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公開番号2024120152
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-04
出願番号2023209870
出願日2023-12-13
発明の名称マイクロプラスチックを回収するために安全な方法で船舶間にデジタル相互接続を確立するシステム
出願人個人
代理人弁理士法人東海特許事務所
主分類B63B 35/32 20060101AFI20240828BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】船舶間に安全なデジタル相互接続を確立して、水環境から最大のマイクロプラスチックを回収するために船舶のルートを最適化するためのシステムを提供する。
【解決手段】マイクロプラスチックを含む水がこれを通って流れる回収ユニットと、マイクロプラスチックの量を定期的に測定することによって第1データセットを生成するように構成された第1センサセットと、局地的な環境条件を監視することによって第2データセットを生成するように構成された第2センサセットと、他の船舶のID、タイムスタンプ、および位置を認証し、他の船舶との間で第1データセットおよび第2データセットを通信するように構成された通信機器と、第1データセット、第2データセット、および他の船舶から受信した通信データを受信して分析し、水環境から最大のマイクロプラスチックを回収するために最適なルートを予測するように構成された処理ユニットと、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
船舶間にピアツーピア(P2P)相互接続を確立して、船舶(1)のための最適化された効率的なルートを提示するためのシステムであって、前記システムは、
回収ユニット(40)であって、気泡(20)に付着したマイクロプラスチック(30)を含む水がこれを通って流れる、回収ユニット(40)と、
前記回収ユニット(40)に動作可能に連結された第1センサセット(60)であって、前記回収ユニット(40)を流れる前記マイクロプラスチック(30)の量を定期的に測定することによって第1データセットを生成するように構成された、第1センサセット(60)と、
前記船舶(1)に動作可能に連結された第2センサセット(70)であって、局地的な環境条件を監視することによって第2データセットを生成するように構成された、第2センサセット(70)と、
前記船舶(1)に通信可能に連結された通信機器であって、水環境にある他の船舶との間で前記第1データセットおよび前記第2データセットを通信するように構成された、通信機器と、
前記第1センサセット(60)、前記第2センサセット(70)、および前記通信機器に連結された処理ユニット(90)であって、前記処理ユニット(90)は、前記第1データセット、前記第2データセット、および他の船舶から受信した通信データを受信して解析し、前記水環境から最大量のマイクロプラスチック(30)を効率的に回収するために最適なルートを予測するように構成されている、処理ユニットと、
を備える、システム。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記船舶(1)に連結された気泡生成ユニット(10)であって、気泡(20)を生成するように構成され、前記気泡生成ユニット(10)によって生成された前記気泡(20)に前記マイクロプラスチック(30)が付着する、気泡生成ユニット(10)と、
前記回収ユニット(40)に連結された精製ユニットであって、前記気泡(20)から前記マイクロプラスチック(30)を分離し、分離した前記マイクロプラスチック(30)を回収するように構成された、精製ユニットと、
を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記他の船舶から受信した前記通信データは、前記他の船舶の位置、測定された前記マイクロプラスチックの量、環境条件、および前記他の船舶の最適なルートを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記環境条件は、局地的な潮汐強度、局地的な潮流、局地的な潮汐方向、日照強度、水温、水の塩分濃度、局地的な風速、局地的な風向、気圧、降雨量を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理ユニット(90)に動作可能に連結された表示ユニット(100)であって、前記船舶(1)の最適なルート、前記他の船舶の位置および最適なルートを表示するように構成された、表示ユニット(100)を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記回収ユニット(40)に連結された検査ユニットを更に備え、
前記検査ユニットは、前記回収ユニット(40)を通って流れる水のサンプルを回収して、化学組成、前記水中に存在するウイルスおよび微生物を検査するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
船舶間にデジタル相互接続を確立して、船舶(1)のための最適化された効率的なルートを提示する方法であって、前記方法は、
気泡(20)に付着したマイクロプラスチック(30)を含む水を、回収ユニット(40)を通して流すステップと、
前記回収ユニット(40)と動作可能に連結された第1センサセット(60)において、第1データセットを生成するステップと、
前記船舶(1)と動作可能に連結された第2センサセット(70)において、第2データセットを生成するステップと、
前記第1データセットおよび第2データセットを水環境にある他の船舶との間で通信するステップと、
前記処理ユニット(90)において、前記第1データセット、前記第2データセット、および他の船舶から受信した通信データを受信して解析するステップと、
