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公開番号2024117077
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-28
出願番号2024018318
出願日2024-02-09
発明の名称積層フィルムおよびそれを用いた包装材料
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 7/023 20190101AFI20240821BHJP(積層体)
要約【課題】ガスバリア性に優れ、インキの種別によらずインキとの密着性に優れた積層フィルムを提供すること。
【解決手段】基材フィルムの少なくとも片面に、金属層および/または無機化合物層と、被覆層とをこの順に有する第一のフィルムの、少なくとも片面に、樹脂を主成分とする第一の中間層、および、第二のフィルムをこの順に有する積層フィルムであって、前記積層フィルムの第一のフィルム側から以下の測定条件で測定したときの発光ピーク強度Xと、基準ピークの発光強度Yの比率X/Yが15以上350以下となる、積層フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材フィルムの少なくとも片面に、金属層および/または無機化合物層と、被覆層とをこの順に有する第一のフィルムの、少なくとも片面に、樹脂を主成分とする第一の中間層、および、第二のフィルムをこの順に有する積層フィルムであって、前記積層フィルムの第一のフィルム側から以下の測定条件で測定したときの発光ピーク強度Xと、基準ピークの発光強度Yの比率X/Yが15以上350以下となる、積層フィルム。
<測定条件>
前記積層フィルムを1×10
-4
mol/Lの4-ニトロ-7-ピペラジノ-2,1,3-ベンゾオキサジアゾールのテトラヒドロフラン(THF)溶液に60℃で60分間浸漬させた後、15mm×15mmに切り出し、励起波長470nmに対する発光スペクトルを測定し、波長520~550nmに見られる極大値を発光ピーク強度とする。
<基準ピーク>
1×10
-5
mol/Lの4-ニトロ-7-ピペラジノ-2,1,3-ベンゾオキサジアゾールのTHF溶液を測定して得られる520~550nmの発光強度のピークを、基準ピークの発光強度Yとする。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記被覆層表面にさらに印刷層を有する、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
前記印刷層がポリウレタン樹脂を含む、請求項2に記載の積層フィルム。
【請求項4】
前記印刷層がポリ(メタ)アクリレート樹脂を含む、請求項2または3に記載の積層フィルム。
【請求項5】
前記被覆層がケイ素および(メタ)アクリロイル基を含み、ケイ素に対して(メタ)アクリロイル基を0.25mol%以上1.25mol%以下含む、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項6】
前記被覆層が、水溶性樹脂、ならびに、金属アルコキシドの加水分解物および/またはその重縮合物を含む、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項7】
前記金属層および/または無機化合物層がアルミニウムを含む、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項8】
前記積層フィルムの水蒸気透過率が1.0g/m

/24hr以下、酸素透過率が1.0cc/m

/24hr以下である、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項9】
前記積層フィルムの第一のフィルム側から前述の測定条件で測定したときの発光ピークの強度Xと、基準ピークの発光強度Yの比率X/Yが30以上150以下となる、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項10】
前記第二のフィルムがエチレン-ビニルアルコール共重合体フィルムである、請求項1または2に記載の積層フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層フィルムおよびそれを用いた包装材料に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
世界的な人口増加に伴い、食品や生活用品などの包装に用いられる軟包装は、今後も需要の拡大が見込まれる。
【0003】
特に、飲食物や医薬品の包装においては、それらの劣化を防止するため、さらには必要に応じて加熱殺菌を可能とするために、酸素バリア性、水蒸気バリア性が必要とされる。そのため、優れたガスバリア性を有するアルミニウム箔、アルミニウムや酸化アルミニウムを蒸着したガスバリアフィルムが使用されている。さらに、ガスバリア性能の低下を抑制する目的で、ガスバリア層の上に保護層を積層することも行われている。
【0004】
近年、軟包装印刷において、紫外線や電子線(EB)などの活性エネルギー線照射によりインキを硬化させる、活性エネルギー線硬化型平版印刷が検討されており、例えば、プラスチックフィルムに、(a)親水性基を有する樹脂、(b)親水性基を有する多官能(メタ)アクリレート、および(c)炭素数8以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートを有する活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを転写する工程を有する印刷物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。軟包装印刷は、一般的にロールトゥロールで印刷するため、インキの速乾性が重要であり、活性エネルギー線硬化型の印刷方式は、高い生産性を有する。特に、電子線照射による硬化は、インキ中の光重合開始剤が不要となるため、印刷物臭気や内容物への開始剤分解成分の移行のおそれが低減され、内容物保護という安全面からも優れている。
【0005】
しかしながら、これらの活性エネルギー線硬化型インキは、前述のガスバリア層の上に保護層を有するガスバリアフィルムなどに印刷すると、保護層に対する密着性が低い課題があった。そこで、保護層と隣接する印刷層などとの密着性を向上させる技術として、基材フィルムの少なくとも一方の側に、無機層、保護層を前記基材フィルム側からこの順に有する積層体であって、かつ前記保護層は活性エネルギー線を照射することで反応しうる官能基および/または水溶性樹脂を含む硬化物を含む積層体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-98773号公報
特開2022-20129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
軟包装においては、耐衝撃性向上、ヒートシール性付与などの観点から、フィルムに、各用途に応じて求められる特性を付与するプラスチックフィルム、金属箔、熱溶融フィルム(シーラント)などを貼り合わせることが一般的である。特許文献2には、積層体に接着剤を介してシーラントフィルムをドライラミネート法により積層した例が記載されている。しかしながら、かかる積層体は、保護層に従来公知の活性エネルギー線硬化型インキを用いて印刷すると、密着性は向上するものの、保護層に導入した活性エネルギー線を照射することで反応しうる官能基のために、ガスバリア性が不十分となる課題があった。また、媒体である溶剤や水を加熱乾燥する乾燥型インキを用いて印刷すると、密着性が不十分である課題があった。
【0008】
そこで、本発明においては、ガスバリア性に優れ、インキの種別によらずインキとの密着性に優れた積層フィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち本発明は、基材フィルムの少なくとも片面に、金属層および/または無機化合物層と、被覆層とをこの順に有する第一のフィルムの、少なくとも片面に、樹脂を主成分とする第一の中間層、および、第二のフィルムをこの順に有する積層フィルムであって、前記積層フィルムの第一のフィルム側から以下の測定条件で測定したときの発光ピーク強度Xと、基準ピークの発光強度Yの比率X/Yが15以上350以下となる、積層フィルムである。
<測定条件>
前記積層フィルムを1×10
-4
mol/Lの4-ニトロ-7-ピペラジノ-2,1,3-ベンゾオキサジアゾールのテトラヒドロフラン(THF)溶液に60℃で60分間浸漬させた後、15mm×15mmに切り出し、励起波長470nmに対する発光スペクトルを測定し、波長520~550nmに見られる極大値を発光ピーク強度とする。
<基準ピーク>
1×10
-5
mol/Lの4-ニトロ-7-ピペラジノ-2,1,3-ベンゾオキサジアゾールのTHF溶液を測定して得られる520~550nmの発光強度のピークを、基準ピークの発光強度Yとする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の積層フィルムは、ガスバリア性に優れ、インキの種別によらずインキとの密着性に優れる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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