボックスの内周面の少なくともいずれか一方には、固体潤滑被膜及び半固体潤滑被膜のいずれか一方が形成されている、鋼管用ねじ継手。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、鋼管の連結に用いられるねじ継手に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
油井、天然ガス井等(以下、総称して「油井」ともいう)においては、地下資源を採掘するためにケーシング、チュービング等の油井管が使用される。油井管は鋼管が順次連結されて成り、その連結にねじ継手が用いられる。
【0003】
この種の鋼管用ねじ継手の形式は、カップリング型とインテグラル型とに大別される。カップリング型の場合、連結対象の一対の管材のうち、一方の管材が鋼管であり、他方の管材がカップリングである。この場合、鋼管の両端部の外周に雄ねじが設けられ、カップリングの両端部の内周に雌ねじが設けられる。そして、鋼管の雄ねじがカップリングの雌ねじにねじ込まれ、これにより両者が締結されて連結される。インテグラル型の場合、連結対象の一対の管材がともに鋼管であり、別個のカップリングを用いない。この場合、鋼管の一端部の外周に雄ねじが設けられ、他端部の内周に雌ねじが設けられる。そして、一方の鋼管の雄ねじ部が他方の鋼管の雌ねじ部にねじ込まれ、これにより両者が締結されて連結される。
【0004】
一般に、雄ねじ部が形成された管端部の継手部分は、雌ねじに挿入される要素を含むことから、ピンと称される。一方、雌ねじが形成された管端部の継手部分は、雄ねじを受け入れる要素を含むことから、ボックスと称される。これらのピンとボックスは、管材の端部であるため、いずれも管状である。
【0005】
近年、油井の深井戸化が進んでいる。深井戸では、通常、高い耐圧性を有する油井管が使用される。油井管同士を連結するためのねじ継手には、高い強度及び密封性能が要求されるだけでなく、油井管を多重に配置するために厳しい外径寸法の制約が課されている。
【0006】
油井管用ねじ継手は、シール部で高い密封性能を発揮する。一般に、ピンのシール部の直径はボックスのシール部の直径よりも大きい。そのため、締結状態では両シール部は互いに嵌め合い密着して締まりばめの状態となり、メタル接触によるシール部を形成する。ピンのシール部の直径とボックスのシール部の直径との間の差は「シール干渉量」と呼ばれる。シール干渉量が大きいほどシール接触力が高くなり、良好な密封性能が得られる。
【0007】
外圧に対する密封性能を向上させるためには、外圧が作用するピンのシール部の肉厚を厚くすることが有効である。これにより、ねじ継手に外圧が負荷された際のピンのシール部の縮径抵抗が高まるため、実質的なシール干渉量の低下が小さくなり、シール接触力の低下が小さくなる。加えて、高い引張/圧縮荷重下でも安定した密封性能を発揮するためには、一定のねじ部の長さやショルダ面の面積も必要である。
【0008】
一方、継手部分の外径寸法を小さくするためには、ピン及びボックスの少なくとも一方を薄肉化すればよい。ピン及び/又はボックスを薄肉化したねじ継手として、例えば、スリム型と呼ばれるものを挙げることができる。スリム型のねじ継手は、油井管本体の外径と同程度の外径を有する。スリム型のねじ継手は、薄肉化したことにより、シール部の肉厚及びショルダ面の面積を確保しにくい。
【0009】
国際公開第2019/224345号(特許文献1)は、管状ねじ接続部を開示している。管状ねじ接続部は、管状雄端部(ピン)と管状雌端部(ボックス)を備えている。管状雄端部は、外側雄シール面と、内側雄シール面と、外側雄ねじと、内側雄ねじと、外側雄ねじと内側雄ねじの間に位置する雄ショルダとを含んでいる。管状雌端部は、外側雄シール面に対応する外側雌シール面と、内側雄シール面に対応する内側雌シール面と、外側雄ねじと噛み合う外側雌ねじと、内側雄ねじと噛み合う内側雌ねじと、雄ショルダに接触する雌ショルダとを含んでいる。また、特許文献1は、外側雄ねじ及び内側雄ねじに夫々噛み合う外側雌ねじ及び内側雌ねじが同じテーパ角度に沿ってテーパされ、荷重面及び挿入面のピッチ及びリードが正確に同じであることを開示している。
【0010】
特許第6916277号公報(特許文献2)は、鋼管用ねじ継手を開示している。鋼管用ねじ継手は、管状のピンと管状のボックスとからなる。ピンは、ピンの先端側から管本体側に向けて順に、内シール面と、内雄ねじ部と、ショルダ部と、外雄ねじ部と、外シール面とを備えている。ボックスは、ボックスの管本体側から先端側に向けて順に、内シール面と、内雌ねじ部と、ショルダ部と、外雌ねじ部と、外シール面とを備えている。鋼管用ねじ継手は、ボックスの内シール面と内雌ねじ部との間に設けられた内溝部にピンの内雄ねじ部の一部の歯が収容されているか、或いは、ピンの外シール面と外雄ねじ部との間に設けられた外溝部に外雌ねじ部の一部の歯が収容されている。また、特許文献2は、ピンの内シール面、ボックスの内シール面、ピンの外シール面及びボックスの外シール面がいずれもテーパ状であることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
差動歯車用歯形
20日前
株式会社不二工機
電磁弁
14日前
株式会社不二工機
電磁弁
2か月前
カヤバ株式会社
ダンパ
22日前
カヤバ株式会社
ダンパ
22日前
カヤバ株式会社
緩衝器
9日前
カヤバ株式会社
緩衝器
9日前
個人
固着具と固着具の固定方法
1か月前
株式会社ノーリツ
分配弁
2か月前
個人
固着具と固着具の固定方法
1か月前
株式会社ノーリツ
分配弁
2か月前
株式会社ノーリツ
分配弁
2か月前
個人
固着具と固着具の固定方法
1か月前
株式会社フジキン
ボールバルブ
1か月前
個人
ワンウェイベアリング
2日前
日東精工株式会社
弾性鍔付きねじ
2か月前
株式会社有恒商会
伸縮継手
8日前
井関農機株式会社
作業車両
14日前
株式会社オンダ製作所
長尺体保護具
1か月前
株式会社オンダ製作所
長尺体保持具
8日前
株式会社ブリヂストン
管継手
23日前
トヨタ自動車株式会社
軸部材
28日前
株式会社アイシン
シフト装置
1か月前
前澤工業株式会社
弁箱
20日前
個人
機械式固定スタッドボルト装置
1か月前
株式会社オンダ製作所
長尺体保持具
13日前
株式会社テイエルブイ
液体圧送装置
1か月前
株式会社ダンレイ
圧力逃がし弁
13日前
オイレス工業株式会社
免震構造
1か月前
株式会社オンダ製作所
バンド用ベース
2か月前
ダイハツ工業株式会社
締結構造
29日前
株式会社アイシン
流路部材
28日前
株式会社フクハラ
ドレン排出装置
8日前
日本継手株式会社
シール材
1か月前
東レ株式会社
衝撃吸収部材
1か月前
株式会社テイエルブイ
内部状態視認機器
1か月前
続きを見る
他の特許を見る