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公開番号2024147396
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2023060369
出願日2023-04-03
発明の名称切削液循環装置
出願人オークマ株式会社
代理人個人,個人
主分類B23Q 11/00 20060101AFI20241008BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】簡単な構成で異物の堆積、滞留を効果的に抑制する。
【解決手段】切削液循環装置1は、工作機械から排出される切削液を貯留する第1タンク槽2と、第1タンク槽2内に設けられ、切削液を濾過するドラムフィルタ4と、ドラムフィルタ4で濾過された第1タンク槽2内の切削液を汲み上げる第1ポンプ5と、を含み、第1タンク槽2内には、ドラムフィルタ4が配置される濾過槽30と、第1ポンプ5が配置される汲み上げ槽32と、濾過槽30内の切削液が汲み上げ槽32へ流入可能な連絡路31とが仕切り形成されている。そして、連絡路31は、濾過槽30から汲み上げ槽32へ向かうに従って各流路の流路幅W0~W4が段階的に狭くなるように形成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
工作機械から排出される切削液を貯留する第1タンク槽と、
前記第1タンク槽内に設けられ、切削液を濾過する1次フィルタと、
前記1次フィルタで濾過された前記第1タンク槽内の切削液を汲み上げる第1ポンプと、を含み、
前記第1タンク槽内には、前記1次フィルタが配置される濾過槽と、前記第1ポンプが配置される汲み上げ槽と、前記濾過槽内の切削液が前記汲み上げ槽へ流入可能な連絡路とが仕切り形成され、
前記連絡路は、全長に亘って同じ流路幅で形成されているか、又は、前記濾過槽から前記汲み上げ槽へ向かうに従って少なくとも一部の流路幅が段階的或いは連続的に狭くなるように形成されていることを特徴とする切削液循環装置。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記第1ポンプで汲み上げられた切削液を濾過する2次フィルタと、
前記2次フィルタで濾過された切削液の一部を前記第1タンク槽へ戻す第1環流流路と、
前記2次フィルタで濾過された切削液の残りの一部を濾過する3次フィルタと、
前記3次フィルタで濾過された切削液を貯留する第2タンク槽と、
前記第2タンク槽内の切削液を汲み上げる第2ポンプと、
前記第2ポンプの稼働/非稼動にかかわらず、前記第2タンク槽内の切削液が所定量を超えると前記第1タンク槽へ戻す第2環流流路と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の切削液循環装置。
【請求項3】
工作機械から排出される切削液を貯留する第1タンク槽と、
前記第1タンク槽内に設けられ、切削液を濾過する1次フィルタと、
前記1次フィルタで濾過された前記第1タンク槽内の切削液を汲み上げる第1ポンプと、
前記第1ポンプで汲み上げられた切削液を濾過する2次フィルタと、
前記2次フィルタで濾過された切削液の一部を前記第1タンク槽へ戻す第1環流流路と、
前記2次フィルタで濾過された切削液の残りの一部を濾過する3次フィルタと、
前記3次フィルタで濾過された切削液を貯留する第2タンク槽と、
前記第2タンク槽内の切削液を汲み上げる第2ポンプと、
前記第2ポンプの稼働/非稼動にかかわらず、前記第2タンク槽内の切削液が所定量を超えると前記第1タンク槽へ戻す第2環流流路と、を含んでなることを特徴とする切削液循環装置。
【請求項4】
前記第2ポンプの非稼働時に前記2次フィルタで濾過された切削液の一部を前記第1環流流路を介して前記第1タンク槽内へ戻し、前記第2ポンプの稼働時には前記2次フィルタで濾過された切削液の一部を前記3次フィルタへ供給する切換手段を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の切削液循環装置。
【請求項5】
