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公開番号2024115742
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-27
出願番号2023021558
出願日2023-02-15
発明の名称端部固定部材およびこれを備えた管路の内張り構造
出願人芦森工業株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類F16L 55/164 20060101AFI20240820BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】裏込め充填空間に自硬化性充填材が充填される前段階においても内面部材が剥がれるのを抑制することが可能な端部固定部材およびこれを備えた管路の内張り構造を提供する。
【解決手段】内面部材2は、既設管路の周方向に隣り合うように複数設けられている。嵌合部材4には、既設管路の周方向に隣り合う内面部材2の、既設管路の周方向に隣り合う2つの取付部21が、既設管路の内面側に向かって一体的に嵌合されている。内面部材2の長手方向端部に配置された囲繞部90を有する。囲繞部90は、既設管路の長手方向から見て、嵌合部材4の長手方向端部およびこの長手方向端部に嵌合する2つの取付部21の周りを取り囲んでいる。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
管路の内面に沿って配設される管路補強材の内周側に取り付けられた嵌合部材に嵌合される内面部材と、前記管路の前記内面との間の裏込め充填空間に配置される端部固定部材において、
前記内面部材は、
前記管路の長手方向に沿って前記管路の前記内面を被覆する側壁部と、
前記管路の周方向における前記側壁部の両端部にそれぞれ設けられて、前記管路の前記内面側にそれぞれ突出し、前記長手方向に沿って連続して形成された取付部と、
を有し、
前記内面部材は、前記周方向に隣り合うように複数設けられ、
前記嵌合部材には、前記周方向に隣り合う前記内面部材の前記周方向に隣り合う2つの前記取付部が、前記管路の前記内面側に向かって一体的に嵌合されており、
前記内面部材の長手方向端部に配置された囲繞部を有し、
前記囲繞部は、前記長手方向から見て、前記嵌合部材の長手方向端部およびこの長手方向端部に嵌合する2つの前記取付部の周りを取り囲んでいることを特徴とする端部固定部材。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記囲繞部は、
前記嵌合部材の長手方向端部に嵌合する2つの前記取付部の各々に設けられ、前記管路の径方向の中心側における前記嵌合部材の端部に、前記径方向の前記側壁部側から当接する内面部と、
前記周方向における前記嵌合部材の中央部に、前記径方向の前記内面側から当接する外面部と、
2つの前記内面部の各々に設けられ、前記径方向に延びて、前記内面部と前記外面部とを接続する側面部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の端部固定部材。
【請求項3】
前記側面部は、前記周方向に前記嵌合部材に当接していることを特徴とする請求項2に記載の端部固定部材。
【請求項4】
第1部材と、
第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材とを連結する連結部材と、
を有し、
前記第1部材と前記第2部材とで前記囲繞部が形成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の端部固定部材。
【請求項5】
前記囲繞部から前記管路の前記内面側に突出するアンカー部を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の端部固定部材。
【請求項6】
前記アンカー部は、
前記囲繞部から前記管路の前記内面側に突出する本体部と、
前記本体部における前記管路の前記内面側の端部から前記周方向に沿って延在する延在部と、
を有することを特徴とする請求項5に記載の端部固定部材。
【請求項7】
管路の内面に沿って配設される管路補強材と、
前記管路補強材の内周側に取り付けられた嵌合部材と、
前記嵌合部材に嵌合される内面部材と、
前記管路の前記内面と前記内面部材との間の裏込め充填空間に配置される端部固定部材と、
を有し、
前記内面部材は、
前記管路の長手方向に沿って前記管路の前記内面を被覆する側壁部と、
前記管路の周方向における前記側壁部の両端部にそれぞれ設けられて、前記管路の前記内面側にそれぞれ突出し、前記長手方向に沿って連続して形成された取付部と、
を有し、
前記内面部材は、前記周方向に隣り合うように複数設けられ、
前記嵌合部材には、前記周方向に隣り合う前記内面部材の前記周方向に隣り合う2つの前記取付部が、前記管路の前記内面側に向かって一体的に嵌合されており、
前記端部固定部材は、前記内面部材の長手方向端部に配置された囲繞部を有し、
前記囲繞部は、前記長手方向から見て、前記嵌合部材の長手方向端部およびこの長手方向端部に嵌合する2つの前記取付部の周りを取り囲んでいることを特徴とする管路の内張り構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、既設管路を補強するための管路の内張り構造に採用される端部固定部材およびこれを備えた管路の内張り構造に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
