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公開番号2024121953
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023029215
出願日2023-02-28
発明の名称プロテクタおよびワイヤハーネス
出願人矢崎総業株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類H02G 11/00 20060101AFI20240902BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】グリスを引き延ばし易くすると共に、グリス溜まりの発生を抑制することができるプロテクタおよびワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【解決手段】プロテクタ1は、収容空間部4が設けられたケース10と、収容空間部4を積層方向Zの一方側から覆うようにケース10に取り付けられるカバー20と、を備え、ケース10の周壁12は、幅方向Yの一方側に位置され配索材Wのうち折返し部W3の一端部と接続され延在方向Xに沿って延在する第1直線部W1と対向する第1周壁12aと、幅方向Yの他方側に位置され配索材Wのうち折返し部W3の他端部と接続され延在方向Xに沿って延在する第2直線部W2と対向する第2周壁12bと、を含み、底壁11と第1周壁12aとの間の内面角部13、および底壁11と第2周壁12bとの間の内面角部13は、それぞれ配索材Wの外周面C1に沿った曲面状に形成される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
延在方向に沿って延在する底壁と、前記底壁の周縁部から前記延在方向と交差する積層方向の一方側に突出した周壁と、を有し、前記周壁の内側に車両に配索される配索材の折返し部が収容される収容空間部が設けられたケースと、
前記収容空間部を前記積層方向の一方側から覆うように前記ケースに取り付けられるカバーと、
を備え、
前記ケースおよび前記カバーには、前記収容空間部と外部とを連通し、前記配索材が前記収容空間部内に導入または前記収容空間部外に引き出される一対の開口部が設けられ、
前記周壁は、前記延在方向および前記積層方向と交差する幅方向の一方側に位置され前記配索材のうち前記折返し部の一端部と接続され前記延在方向に沿って延在する第1直線部と対向する第1周壁と、前記幅方向の他方側に位置され前記配索材のうち前記折返し部の他端部と接続され前記延在方向に沿って延在する第2直線部と対向する第2周壁と、を含み、
前記底壁と前記第1周壁との間の内面角部、および前記底壁と前記第2周壁との間の内面角部は、それぞれ前記配索材の外周面に沿った曲面状に形成される、
プロテクタ。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記周壁は、前記第1周壁と前記第2周壁とに接続され前記折返し部と対向する第3周壁を含み、
前記底壁と前記第3周壁との間の内面角部についても、前記配索材の外周面に沿った曲面状に形成される、
請求項1に記載のプロテクタ。
【請求項3】
前記配索材は、複数の電線と、前記複数の電線を収容する円筒状のコルゲートチューブと、を含み、
前記内面角部は、それぞれ前記コルゲートチューブの外周面に沿った曲面状に形成される、
請求項1または2に記載のプロテクタ。
【請求項4】
導電性を有する配索材と、
前記配索材を保護するプロテクタと、を備え、
前記プロテクタは、
延在方向に沿って延在する底壁と、前記底壁の周縁部から前記延在方向と交差する積層方向の一方側に突出した周壁と、を有し、前記周壁の内側に車両に配索される前記配索材の折返し部が収容される収容空間部が設けられたケースと、
前記収容空間部を前記積層方向の一方側から覆うように前記ケースに取り付けられるカバーと、
を備え、
前記ケースおよび前記カバーには、前記収容空間部と外部とを連通し、前記配索材が前記収容空間部内に導入または前記収容空間部外に引き出される一対の開口部が設けられ、
前記周壁は、前記延在方向および前記積層方向と交差する幅方向の一方側に位置され前記配索材のうち前記折返し部の一端部と接続され前記延在方向に沿って延在する第1直線部と対向する第1周壁と、前記幅方向の他方側に位置され前記配索材のうち前記折返し部の他端部と接続され前記延在方向に沿って延在する第2直線部と対向する第2周壁と、を含み、
前記底壁と前記第1周壁との間の内面角部、および前記底壁と前記第2周壁との間の内面角部は、それぞれ前記配索材の外周面に沿った曲面状に形成される、
ワイヤハーネス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プロテクタおよびワイヤハーネスに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来のワイヤハーネスのプロテクタに関する技術として、例えば、特許文献1には、車両に配索される配索材の折返し部が収容される収容空間部が設けられたケースと、収容空間部を積層方向の一方側から覆うようにケースに取り付けられるカバーと、を備えたプロテクタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-143606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した特許文献1に記載のワイヤハーネスでは、例えば、ケース内には配索材の摺動を円滑に行わせるためのグリスが塗布されているが、ケースにおける底壁と周壁との間の内面角部と配索材との間に隙間が設けられているため、グリスが配索材によって引き延ばされず、グリス溜まりが発生してしまう虞があった。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、グリスを引き延ばし易くすると共に、グリス溜まりの発生を抑制することができるプロテクタおよびワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るプロテクタは、延在方向に沿って延在する底壁と、前記底壁の周縁部から前記延在方向と交差する積層方向の一方側に突出した周壁と、を有し、前記周壁の内側に車両に配索される配索材の折返し部が収容される収容空間部が設けられたケースと、前記収容空間部を前記積層方向の一方側から覆うように前記ケースに取り付けられるカバーと、を備え、前記ケースおよび前記カバーには、前記収容空間部と外部とを連通し、前記配索材が前記収容空間部内に導入または前記収容空間部外に引き出される一対の開口部が設けられ、前記周壁は、前記延在方向および前記積層方向と交差する幅方向の一方側に位置され前記配索材のうち前記折返し部の一端部と接続され前記延在方向に沿って延在する第1直線部と対向する第1周壁と、前記幅方向の他方側に位置され前記配索材のうち前記折返し部の他端部と接続され前記延在方向に沿って延在する第2直線部と対向する第2周壁と、を含み、前記底壁と前記第1周壁との間の内面角部、および前記底壁と前記第2周壁との間の内面角部は、それぞれ前記配索材の外周面に沿った曲面状に形成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るプロテクタおよびワイヤハーネスは、ケースにおける底壁と第1周壁との間の内面角部、および底壁と第2周壁との間の内面角部は、それぞれ配索材の外周面に沿った曲面状に形成される。この構成により、プロテクタおよびワイヤハーネスは、例えば、ケースにおける内面角部と配索材とがグリスを介して密着し、ひいては内面角部のそれぞれと配索材との間の隙間を少なくすることができる。この結果、プロテクタおよびワイヤハーネスは、グリスを引き延ばし易くすると共に、グリス溜まりの発生を抑制することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係るプロテクタが適用されるワイヤハーネスの例示的な斜視図である。
図2は、実施形態に係るプロテクタのケースの例示的な斜視図である。
図3は、実施形態に係るプロテクタが適用されるワイヤハーネスの例示的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、下記実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。なお、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【0010】
[実施形態]
図1は、実施形態に係るプロテクタ1が適用されるワイヤハーネスWHの斜視図である。図1に示される本実施形態のプロテクタ1は、車両に配索されるワイヤハーネスWHに組み込まれるものである。ここで、ワイヤハーネスWHは、例えば、車両に搭載される各機器間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の配索材Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の配索材Wを各機器に接続するようにしたものである。本実施形態のワイヤハーネスWHは、導電性を有する配索材Wと、配索材Wを保護するプロテクタ1と、を備えている。プロテクタ1は、例えば、車両に搭載された不図示のスライドシートやスライドドア等に配索される配索材Wの一部を余長部分として内部に収容して保護するものである。なお、ワイヤハーネスWHは、この他、さらに、コルゲートチューブや、グロメット、電気接続箱、固定具、コネクタなど種々の構成部品を含んで構成されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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