前記第2ポンプで汲み上げられる切削液は、前記工作機械の主軸に供給されることを特徴とする請求項2又は3に記載の切削液循環装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、工作機械から排出される切削液を貯留して濾過し、工作機械に再供給する切削液循環装置に関する。なお、切削液は、クーラントとも称され、切削液循環装置は、スラッジレスタンクとも称される。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
工作機械に併設される装置として切削液循環装置が知られている。切削液循環装置は、工作機械の加工室に供給されて工作機械から排出された切削液から、切粉等の不純物であるスラッジを分離し、濾過後の切削液を再び工作機械に供給して再使用させる。
このような切削液循環装置は、人の手による清掃やメンテナンスが必要で、清掃やメンテナンスを怠ると、加工室内の洗浄効果が十分に得られず、最悪の場合機械の破損に繋がる。
そこで、切削液循環装置の例として、特許文献1には、工作機械から排出されたクーラントをドラムフィルタで濾過した後、環流槽に環流するクーラント供給装置が開示されている。この環流槽は、所定の間隔で並設された第1、第2クーラント槽と、両クーラント槽を連通させる連通部とを含み、第2クーラント槽に設けたポンプでくみ上げたクーラントを第1クーラント槽に環流させると共に、各クーラント槽に設けた撹拌ノズル体によってクーラントの流れを助成して異物の堆積、滞留を抑止するようにしている。
また、特許文献2には、第1タンク内の洗浄液をポンプで汲み上げて2つの第1、第2フィルタで濾過し、濾過した高精度洗浄液を加工室に供給したり、流路を切り替えて貯留槽に貯留して第1タンクに戻したりする洗浄機構の発明が開示されている。第1タンクには、第2タンクが隣接して設置されており、第1フィルタと第2フィルタとの間には、上流側の第2フィルタで濾過した洗浄液を第2タンクへ供給する流路が設けられている。第2タンクの洗浄液は、ポンプで汲み上げて加工室へ供給可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6196409号公報
特開2019-155580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のクーラント供給装置は、環流槽は1つであるが、平面視が凹字状であるため、流れが停滞しないように撹拌ノズル体が必須となる。また、ポンプを5つ設けてそれぞれドラムフィルタの洗浄用、別のフィルタ装置での濾過用、環流槽での流れの形成用等に利用しているため、コストアップに繋がる。
特許文献2の洗浄機構では、第1タンクから汲み上げた洗浄液を第2フィルタのみで濾過して第2タンクに供給しているため、第2フィルタに不具合が発生してフィルタ機能が低下すると、切粉を含む洗浄液が第2タンクに流れ込んでしまう。よって、第2タンク内に切粉が堆積、滞留する上、第2ポンプの故障の原因にもなる。
【0005】
そこで、本開示は、簡単な構成で異物の堆積、滞留を効果的に抑制することができる切削液循環装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の第1の構成は、工作機械から排出される切削液を貯留する第1タンク槽と、
前記第1タンク槽内に設けられ、切削液を濾過する1次フィルタと、
前記1次フィルタで濾過された前記第1タンク槽内の切削液を汲み上げる第1ポンプと、を含み、
前記第1タンク槽内には、前記1次フィルタが配置される濾過槽と、前記第1ポンプが配置される汲み上げ槽と、前記濾過槽内の切削液が前記汲み上げ槽へ流入可能な連絡路とが仕切り形成され、
前記連絡路は、全長に亘って同じ流路幅で形成されているか、又は、前記濾過槽から前記汲み上げ槽へ向かうに従って少なくとも一部の流路幅が段階的或いは連続的に狭くなるように形成されていることを特徴とする。
第1の構成の別の態様は、上記構成において、前記第1ポンプで汲み上げられた切削液を濾過する2次フィルタと、
前記2次フィルタで濾過された切削液の一部を前記第1タンク槽へ戻す第1環流流路と、
前記2次フィルタで濾過された切削液の残りの一部を濾過する3次フィルタと、
前記3次フィルタで濾過された切削液を貯留する第2タンク槽と、