老朽化した水道管、下水道管、或いは農業用水管などの既設管路を補強する技術として、管路の内面を補強材で全面的に覆う技術が各種提案されている。例えば、管路内に人が入って作業可能な大口径の管路の内面を被覆するのに適した管路の内張り構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の管路の内張り構造は、既設管路の内面に沿って配置された中空骨組み状の補強材の内周側に、長手方向に延在する複数の内面部材を周方向に並べて取り付けることで構成される。各内面部材は、周方向の両端部に設けられた取付部としての嵌合用凸部が、嵌合部材を介して補強材に取り付けられる。
【0003】
この管路の内張り構造では、内面部材の長手方向端部、すなわち、管口は、通常、耐酸モルタルなどで管口処理が行われる。しかしながら、想定外の急激な増水による鉄砲水や本来流下されるべきではない大きな固体などが耐酸モルタルまたは内面部材の長手方向端部に衝突し、内面部材を剥がす方向の大きな力が内面部材に加えられることがある。各内面部材は嵌合部材を介して補強材に取り付けられているが、この内面部材を剥がす方向の大きな力によって、内面部材が剥がれるという問題が生じるおそれがある。
【0004】
そこで、特許文献2では、既設管路と内面部材との間の裏込め充填空間に端部固定部材を配置している。裏込め充填空間に充填された自硬化性充填材(モルタルなどのセメント系材料など)中に端部固定部材の全体を埋めた状態で自硬化性充填材が硬化するので、硬化した自硬化性充填材と一体化した端部固定部材によって、内面部材が剥がれるのが抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-310378号公報
特開2022-83254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、裏込め充填空間に自硬化性充填材が充填される前の、組み立て段階などにおいても、突発的な集中豪雨や水位上昇によって内面部材が剥がれるのを抑制できることが望まれている。
【0007】
本発明の目的は、裏込め充填空間に自硬化性充填材が充填される前段階においても内面部材が剥がれるのを抑制することが可能な端部固定部材およびこれを備えた管路の内張り構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の端部固定部材は、管路の内面に沿って配設される管路補強材の内周側に取り付けられた嵌合部材に嵌合される内面部材と、前記管路の前記内面との間の裏込め充填空間に配置される端部固定部材において、前記内面部材は、前記管路の長手方向に沿って前記管路の前記内面を被覆する側壁部と、前記管路の周方向における前記側壁部の両端部にそれぞれ設けられて、前記管路の前記内面側にそれぞれ突出し、前記長手方向に沿って連続して形成された取付部と、を有し、前記内面部材は、前記周方向に隣り合うように複数設けられ、前記嵌合部材には、前記周方向に隣り合う前記内面部材の前記周方向に隣り合う2つの前記取付部が、前記管路の前記内面側に向かって一体的に嵌合されており、前記内面部材の長手方向端部に配置された囲繞部を有し、前記囲繞部は、前記長手方向から見て、前記嵌合部材の長手方向端部およびこの長手方向端部に嵌合する2つの前記取付部の周りを取り囲んでいることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の管路の内張り構造は、管路の内面に沿って配設される管路補強材と、前記管路補強材の内周側に取り付けられた嵌合部材と、前記嵌合部材に嵌合される内面部材と、前記管路の前記内面と前記内面部材との間の裏込め充填空間に配置される端部固定部材と、を有し、前記内面部材は、前記管路の長手方向に沿って前記管路の前記内面を被覆する側壁部と、前記管路の周方向における前記側壁部の両端部にそれぞれ設けられて、前記管路の前記内面側にそれぞれ突出し、前記長手方向に沿って連続して形成された取付部と、を有し、前記内面部材は、前記周方向に隣り合うように複数設けられ、前記嵌合部材には、前記周方向に隣り合う前記内面部材の前記周方向に隣り合う2つの前記取付部が、前記管路の前記内面側に向かって一体的に嵌合されており、前記端部固定部材は、前記内面部材の長手方向端部に配置された囲繞部を有し、前記囲繞部は、前記長手方向から見て、前記嵌合部材の長手方向端部およびこの長手方向端部に嵌合する2つの前記取付部の周りを取り囲んでいることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、内面部材の長手方向端部に配置された囲繞部によって、管路の長手方向から見て、嵌合部材の長手方向端部およびこの長手方向端部に嵌合する2つの取付部の周りが取り囲まれている。裏込め充填空間に自硬化性充填材が充填される前段階において、突発的な集中豪雨や水位上昇が生じると、内面部材の長手方向端部に、管路の径方向の中心側に向かって力が作用する。すると、内面部材の長手方向端部と嵌合部材の長手方向端部とは、管路の径方向の中心側に向かって撓るが、嵌合部材は管路補強材に取り付けられているので、嵌合部材の長手方向端部よりも、内面部材の長手方向端部の方が撓りが大きくなる結果、嵌合部材の長手方向端部から取付部が外れることがある。そこで、内面部材の長手方向端部に配置された囲繞部で、嵌合部材の長手方向端部およびこの長手方向端部に嵌合する2つの取付部の周りを取り囲む。これにより、内面部材の長手方向端部に上記の力が作用した際に、嵌合部材の長手方向端部が囲繞部によって管路の径方向の中心側に押されるので、嵌合部材の長手方向端部を、内面部材の長手方向端部と同様に、管路の径方向の中心側に向かって撓らせることができる。その結果、内面部材の長手方向端部と嵌合部材の長手方向端部とを一体的に動かすことができる。これにより、嵌合部材の長手方向端部から取付部が外れるのを抑制することができる。よって、裏込め充填空間に自硬化性充填材が充填される前段階においても、内面部材が剥がれるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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