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公開番号2024118134
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024395
出願日2023-02-20
発明の名称マシニングセンタ
出願人キタムラ機械株式会社
代理人個人
主分類B23Q 11/08 20060101AFI20240823BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】ワーク収納区画のストック棚の加工済みワークの未加工ワークとの交換を従来より各段に短時間で完了でき、加工工程全体の効率向上を図れるマシニングセンタの提供。
【解決手段】マシニングセンタにおいて、ワーク収納区画を囲むカバーが、ストック棚の背面領域を露呈する開口部と、該開口部を塞ぐと共に開放可能に開閉駆動されるストック棚アクセスドアと、ストック棚アクセスドアのロック装置と、ロック装置に対してカバーの外側から操作可能に解除するロック解除機構と、ストック棚アクセスドアの開閉状態を検知するドア開閉検知装置とを備え、CNC装置の制御部が、自動パレット交換装置が駆動中は前記ロック解除機構を無効状態にするインターロック機能と、前記ドア開閉検知装からの検知信号に基づいてストック棚アクセスドアが開状態である間は自動パレット交換装置の駆動部に対して駆動を禁止する安全制御機能と、を備えているものとした。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
工作機械と自動工具交換装置との数値制御を行うコンピュータ数値制御(CNC)装置を備え、前記工作機械の加工区画と該加工区画に隣接して設けられているワーク収納区画とがカバーによって一体的に囲まれており、
前記加工区画は、加工対象のワークがパレットを介して固定される加工テーブルと、前記加工テーブルに固定された前記ワークに対して切削加工を行う各種工具が前記自動工具交換装置によって交換可能に装着される回転主軸とが設置されており、
前記ワーク収納区画は、前記加工テーブルに対して前記ワークの搬入及び搬出を前記ワークが固定されたパレット単位で行う自動パレット交換装置と、前記自動パレット交換装置を挟んで前記加工区画と対向する領域に設置され、複数個の前記パレットがそれぞれ着脱可能に格納される複数段のストック棚と、前記複数段のストック棚の長手方向の一端部近傍に設置されて前記パレットに対する前記ワークの固定と取り外し及び外部からの前記ワークの出し入れが行われる段取り台と、を備え、
前記コンピュータ数値制御装置が、予め定められた加工指令に沿って、前記加工テーブル及び前記回転主軸の駆動部と前記自動工具交換装置とに対する駆動制御を行い、前記加工指令に含まれる各加工工程に対応して工具を前記回転主軸に交換装着させながら加工素材への切削加工を実行させると共に、前記自動パレット交換装置に対する駆動制御を行い、前記複数段のストック棚と前記加工テーブルとの間で加工済みワークが固定されたパレットの搬出と未加工ワークが固定されたパレットの搬入によるワーク交換を実行させる制御部を備えているマシニングセンタにおいて、
前記カバーは、
前記加工区画の近傍の外側面に、前記コンピュータ数値制御装置の操作盤が設置されており、
前記ワーク収納区画を囲む領域の内の前記複数段のストック棚の前記自動パレット交換装置に向かって背面側に配置された領域に、前記複数段のストック棚の背面領域を露呈する開口部と、該開口部を塞ぐと共に開放可能に開閉駆動されるストック棚アクセスドアと、前記ストック棚アクセスドアの開閉駆動を制止するロック装置と、前記ロック装置による制止状態を前記カバーの外側から操作可能に解除するロック解除機構と、前記ストック棚アクセスドアの開閉状態を検知して検知信号を出力するドア開閉検知装置と、を備え、
前記制御部は、
前記自動パレット交換装置が停止中は前記ロック解除機構を有効状態にすると共に、前記自動パレット交換装置が駆動中は前記ロック解除機構を無効状態にするインターロック機能と、
前記検知信号に基づいて、前記ストック棚アクセスドアが開状態であるか閉状態であるかを判断し、開状態である間は前記自動パレット交換装置の駆動部に対して駆動を禁止する安全制御機能と、を更に備えていることを特徴とするマシニングセンタ。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記複数段のストック棚は、それぞれ外形が同一の長方形状を有しており、
前記ワーク収納区画は、前記複数段のストック棚の長方形状の背面側の長手辺に沿った平坦な壁面を含む略筐体形状を備え、
前記開口部と前記ストック棚アクセスドアが備えられている前記カバーの領域は、前記平坦な壁面にあることを特徴とする請求項1に記載のマシニングセンタ。
【請求項3】
前記ワーク収納区画を囲むカバーは、各ストック棚が長手方向に横架される互いに平行に対面する一対の内壁面を備え、
前記一対の内壁面には、各ストック棚の対向する短手辺部をそれぞれ同一高さ位置での取り外し可能に取り付ける一対の棚取付け部が、垂直方向に選択変更可能な2種以上の等間隔位置で複数組み形成されていることを特徴とする請求項2に記載のマシニングセンタ。
【請求項4】
前記自動パレット交換装置は、前記パレットを取り外し可能に保持するアームと、該アームを垂直軸周りに回動させる旋回駆動機構と、垂直軸に沿った上下方向に移動させる昇降駆動機構と、前記複数段のストック棚の前面側の長手辺に沿った左右方向へ移動させる水平駆動機構と、前記長手辺と直交する前後方向へ移動させる伸縮駆動機構と、を備えていることを特徴とする請求項2に記載のマシニングセンタ。
【請求項5】
前記パレットは、それぞれその底面から下方へ突出する嵌合突部を備え、
各ストック棚は、その長手方向に沿って選択変更可能な2種以上の等間隔位置で着脱可能に設置され、前記パレットが着座されるパレット格納治具を複数個備え、
