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公開番号2024121485
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028622
出願日2023-02-27
発明の名称グラウト材料、グラウトモルタル組成物及び硬化体
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20240830BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】流動性の保持効果が高く、練り混ぜ抵抗性が低く、凝結が早まり、発泡効果を高め、収縮量を低減することができるグラウト材料、グラウトモルタル組成物及び硬化体を提供する。
【解決手段】本発明のグラウト材料は、セメントと、発泡物質と、減水剤とを含有し、セメントが化学成分としてMnOとTiO2とP2O5を含有し、セメント中のMnOとTiO2とP2O5の合計含有量が0.05質量%以上2.0質量%以下であり、セメント中のP2O5の含有量に対するMnOとTiO2の合計含有量の質量比((MnO+TiO2)/P2O5)が0.3以上15以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セメントと、発泡物質と、減水剤とを含有し、
前記セメントが化学成分としてMnOとTiO

とP



を含有し、
前記セメント中のMnOとTiO

とP



の合計含有量が0.05質量%以上2.0質量%以下であり、
前記セメント中のP



の含有量に対するMnOとTiO

の合計含有量の質量比((MnO+TiO

)/P



)が0.3以上15以下である、グラウト材料。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
さらにポゾラン物質を含有する、請求項1に記載のグラウト材料。
【請求項3】
前記ポゾラン物質が高炉水砕スラグ微粉末である、請求項2に記載のグラウト材料。
【請求項4】
さらに骨材を含有する、請求項1に記載のグラウト材料。
【請求項5】
前記骨材の含有量は、前記セメント100質量部に対して、40質量部以上300質量部以下である、請求項4に記載のグラウト材料。
【請求項6】
前記骨材が、密度2.7g/cm

以上の重量骨材である、請求項4に記載のグラウト材料。
【請求項7】
さらに膨張材を含有する、請求項1に記載のグラウト材料。
【請求項8】
さらに凝結調整剤を含有する、請求項1に記載のグラウト材料。
【請求項9】
請求項1~8に記載されたグラウト材料と水とを含有する、グラウトモルタル組成物。
【請求項10】
請求項9に記載されたグラウトモルタル組成物を用いてなる硬化体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、土木・建築分野において使用するグラウト材料、グラウトモルタル組成物及び硬化体に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
グラウト材料は、モルタル、コンクリートの作業性や充填性を改善し、グラウト方法によりグラウト工事を円滑に行うために使用されている。
主な用途としては、地下構造物の施工、橋梁支承部の据付け、各種機械類の据付け、耐震補強における壁、柱の間隙充填等であり、構造物の間隙を充填して一体化するために、(1)充填箇所および充填方法等に応じた所要の流動性、(2)充填後にブリーディング、沈下および空隙を発生させない無収縮性、(3)構造物の使用条件に応じた所要の各種強度などが要求される(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
また、近年では環境負荷低減がさらに求められ、ポルトランドセメントに副産物である高炉スラグやフライアッシュ、シリカフューム等を多量に混和したモルタルやコンクリートが積極的に用いられている。さらにこれら副産物を用いた方法も知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-128618号公報
特開2017-226557公報
【非特許文献】
【0005】
新セメント・コンクリート用混和材料、304-307頁、笠井芳夫・坂井悦郎著、技術書院、平成19年1月15発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このような副産物を利用した場合は特に流動性は改善され施工性は向上する傾向がある一方、凝結が遅れ工期を遅延させることや、ブリーディングや収縮によるひび割れが発生しやすいといった課題がある。
【0007】
本発明は、流動性の保持効果が高く、練り混ぜ抵抗性が低く、凝結が早まり、発泡効果を高め、収縮量を低減することができるグラウト材料、グラウトモルタル組成物及び硬化体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明者は、上記課題を解決すべく、種々の努力を重ねた結果、セメント中にMnO、TiO

、及びP



を含有し、セメント中のMnOとTiO

とP



の合計含有量を特定量とし、セメント中のP



の含有量に対するMnOとTiO

の合計含有量の質量比((MnO+TiO

)/P



)を特定値とすることで、流動性の保持効果が高く、練り混ぜ抵抗性が低く、凝結が早まり、発泡効果を高め、収縮量を低減することができることを知見し、本発明を完成するに至った。本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]セメントと、発泡物質と、減水剤とを含有し、前記セメントが化学成分としてMnOとTiO

とP



を含有し、前記セメント中のMnOとTiO

とP



の合計含有量が0.05質量%以上2.0質量%以下であり、前記セメント中のP



の含有量に対するMnOとTiO

の合計含有量の質量比((MnO+TiO

)/P



)が0.3以上15以下である、グラウト材料。
[2]さらにポゾラン物質を含有する、[1]に記載のグラウト材料。
[3]前記ポゾラン物質が高炉水砕スラグ微粉末である、[2]に記載のグラウト材料。
[4]さらに骨材を含有する、[1]~[3]のいずれかに記載のグラウト材料。
[5]前記骨材の含有量は、前記セメント100質量部に対して、40質量部以上300質量部以下である、[4]に記載のグラウト材料。
[6]前記骨材が、密度2.7g/cm

以上の重量骨材である、[4]又は[5]に記載のグラウト材料。
[7]さらに膨張材を含有する、[1]~[6]に記載のグラウト材料。
[8]さらに凝結調整剤を含有する、[1]~[7]に記載のグラウト材料。
[9][1]~[8]に記載されたグラウト材料と水とを含有する、グラウトモルタル組成物。
[10][9]に記載されたグラウトモルタル組成物を用いてなる硬化体。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、流動性の保持効果が高く、練り混ぜ抵抗性が低く、凝結が早まり、発泡効果を高め、収縮量を低減することができるグラウト材料、グラウトモルタル組成物及び硬化体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書における部や%は特に規定しない限り質量基準である。
また、本発明でいうコンクリートとは、セメントペースト、モルタル、コンクリートを総称するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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