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公開番号2024175935
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094045
出願日2023-06-07
発明の名称蛍光体粉末の製造方法
出願人デンカ株式会社
代理人個人
主分類C09K 11/64 20060101AFI20241212BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】発光特性に優れた蛍光体粉末の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の蛍光体粉末の製造方法は、主結晶相がCaAlSiN3と同一の結晶構造を有し、一般式(Ca1-x-ySrxEuy)AlSiN3(ただし、0≦x<1、0<y<1、1-x-y>0)で表される蛍光体を含む蛍光体粉末の製造方法であって、原料粉末を混合して原料混合粉末を得る混合工程と、得られた原料混合粉末を焼成空間中で焼成する焼成工程と、を含み、焼成工程は、真空環境下で、昇温過程にある前記焼成空間に対して、300℃以上700℃以下の温度領域内で不活性ガスを導入する、昇温処理を有するものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
主結晶相がCaAlSiN

と同一の結晶構造を有し、一般式(Ca
1-x-y
Sr

Eu

)AlSiN

(ただし、0≦x<1、0<y<1、1-x-y>0)で表される蛍光体を含む蛍光体粉末の製造方法であって、
原料粉末を混合して原料混合粉末を得る混合工程と、
得られた前記原料混合粉末を焼成空間中で焼成する焼成工程と、を含み、
前記焼成工程は、真空環境下で、昇温過程にある前記焼成空間に対して、300℃以上700℃以下の温度領域内で不活性ガスを導入する、昇温処理を有する、蛍光体粉末の製造方法。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
請求項1に記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記不活性ガスが、窒素ガスおよび/または希ガスを含む、蛍光体粉末の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記焼成工程の前記昇温処理は、室温から前記不活性ガスを導入する温度に達するまで、真空環境下で、前記焼成空間の温度を昇温させる、蛍光体粉末の製造方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記焼成工程は、前記昇温処理の後、1500℃以上2100℃以下での加熱処理を含む、蛍光体粉末の製造方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記焼成工程は、前記昇温処理の後、0.5時間以上30時間での加熱処理を含む、蛍光体粉末の製造方法。
【請求項6】
請求項1または2に記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記焼成工程は、前記昇温処理の後、10MPa以下の不活性ガス雰囲気下での加熱処理を含む、蛍光体粉末の製造方法。
【請求項7】
請求項1または2に記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
得られる蛍光体粉末のメジアン径が5μm以下である、蛍光体粉末の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光体粉末の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
白色LEDを製造するため、青色LEDチップからの青色光を赤色光に変換する赤色蛍光体が研究されている。赤色蛍光体としては、カズン(CASN)蛍光体及びエスカズン(SCASN)蛍光体などのCASN系蛍光体が知られている(例えば、特許文献1等)。これらのCASN系蛍光体は、一般に、ユウロピウム酸化物又はユウロピウム窒化物と、カルシウム窒化物、ケイ素窒化物、及びアルミニウム窒化物と、を含む原料粉末を加熱することによって合成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公報第2005/052087号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者が検討した結果、上記特許文献1に記載のSCASN蛍光体の製造方法において、蛍光体粉末の発光特性の点で改善の余地があることが判明した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者はさらに検討したところ、真空環境下で昇温過程中の、所定のガス導入時温度にて不活性ガスを導入する蛍光体粉末の製造方法により、得られた蛍光体粉末をシート状に成形したときの全光束を向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
本発明の一態様によれば、以下の蛍光体粉末の製造方法が提供される。
【0007】
1. 主結晶相がCaAlSiN

と同一の結晶構造を有し、一般式(Ca
1-x-y
Sr

Eu

)AlSiN

(ただし、0≦x<1、0<y<1、1-x-y>0)で表される蛍光体を含む蛍光体粉末の製造方法であって、
原料粉末を混合して原料混合粉末を得る混合工程と、
得られた前記原料混合粉末を焼成空間中で焼成する焼成工程と、を含み、
前記焼成工程は、真空環境下で、昇温過程にある前記焼成空間に対して、300℃以上700℃以下の温度領域内で不活性ガスを導入する、昇温処理を有する、蛍光体粉末の製造方法。
2. 1.に記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記不活性ガスが、窒素ガスおよび/または希ガスを含む、蛍光体粉末の製造方法。
3. 1.または2.に記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記焼成工程の前記昇温処理は、室温から前記不活性ガスを導入する温度に達するまで、真空環境下で、前記焼成空間の温度を昇温させる、蛍光体粉末の製造方法。
4. 1.~3.のいずれか一つに記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記焼成工程は、前記昇温処理の後、1500℃以上2100℃以下での加熱処理を含む、蛍光体粉末の製造方法。
5. 1.~4.のいずれか一つに記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記焼成工程は、前記昇温処理の後、0.5時間以上30時間での加熱処理を含む、蛍光体粉末の製造方法。
6. 1.~5.のいずれか一つに記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
前記焼成工程は、前記昇温処理の後、10MPa以下の不活性ガス雰囲気下での加熱処理を含む、蛍光体粉末の製造方法。
7. 1.~6.のいずれか一つに記載の蛍光体粉末の製造方法であって、
得られる蛍光体粉末のメジアン径が5μm以下である、蛍光体粉末の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、発光特性に優れた蛍光体粉末の製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態の蛍光体粉末の製造方法の概要を説明する。
【0010】
本実施形態の蛍光体を含む蛍光体粉末の製造方法は、原料粉末を混合して原料混合粉末を得る混合工程と、得られた原料混合粉末を焼成空間中で焼成する焼成工程と、を含み、焼成工程は、真空環境下で、昇温過程にある前記焼成空間に対して、300℃以上700℃以下の温度領域内で不活性ガスを導入する、昇温処理を有するものである。
かかる蛍光体粉末の製造方法により得られる蛍光体粉末には、主結晶相がCaAlSiN

と同一の結晶構造を有し、一般式(Ca
1-x-y
Sr

Eu

)AlSiN

(ただし、0≦x<1、0<y<1、1-x-y>0)で表される蛍光体が含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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