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公開番号2024123678
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031289
出願日2023-03-01
発明の名称紅藻類アマノリ属から単胞子を放出させる処理方法、培養方法及び養殖方法
出願人松田産業株式会社,国立大学法人広島大学
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類A01G 33/02 20060101AFI20240905BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】珪藻等の雑藻の増殖を十分に抑制しつつ、紅藻類アマノリ属から単胞子を放出させる処理方法、培養方法及び養殖方法を提供することを課題とする。
【解決手段】紅藻類アマノリ属の葉状体を脱水乾燥処理する工程と、前記脱水乾燥処理後の葉状体を冷凍する工程を含む、紅藻類アマノリ属から単胞子を放出させる処理方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紅藻類アマノリ属の葉状体を脱水乾燥処理する工程と、前記脱水乾燥処理後の葉状体を冷凍する工程を含む、紅藻類アマノリ属から単胞子を放出させる処理方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記脱水乾燥処理する工程において、前記葉状体を水分率30重量%以下まで脱水、乾燥する、請求項1に記載の処理方法。
【請求項3】
前記冷凍する工程における温度が-35℃以上-7℃以下である、請求項1又は2に記載の処理方法。
【請求項4】
前記冷凍する工程における冷凍期間が1ヶ月以上6ヶ月未満である、請求項1又は2に記載の処理方法。
【請求項5】
冷凍した葉状体を解凍する工程と、解凍した葉状体を細断する工程を含む、請求項1又は2に記載の処理方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の処理方法により得られた単胞子を培養する工程を含む、紅藻類アマノリ属の培養方法。
【請求項7】
請求項6に記載の培養方法により得られた葉状体を養殖する工程を含む、紅藻類アマノリ属の養殖方法。
【請求項8】
前記養殖する工程が陸上養殖である、請求項7に記載の紅藻類アマノリ属の養殖方法。
【請求項9】
前記養殖する工程が海上養殖である、請求項7に記載の紅藻類アマノリ属の養殖方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、紅藻類アマノリ属から単胞子を放出させる処理方法、培養方法及び養殖方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
海藻は、細胞内に含まれる光合成色素の組成の違いにより、緑藻類(アオサ、アオノリなど)、褐藻類(コンブ、ワカメなど)、紅藻類(ノリ、テングサなど)、に大きく分類することができる。なかでも、スサビノリやアサクサノリを含む紅藻類のアマノリ属は、板海苔(乾物)の原料として、その養殖が盛んに行われ、現在は、スサビノリの養殖が一般的であり、アサクサノリは、絶滅危惧種に指定されている。
【0003】
アマノリ属は、配偶体である葉状体と胞子体である糸状体の間で世代交代する生活環を持つことが知られている。冬に生育する葉状体は、受精により果胞子を形成する。果胞子は貝殻に穿孔して糸状体へと成長し、秋になると殻胞子を形成する。殻胞子は減数分裂を行い、生育して葉状体となる。また、生育した葉状体は果胞子のほか単胞子を形成することもでき、単胞子は発芽すると糸状体を経ずに葉状体へ成長することで無性的に増殖する。食用としては葉状体が利用される。
【0004】
近年、国産ノリの養殖生産量は減少傾向にある。その要因の一つとして、地球温暖化による海水温上昇が挙げられている。ノリは10月ごろに陸上又は海上で採苗され、水温の下がる11月下旬ごろから海上養殖を行うが、海水温の上昇により、採苗時期や海上養殖の開始時期に遅れが生じ、漁期が短縮している。
【0005】
また、珪藻等の植物プランクトンの発生により海水中の窒素等の栄養塩濃度が低下すると、ノリが光合成色素を十分に作り出すことができず、ノリの色落ちが発生する。加えて、珪藻はノリに付着することで光合成を直接的に阻害する。
【0006】
このように海上における養殖は、海上の自然条件や漁期等の問題を受けることから、これらの影響を受けない陸上養殖が検討されている。例えば、特許文献1には、海洋の条件に左右されることなく海苔の養殖が可能な陸上における海苔の養殖方法について開示があり、陸上養殖の利点として、海水を循環利用するので施した肥料の無駄が少ないこと、赤潮などの自然条件の悪化を人為的に避けることができること、が開示されている。
【0007】
特許文献2には、アマノリ属の葉状体から、単胞子や果胞子等の単細胞を積極的に放出させる方法が記載されている。具体的には、葉状体を高温で処理するか、長時間にわたって光を照射するとともに、酸処理又はアルカリ処理をすることにより、胞子の放出を促進させることが記載されている。
特許文献3は、アオノリの人工採苗方法を開示している。アオノリの母藻から胞子を放出させる際に、小さく切断するか、あるいは冷却保存した後に常温の塩水に入れることで胞子の放出を促進させる方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開昭60-192530号公報
特開2008-125422号公報
特開平9-224511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来のアマノリ属の養殖では、有性生殖によって形成される糸状体を経て葉状体を得ており、増殖日数が長かった。本発明者らは、単胞子を積極的に放出させることにより、糸状体を経ることなく葉状体を得ることで、増殖にかかる期間を短くすることを検討した。また、生育に大きな影響のある珪藻等の雑藻の増殖を抑制することも同時に検討した。
すなわち、本発明は、珪藻等の雑藻の増殖を十分に抑制しつつ、紅藻類アマノリ属から単胞子を放出させる処理方法、培養方法及び養殖方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者が鋭意検討した結果、アマノリ属の葉状体を所定の期間冷凍することにより、珪藻等の雑藻の増殖を十分に抑制しつつ、単胞子を放出させることができることを見出し、本発明に到達した。
(【0011】以降は省略されています)

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