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公開番号2025106716
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-16
出願番号2024000259
出願日2024-01-04
発明の名称鋼板及び鋼板の製造方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C22C 38/00 20060101AFI20250709BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】Ni、Moなどの高価な元素の使用を抑制し、合金コストと製造コストを削減しつつ、硬さと曲げ加工性と両立した鋼板を開示する。
【解決手段】本開示の鋼板は、質量%で、C:0.10%以上、0.35%以下、Si:0.01%以上、0.30%以下、Mn:0.10%以上、1.00%以下、P:0.020%以下、S:0.010%以下、Cr:2.00%超、7.50%以下、Al:0.010%以上、0.100%以下、N:0.0020%以上、0.0100%以下、及びB:0.0003%以上、0.0030%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなり、表面から厚さ方向に2mmの位置のL方向断面における硬さが、360HV10以上であり、表層酸化スケールの厚みが、5μm以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、
C:0.10%以上、0.35%以下、
Si:0.01%以上、0.30%以下、
Mn:0.10%以上、1.00%以下、
P:0.020%以下、
S:0.010%以下、
Cr:2.00%超、7.50%以下、
Al:0.010%以上、0.100%以下、
N:0.0020%以上、0.0100%以下、及び
B:0.0003%以上、0.0030%以下を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
表面から厚さ方向に2mmの位置のL方向断面における硬さが、360HV10以上であり、
表層酸化スケールの厚みが、5μm以下である、
鋼板。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
質量%で、
C:0.10%以上、0.35%以下、
Si:0.01%以上、0.30%以下、
Mn:0.10%以上、1.00%以下、
P:0.020%以下、
S:0.010%以下、
Cr:2.00%超、7.50%以下、
Al:0.010%以上、0.100%以下、
N:0.0020%以上、0.0100%以下、及び
B:0.0003%以上、0.0030%以下を含有し、
下記a群、b群、c群及びd群からなる群から選択される1種又は2種以上を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
表面から厚さ方向に2mmの位置のL方向断面における硬さが、360HV10以上であり、
表層酸化スケールの厚みが、5μm以下である、
鋼板。
[a群]
V:0.001%以上、0.200%以下、
Mo:0.001%以上、0.200%以下、
W:0.001%以上、0.200%以下、
Ti:0.001%以上、0.100%以下、及び
Nb:0.001%以上、0.100%以下、
なる群から選択される1種又は2種以上
[b群]
Ni:0.001%以上、1.000%以下、及び
Cu:0.001%以上、1.000%以下、
なる群から選択される1種又は2種
[c群]
Ca:0.0001%以上、0.0100%以下、
Mg:0.0001%以上、0.0100%以下、及び
REM:0.0001%以上、0.1000%以下、
なる群から選択される1種又は2種以上
[d群]
Sn:0.001%以上、0.100%以下、及び
Sb:0.001%以上、0.100%以下、
なる群から選択される1種又は2種
【請求項3】
前記a群を含有する、
請求項2に記載の鋼板。
【請求項4】
前記b群を含有する、
請求項2に記載の鋼板。
【請求項5】
前記c群を含有する、
請求項2に記載の鋼板。
【請求項6】
前記d群を含有する、
請求項2に記載の鋼板。
【請求項7】
6mm以上、50mm以下の厚さを有する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の鋼板。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載の化学成分を有するスラブを得ること、
前記スラブに対して粗圧延を施して、粗圧延材を得ること、
前記粗圧延材に対して、Ar3-30℃以上Ar3以下の温度で、個々の圧延パスの圧下率が5%以下であり、かつ、前記圧延パスの回数が3回以上である仕上げ圧延を施して、仕上げ圧延材を得ること、及び
前記仕上げ圧延材を10℃/sec以上の冷却速度で200℃以下まで冷却すること、を含む、
鋼板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼板及び鋼板の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
耐摩耗性に優れた鋼板は耐摩耗鋼板と呼ばれる。耐摩耗鋼板は、表層近傍の硬さが要求されるため、焼入れ性を高める元素を含有する。Cr、Ni、Moは、焼入れ性を高める元素である。従来からCr、Ni、Moなどを含有する耐摩耗鋼板が提案されている(例えば、特許文献1~5参照)。また、耐摩耗鋼板は、優れた曲げ加工性を有することが好ましい。例えば、耐摩耗鋼板を製造する際の仕上げ圧延条件を制御することで、耐摩耗鋼板の曲げ加工性を改善することが提案されている(例えば、特許文献6参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-204575号公報
特開平10-102185号公報
特開昭59-129724号公報
特開昭59-70721号公報
国際公開第2022/025135号
特開2020-132913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の鋼板は、硬さと曲げ加工性との両立に関して改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の要旨は、以下の通りである 。
【0006】
(1)
質量%で、
C:0.10%以上、0.35%以下、
Si:0.01%以上、0.30%以下、
Mn:0.10%以上、1.00%以下、
P:0.020%以下、
S:0.010%以下、
Cr:2.00%超、7.50%以下、
Al:0.010%以上、0.100%以下、
N:0.0020%以上、0.0100%以下、及び
B:0.0003%以上、0.0030%以下を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
表面から厚さ方向に2mmの位置のL方向断面における硬さが、360HV10以上であり、
表層酸化スケールの厚みが、5μm以下である、
鋼板。
(2)
質量%で、
C:0.10%以上、0.35%以下、
Si:0.01%以上、0.30%以下、
Mn:0.10%以上、1.00%以下、
P:0.020%以下、
S:0.010%以下、
Cr:2.00%超、7.50%以下、
Al:0.010%以上、0.100%以下、
N:0.0020%以上、0.0100%以下、及び
B:0.0003%以上、0.0030%以下を含有し、
下記a群、b群、c群及びd群からなる群から選択される1種又は2種以上を含有し、
残部がFe及び不純物からなり、
表面から厚さ方向に2mmの位置のL方向断面における硬さが、360HV10以上であり、
表層酸化スケールの厚みが、5μm以下である、
鋼板。
[a群]
V:0.001%以上、0.200%以下、
Mo:0.001%以上、0.200%以下、
W:0.001%以上、0.200%以下、
Ti:0.001%以上、0.100%以下、及び
Nb:0.001%以上、0.100%以下、
なる群から選択される1種又は2種以上
[b群]
Ni:0.001%以上、1.000%以下、及び
Cu:0.001%以上、1.000%以下、
なる群から選択される1種又は2種
[c群]
Ca:0.0001%以上、0.0100%以下、
Mg:0.0001%以上、0.0100%以下、及び
REM:0.0001%以上、0.1000%以下、
なる群から選択される1種又は2種以上
[d群]
Sn:0.001%以上、0.100%以下、及び
Sb:0.001%以上、0.100%以下、
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、優れた硬さ及び曲げ加工性を有する鋼板が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態(以下、「本実施形態」と称する。)に係る鋼板について説明する。本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階的な数値範囲の上限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値に置き換えてもよく、ある段階的な数値範囲の下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の下限値に置き換えてもよい。「工程」との用語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区分できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
【0009】
まず、本発明を完成するに至った本発明者らの検討結果、得られた新たな知見について詳述する。
【0010】
CrはNi及びMoに比べて安価な元素である。鋼板に必要な特性を、Ni及びMoの含有量の抑制及びCr含有量の増加により達成できれば、鋼板の合金コスト削減が可能である。本発明者らの検討の結果、Ni、Moを意図的に含有させない、あるいはNi、Moの含有量をそれぞれ0.5%以下に抑制した場合の省合金型鋼板に必要とされるCr含有量は、2.00%超であるという知見が得られた。
(【0011】以降は省略されています)

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