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公開番号2025007803
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023109436
出願日2023-07-03
発明の名称回転電機のロータ
出願人株式会社豊田自動織機
代理人
主分類H02K 1/276 20220101AFI20250109BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】製作コストの増大および強度低下を招くことなく回転時の誘起電圧の抑制を可能とする回転電機のロータの提供にある。
【解決手段】電磁鋼板の積層により形成されるロータコア18と、ロータコア18の中心に挿通され、ロータコア18と一体化された回転軸と、ロータコア18の磁極毎に形成され、前記回転軸の軸方向に沿って延在する磁石挿入孔21と、磁石挿入孔21に挿入される永久磁石22と、磁石挿入孔21において永久磁石22とロータコア18により形成される空隙23と、を有する回転電機のロータ12である。ロータコア18には、ロータコア18の周方向において隣り合う一対の磁石挿入孔21が複数対形成され、互いに隣り合う磁石挿入孔21の間にブリッジが形成され、空隙23に挿通され、ブリッジを軸方向に挟圧する挟圧体を有し、挟圧体は、非磁性体であって電磁鋼板よりも線膨張係数の大きい材料により形成された。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
電磁鋼板の積層により形成されるロータコアと、
前記ロータコアの中心に挿通され、前記ロータコアと一体化された回転軸と、
前記ロータコアの磁極毎に形成され、前記回転軸の軸方向に沿って延在する磁石挿入孔と、
前記磁石挿入孔に挿入される永久磁石と、
前記磁石挿入孔において前記永久磁石と前記ロータコアにより形成される空隙と、を有する回転電機のロータにおいて、
前記ロータコアには、前記ロータコアの周方向において隣り合う一対の前記磁石挿入孔が複数対形成され、
互いに隣り合う前記空隙の間にブリッジが形成され、
前記空隙に挿通され、前記ブリッジを前記回転軸の軸方向に沿って挟圧する挟圧体を有し、
前記挟圧体は、非磁性体であって前記電磁鋼板よりも線膨張係数の大きい材料により形成されていることを特徴とする回転電機のロータ。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記挟圧体は、前記ブリッジに巻回される巻線であることを特徴とする請求項1記載の回転電機のロータ。
【請求項3】
前記挟圧体は、前記ブリッジに複数回巻回されていることを特徴とする請求項2記載の回転電機のロータ。
【請求項4】
前記ブリッジは、
前記ロータコアの径方向外側に形成される外側ブリッジと、
前記ロータコアの径方向内側に形成される内側ブリッジと、からなり、
前記挟圧体は、前記外側ブリッジおよび前記内側ブリッジのうち少なくとも前記外側ブリッジを挟圧することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載の回転電機のロータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、回転電機のロータに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
回転電機のロータに関係する従来技術として、例えば、特許文献1に開示された永久磁石式回転電機が知られている。特許文献1に開示された永久磁石式回転電機は、励磁コイルを巻装した固定子と、固定子に所定の隙間をあけて相対回転自在に配置され、永久磁石を設けた回転子と、を備えている。回転子に、回転子の回転により応力が加わることで磁気特性が変化し、永久磁石の磁束を減少させる磁気特性可変素子(超磁歪素子)が設けられている。特許文献1の永久磁石式回転電機によれば、回転子の回転速度が増大すると、回転子の回転遠心力が磁気特性可変素子に応力として加わり、磁気特性可変素子の磁気特性が変化して永久磁石の磁束を減少させるので、永久磁石式回転電機の誘起電圧が抑制され、電子部品の破壊や故障を防止できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-228077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された永久磁石式回転電機のロータ(回転子)は、永久磁石式回転電機の誘起電圧を抑制することができるものの、高価な磁気特性可変素子を用いることで製作コストが嵩むという問題がある。また、ロータの回転時に磁気特性可変素子が変形すると、ロータに挿入されている永久磁石とロータとの間に隙間が生じ、ロータの強度が低下するおそれがある。なお、応力調整ブロックを磁気特性可変素子の径方向内側に設ける例も開示されているが、応力調整ブロックを必要とすることでさらに製作コストが増大する。
【0005】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、製作コストの増大および強度低下を招くことなく回転時の誘起電圧の抑制を可能する回転電機のロータの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、電磁鋼板の積層により形成されるロータコアと、前記ロータコアの中心に挿通され、前記ロータコアと一体化された回転軸と、前記ロータコアの磁極毎に形成され、前記回転軸の軸方向に沿って延在する磁石挿入孔と、前記磁石挿入孔に挿入される永久磁石と、前記磁石挿入孔において前記永久磁石と前記ロータコアにより形成される空隙と、を有する回転電機のロータにおいて、前記ロータコアには、前記ロータコアの周方向において隣り合う一対の前記磁石挿入孔が複数対形成され、互いに隣り合う前記空隙の間にブリッジが形成され、前記空隙に挿通され、前記ブリッジを前記回転軸の軸方向に沿って挟圧する挟圧体を有し、前記挟圧体は、非磁性体であって前記電磁鋼板よりも線膨張係数の大きい材料により形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明では、非磁性体の挟圧体が、永久磁石とロータコアにより形成される空隙に挿通され、ブリッジを回転軸の軸方向に沿って挟圧する。挟圧体は非磁性体であるため、挟圧体からの磁束の漏れは発生しない。ロータの回転が増大すると、鉄損の増大によりロータコアが発熱するが、挟圧体はロータコアを構成する電磁鋼板よりも線膨張係数が大きいので、発熱による挟圧体の軸方向の膨張量はロータコアよりも大きい。このため、挟圧体によるロータコアの軸方向の応力が低減される。挟圧体の挟圧によるロータコアの軸方向の応力が低減されると、漏れ磁束が大きくなるので、高回転時における誘起電圧を抑制することができる。ロータの低回転時には、高回転時と比較して鉄損による発熱が殆どないのでロータコアは軸方向に殆ど膨張せず、挟圧体の挟圧によるロータコアの軸方向の応力が維持される。その結果、ロータコアにおける漏れ磁束は抑制され、ロータの高トルクを得ることができる。
【0008】
また、上記の回転電機のロータにおいて、前記挟圧体は、前記ブリッジに巻回される巻線である構成としてもよい。
この場合、挟圧体がブリッジに巻回される巻線であるので、ブリッジを軸方向に挟圧し易い。
【0009】
また、上記の回転電機のロータにおいて、前記挟圧体は、前記ブリッジに複数回巻回されている構成としてもよい。
この場合、挟圧体である巻線が複数回ブリッジに巻回されるので、ロータの低回転時には、ブリッジにおける軸方向の応力が大きくなるので、漏れ磁束が抑制され、ロータのより高いトルクを得ることができる。
【0010】
また、上記の回転電機のロータにおいて、前記ブリッジは、前記ロータコアの径方向外側に形成される外側ブリッジと、前記ロータコアの径方向内側に形成される内側ブリッジと、からなり、前記挟圧体は、前記外側ブリッジおよび前記内側ブリッジのうち少なくとも前記外側ブリッジを挟圧する構成としてもよい。
この場合、挟圧体は、外側ブリッジおよび内側ブリッジのうち少なくとも外側ブリッジを挟圧することで、ロータの高回転時における誘起電圧を抑制することができるほか、ロータの低回転時には、漏れ磁束は抑制され、ロータの高トルクを得ることができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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