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公開番号2024118623
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-02
出願番号2023025008
出願日2023-02-21
発明の名称環状亜硫酸エステルの製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07D 327/10 20060101AFI20240826BHJP(有機化学)
要約【課題】蒸留工程に供する処理液中に含まれる、有機ハロゲン化合物等が有するハロゲン原子の濃度を抑制することにより、蒸留時の蒸留器中の残液の発熱開始温度を高くすることができ、蒸留温度を高く設定することができ、効率よい蒸留を可能とすることを目的とする。
【解決手段】特定のジオール化合物とハロゲン化チオニルとを液相で反応する反応工程、及びこの反応工程で得られる反応液に水性媒体を混合させて、有機相と水性相に二相分離させ、この有機相を分取する後処理工程を行い、この後処理工程で得られた処理液を蒸留精製する蒸留工程を行って環状亜硫酸エステルを製造する方法であって、処理液中のハロゲン原子濃度が0.15質量%以下とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物とハロゲン化チオニルとを液相で反応する反応工程、及びこの反応工程で得られる反応液に水性媒体を混合させて、有機相と水性相に二相分離させ、この有機相を分取する後処理工程を行い、この後処理工程で得られた処理液を蒸留精製する蒸留工程を行って、下記一般式(2)で表される環状亜硫酸エステルを製造する方法であって、
該処理液中のハロゲン原子濃度が0.15質量%以下である環状亜硫酸エステルの製造方法。
TIFF
2024118623000005.tif
36
128
(式中、R

及びR

はそれぞれ互いに独立し、炭素数1から4の炭化水素基又は水素である。)
TIFF
2024118623000006.tif
46
128
(式中、R

及びR

は前記に同じ。)
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記ハロゲン化チオニルが塩化チオニルである請求項1に記載の環状亜硫酸エステルの製造方法。
【請求項3】
前記反応が、前記一般式(1)で表される化合物が存在する液相に、前記ハロゲン化チオニルを導入する、請求項1又は2に記載の環状亜硫酸エステルの製造方法。
【請求項4】
前記蒸留工程の蒸留温度が80℃以上200℃以下である請求項1又は2に記載の環状亜硫酸エステルの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、環状亜硫酸エステルの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
環状亜硫酸エステルは、非水電解液の添加物として用いられている。非水電解液は、優れた電池特性を高い安定性で示すリチウム二次電池に供するため、一般的に、有機塩素化合物含有量を低減することを求められる。よって環状亜硫酸エステルにおいても、有機塩素化合物を含んでいると非水電解液の添加物として避けられる。
【0003】
特許文献1には、ジオール化合物とハロゲン化チオニルとを反応させ、環状亜硫酸エステルとすることが記載されている。また、特許文献2には、エチレングリコールと塩化チオニルとの反応において、塩基性水洗浄、全還流脱水、精密蒸留、吸着処理により、クロロエタノールを低減させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開WO2011/016440号公報
特開2003-160580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この特許文献1に記載の製造方法では、反応の副産物として発生する塩化水素の系外への除去については記載も示唆もなく、該塩化水素に起因する副生物である有機塩素化合物が多く生成されるものである。また、特許文献2に記載の製造方法においても、反応でクロロエタノールが多く生成される。これらの塩素化合物は、目的生成物との分離のために蒸留等を行う必要があるが、これらの塩素化合物の存在により、蒸留時における蒸留器中の残液の発熱開始温度が低くなり、蒸留温度を低く設定する必要が生じ、非効率な蒸留精製を行う必要が生じる。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。すなわち、蒸留工程に供する処理液中に含まれる、有機ハロゲン化合物等が有するハロゲン原子の濃度を抑制することにより、蒸留時の蒸留器中の残液の発熱開始温度を高くすることができ、蒸留温度を高く設定することができ、効率よい蒸留を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、環状亜硫酸エステルの製造おいて、蒸留工程に供する環状亜硫酸エステルを含む処理液中のハロゲン原子濃度を所定範囲内に低く抑えることにより、目的生成物である環状亜硫酸エステルの蒸留精製において、蒸留時の蒸留器中の残液の発熱開始温度を高くすることができ、蒸留温度を高く設定することができ、効率よい蒸留を可能とすることができることを見いだし、本発明に至った。
【0008】
即ち、本発明は、以下を要旨とする。
[1]下記一般式(1)で表される化合物とハロゲン化チオニルとを液相で反応する反応工程、及びこの反応工程で得られる反応液に水性媒体を混合させて、有機相と水性相に二相分離させ、この有機相を分取する後処理工程を行い、この後処理工程で得られた処理液を蒸留精製する蒸留工程を行って、下記一般式(2)で表される環状亜硫酸エステルを製造する方法であって、
該処理液中のハロゲン原子濃度が0.15質量%以下である環状亜硫酸エステルの製造方法。
【0009】
TIFF
2024118623000001.tif
36
128
【0010】
(式中、R

及びR

はそれぞれ互いに独立し、炭素数1から4の炭化水素基又は水素である。)
(【0011】以降は省略されています)

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