前記処理ユニット(90)において、前記水環境から最大のマイクロプラスチック(30)を回収するために最適なルートを予測するステップと、
を備える、方法。
【請求項8】
前記第1センサセット(60)は、前記回収ユニット(40)を流れるマイクロプラスチック(30)の量を定期的に測定するように構成されている、請求項8に記載の方法。
【請求項9】
前記第2センサセット(70)は、局地的な環境条件を監視するように構成されている、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記船舶(1)に配置された通信機器から前記船舶(1)の質問信号およびIDを送信するステップと、
前記船舶(1)の前記質問信号および前記IDを、前記水環境にある他の船舶(2)が受信するステップと、
前記IDを前記他の船舶(2)に配置されたデータ記憶メモリに予め記憶されたIDと比較することにより、前記船舶(1)の前記IDを認証するステップと、
認証の際に前記他の船舶(2)の確認IDを送信することにより、前記質問信号に応答するステップと、
前記船舶(1)に配置されたデータ記憶メモリ(84)に記憶されたIDと比較することにより、前記他の船舶(2)から受信した前記確認IDを認証するステップと、
前記第1センサセット、前記第2センサセット、前記船舶(1)の位置、および前記船舶(1)の処理ユニット(90)によって行われたタイムスタンプのデータを暗号化して鍵を生成するステップと、
前記鍵、続いて暗号化された前記データを前記他の船舶(2)に送信するステップと、
前記暗号化されたデータを、前記他の船舶(2)に配置された処理ユニットにより前記鍵を用いて復号化するステップと、
前記第1センサセット、前記第2センサセット、前記他の船舶の位置(2)、および前記他の船舶(2)の前記処理ユニットによって行われたタイムスタンプのデータを暗号化して別の鍵を生成するステップと、
前記別の鍵、続いて暗号化されたデータを前記船舶(1)に送信するステップと、
前記暗号化されたデータを、前記船舶(1)に配置された前記処理ユニット(90)により前記別の鍵を用いて復号化するステップと、
を更に備える、請求項8に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、総じて、水環境にあるマイクロプラスチックの位置予測および回収、並びに、目的地に到達するまでの速度を維持しながら最大量のマイクロプラスチックを回収するための船舶のルートの最適化に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
今日の世界が直面している最も顕著な問題の1つは、水域におけるプラスチック廃棄物の量の急激な増加である。プラスチック廃棄物は、海洋を窒息させ、脆弱な生態系を脅かし、水の生き物を殺している。多くの研究者は、水域のプラスチックの量は今後15年間で倍増し、2050年までに海には(重量ベースで)魚よりも多くのプラスチックが存在することになる可能性がある、と推定している。
【0003】
マイクロプラスチックは、総じて5mm未満の直径を有する小さなプラスチック粒子である。これらのマイクロプラスチックは、化粧品や織物等のような商業的製品の開発と、大きなプラスチックの小さなマイクロプラスチックへの分解と、の両方の結果物である。マイクロプラスチックは、水域、深海、砂浜、北極の雪、そして南極の氷に至るあらゆる場所で見つけることができる。これらのマイクロプラスチックが完全に分解されるまでには、数十年もしくはそれ以上かかる可能性がある。
【0004】
地球上に生息する全ての生物種が、ある程度マイクロプラスチックに曝されている。マイクロプラスチックは、海の生物の中でも最も小さい動物プランクトンからも検出されている。これらのマイクロプラスチックは、魚その他の海洋生物に直接的または間接的に飲み込まれ、最終的に食物連鎖に行き着く。これは人間の健康にも悪影響を及ぼすと推定される。
【0005】
船舶輸送は世界の商取引の大部分を担っているため、船舶に展開して、水環境からのマイクロプラスチックの回収を支援し、更に、目的地に到着するのを遅らせることなく船舶が最大量のマイクロプラスチックを回収できる最適化されたルートを提示できるシステムを開発することは、有利であろう。
【0006】
上記のような現状の技術の限界に鑑み、目的地に到着するのを遅らせることなく船舶が最大量のマイクロプラスチックを回収できるよう、船舶のルートをリアルタイムで最適化できるシステムの開発が、求められている。
【0007】
よって、機器/製品およびその方法を含む従来のアプローチの上記の欠陥は、従来のアプローチの問題点の幾つかの概要を提示することを意図しているにすぎず、網羅的であることを意図したものではない。従来のアプローチに伴う他の問題、並びに本明細書に記載する様々な非限定的な実施形態の方法および対応する利点は、以下の説明を検討することによって更に明らかになり得る。
【発明の概要】
【0008】
本発明の幾つかの態様の基本的な理解を提供するため、以下に本発明の簡単な要約を提示する。この要約は、本発明の外延の概要ではない。本発明の鍵となる/不可欠の要素を特定したり、発明の範囲を線引きしたりすることを意図するものでもない。後に提示する本発明の更に詳細な説明への前置きとして、本発明の幾つかの概念を簡単な形態で提示することを、唯一の目的とする。
【0009】
従って、本発明の目的は、任意の船舶に取り付けることができ、それによって船舶が水環境からマイクロプラスチックを回収することを可能にするシステムを開発することである。
【0010】
本発明の別の目的は、目的地への到着を遅らせることなく船舶が最大量のマイクロプラスチックを回収できるように、リアルタイムで船舶のルートを最適化できるシステムを開発することである。
(【0011】以降は省略されています)

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