前記第2タンク槽内の切削液を汲み上げる第2ポンプと、
前記第2ポンプの稼働/非稼動にかかわらず、前記第2タンク槽内の切削液が所定量を超えると前記第1タンク槽へ戻す第2環流流路と、をさらに備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本開示の第2の構成は、工作機械から排出される切削液を貯留する第1タンク槽と、
前記第1タンク槽内に設けられ、切削液を濾過する1次フィルタと、
前記1次フィルタで濾過された前記第1タンク槽内の切削液を汲み上げる第1ポンプと、
前記第1ポンプで汲み上げられた切削液を濾過する2次フィルタと、
前記2次フィルタで濾過された切削液の一部を前記第1タンク槽へ戻す第1環流流路と、
前記2次フィルタで濾過された切削液の残りの一部を濾過する3次フィルタと、
前記3次フィルタで濾過された切削液を貯留する第2タンク槽と、
前記第2タンク槽内の切削液を汲み上げる第2ポンプと、
前記第2ポンプの稼働/非稼動にかかわらず、前記第2タンク槽内の切削液が所定量を超えると前記第1タンク槽へ戻す第2環流流路と、を含んでなることを特徴とする。
第2の構成の別の態様は、上記構成において、前記第2ポンプの非稼働時に前記2次フィルタで濾過された切削液の一部を前記第1環流流路を介して前記第1タンク槽内へ戻し、前記第2ポンプの稼働時には前記2次フィルタで濾過された切削液の一部を前記3次フィルタへ供給する切換手段を備えたことを特徴とする。
第2の構成の別の態様は、上記構成において、前記第2ポンプで汲み上げられる切削液は、前記工作機械の主軸に供給されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、簡単な構成で異物の堆積、滞留を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
切削液循環装置の概略図である。
第1タンク槽及び第2タンク槽の平面図である。
変更例の第1タンク槽及び第2タンク槽の平面図である。
変更例の第1タンク槽及び第2タンク槽の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、切削液循環装置の一例を示す概略図である。切削液循環装置1は、第1タンク槽2と、第2タンク槽3と、ドラムフィルタ4と、第1ポンプ5と、2次フィルタ6と、配管切換部7と、3次フィルタ8と、第2ポンプ9とを備えている。
第1タンク槽2は、周囲が第1外壁10で囲まれる有底槽である。第1タンク槽2内には、コンベヤ11が設置されている。コンベヤ11には、図示しない工作機械で使用されて切粉等のスラッジを含む切削液が排出される。
第2タンク槽3は、第1タンク槽2に隣接して設置され、周囲が第2外壁12で囲まれる有底槽である。但し、第2タンク槽3は、第1タンク槽2よりも平面視面積が小さく形成されている。第2タンク槽3の第2外壁12は、第1タンク槽2の第1外壁10よりも高く形成されている。第1タンク槽2と第2タンク槽3との間を仕切る仕切板13の上側には、第2タンク槽3でオーバーフローした切削液を第1タンク槽2に戻す環流流路14が形成されている。環流流路14は、本開示の第2環流通路の一例である。
【0010】
ドラムフィルタ4は、コンベヤ11内の下部に設置される。ドラムフィルタ4は、外周面のフィルタ部で切削液を濾過して所定の大きさ以上のスラッジを取り除く。濾過後の切削液は、ドラムフィルタ4の軸方向の両端から第1タンク槽2内に排出される。ドラムフィルタ4は、本開示の1次フィルタの一例である。
第1ポンプ5は、第1タンク槽2内に設けられて、第1配管15を介してドラムフィルタ4内の図示しない洗浄ノズルと接続されている。よって、第1ポンプ5で汲み上げられた切削液は、洗浄ノズルからドラムフィルタ4の外周面に内部から噴出されてドラムフィルタ4を洗浄する。
第1配管15は、途中で分岐した第2配管16を有している。第2配管16は、2次フィルタ6に接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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