前記パレット格納治具のそれぞれは、前記パレットの前記嵌合突部が挿脱可能に挿入されて前記パレットの底面を支持する嵌合凹部と、前記ストック棚に対して着脱可能に装着される係合部と、前記自動パレット交換装置のアームが挿脱可能に挿入されると共に上下方向に移動可能として前記パレットを持ち上げられるアーム通過部と、を備えていることを特徴とする請求項4に記載のマシニングセンタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加工対象のワークが固定されたパレットを複数個格納するストック棚が複数段配置されたワーク収納区画を備え、自動パレット交換装置によってストック棚と工作機械の加工区画内の加工テーブルとの間でパレットが搬送・搬出されるマシニングセンタに関するものであり、より詳しくは、段取り台以外に、ストック棚へ直接アクセスできる構成を備えたマシニングセンタに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年の工作機械は、各種工具が格納されたマガジンと加工区画内の回転主軸との間で工具を交換する自動工具交換機能とを備え、コンピュータ数値制御装置、所謂CNC(Computerized Numerical Control)装置を搭載し、マシニングセンタとして制御駆動されているものが多くなっている。このようなマシニングセンタでは、CNC装置による工作機械本体に対する制御によって、工具が自動的に交換されながら予め定められたNC加工プログラムに沿った切削加工工程が実行されるものである。よって、各種NC加工プログラムによって様々な形態の製品が工作機械の自動運転で形成されている。
【0003】
また、加工区画に隣接してワーク収納区画を設け、ワーク収納区画内に配置された複数段のストック棚にそれぞれ複数個格納されているワークを、順次自動パレット交換装置によって自動的に加工区画へ搬送し且つ加工区画から搬出する構成を備えたマシニングセンタもある。このようなマシニングセンタは、特に数多くのワークに対して連続的に切削加工を行う場合に対応可能であり、製造工程全体のさらなる自動化を図ったものである。
【0004】
一般的な自動パレット交換装置は、ワークの搬送を、各ワークがボルト止め等によって固定されたパレット単位で行っており、ストック棚には、パレットが取り外し可能に嵌合して着座され、パレット付きのワークを支持するパレット格納治具が複数設けられている。CNC装置は、自動工具交換装置及び加工テーブルの駆動制御と共に、自動パレット交換装置の駆動制御も行い、加工区画内での加工工程と、加工テーブルに対するワークの搬出及び搬入の工程とが連動して自動的に繰り返される。
【0005】
通常、自動パレット交換装置は、パレットを着脱可能に保持するアームを備え、該アームが、自動パレット交換装置の垂直軸周りに旋回すると共に、上下方向に移動し、水平方向に伸縮する構成を有している。この自動パレット交換装置の駆動制御によって、アームが工作機械本体の加工区画内へ入り、加工テーブルから加工済みのワークが固定されたパレットを取り外して加工領域外へ搬出し、ストック棚の空いたワーク格納治具に戻すと共に、ストック棚の別のパレット格納治具から未加工のワークが固定されたパレットを保持して取り出し、加工区画内へ搬入して加工テーブルにそのパレットを固定させる。この加工テーブルにパレットが固定されると、所定の加工プログラムに沿って該パレット上に固定されている未加工ワークに対する切削加工が実施される。
【0006】
以上のように、ワーク収納区画内のストック棚と加工区画内の加工テーブルとの間でワークのパレット単位での交換工程が繰り返され、順次、未加工ワークが加工区画に搬入され、加工済みワークが搬出されていくことにより、ストック棚全体が加工済みワークに置き換わっていく。
【0007】
ワーク収納区画と自動パレット交換装置の形態としては、自動パレット交換装置は垂直方向の支柱がその中心軸周りに回動可能であり、アームが該中心軸周りに旋回されるが、ストック棚は垂直上下方向に複数段配置され、各ストック棚は自動パレット交換装置の前記中心軸を中心とした円弧状に設けられているのが一般的である。よって、自動パレット交換装置は前記中心軸からストック棚の各パレット格納治具に対して同一距離を有し、前記中心軸周りの旋回によって、アームが各ストック棚の全パレット格納治具のそれぞれに対して効率よくアクセスできる構成となっている。このようなストック棚の円弧の延長線上の位置に、段取り台が設けられており、自動パレット交換装置は、アームが段取り台にも到達可能な旋回角度範囲となる設計となっている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0008】
段取り台においては、パレットへのワークの固定(段取り)及び取り外しが行われる。即ち、CNC装置によってワーク収納区画のストック棚から呼び出された加工済みワークが、自動パレット交換装置のアームによって段取り台に搬送され、ここで、パレットから取り外されて外部へ回収される。また、代わりに未加工ワークが固定されたパレットが、ストック棚の空いた格納治具へ搬送される。従って、ワークは、段取り台からパレット単位で一つずつ回収あるいは供給される。
【0009】
一般的にマシニングセンタでは、少なくとも加工区画が、切削加工中に発生する切削屑や切削液等が外へ飛び散るのを防ぐためのいわゆるスプラッシュガードと呼ばれるカバーによって囲われている。上記のようなワーク収納区画が設けられている場合には、加工区画と隣接するワーク収納区画も一体的にカバーで囲われている。カバーの内部では、加工区画とのワーク収納区画との境界面には、自動パレット装置のアームが出入りできるワーク搬入・搬出用ドアが設けられている。
【0010】
CNC装置は、多数のワークを連続的に加工するためのNC加工プログラムに沿って、一つのワーク毎に、ワーク搬入・搬出用ドアの開閉と、自動パレット交換装置のアームによるワークが固定されたパレットの加工テーブルに対する搬入及び搬出のための動作とを連動させて駆動制御している。多くのマシニングセンタでは、CNC装置のディスプレイ及び入力部を備えた操作盤がカバーの外側面に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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