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公開番号
2024112148
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-20
出願番号
2023017032
出願日
2023-02-07
発明の名称
ベーカリー製品の製造方法
出願人
月島食品工業株式会社
代理人
個人
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個人
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個人
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個人
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個人
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個人
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個人
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個人
主分類
A21D
2/26 20060101AFI20240813BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】ベーカリー製品の製造方法において、ベーカリー製品生地のべたつきがなく、歩留まりが向上してボリュームがあり、また、油脂による発酵阻害がなく、ベーカリー製品の骨格形成が阻害されず、さらに、複数個の小片からなる油脂組成物により生じた油脂浸潤部の口溶けがよくジューシーな食感が得られるベーカリー製品を提供すること。
【解決手段】小麦粉を含む澱粉質原料を攪拌して基本生地を作製し、該基本生地に、合計0.08質量%以上のアミラーゼ及び/又はヘミセルラーゼを含有する、体積0.5~2mLの複数個の小片からなる油脂組成物、好ましくは冷凍状態の油脂組成物を、上記澱粉質原料100質量部に対して15~45質量部加えて攪拌し、油脂組成物を基本生地に練り込むことなく小片の形状を維持した状態で基本生地中に均一に分散させたベーカリー製品生地を調製し、該ベーカリー製品生地を発酵・加熱することにより、ベーカリー製品を製造できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ベーカリー製品の製造方法であって、
少なくとも小麦粉を含む澱粉質原料を含有する基本生地原料を攪拌し、基本生地を作製する基本生地作製工程;
前記基本生地に、体積0.5~2mLの複数個の小片からなる油脂組成物Aを前記澱粉質原料100質量部に対して15~45質量部加え、攪拌してベーカリー製品生地を調製するベーカリー製品生地調製工程;及び
前記ベーカリー製品生地を加熱する加熱工程;を備え、
前記油脂組成物Aは、合計0.08質量%以上のアミラーゼ及び/又はヘミセルラーゼを含有することを特徴とするベーカリー製品の製造方法。
続きを表示(約 270 文字)
【請求項2】
体積0.5~2mLの複数個の小片が、冷凍状態の小片であることを特徴とする請求項1記載のベーカリー製品の製造方法。
【請求項3】
基本生地の油脂含有量が8質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のベーカリー製品の製造方法。
【請求項4】
ベーカリー製品が、内相に局部的に形成された油脂浸潤部を複数個備え、
前記油脂浸潤部が、油脂組成物Aに由来して形成された空洞の内表面及び/又はその周囲に油脂が浸潤して形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のベーカリー製品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミラーゼ又はヘミセルラーゼを含有する複数個の小片からなる油脂組成物を、小麦粉を含む澱粉質原料を含有する基本生地に加え、複数個の油脂組成物の小片を原形をとどめた状態で含んだベーカリー製品生地を発酵、加熱して得られるベーカリー製品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、酵素を含む油脂組成物は知られており、例えば、製菓製パン類のソフト感と口どけ感を改善し、且つ保形成に優れ、ケービング(腰折れ)を改善する、αアミラーゼ、マルトース生成αアミラーゼ、及びエステル化度が23%以上75%未満であるアルギン酸エステルを含む油脂組成物(特許文献1)や、経時的な口溶けの低下が改善されたパンが得られるパン生地並びに、好ましくは焼成後時間が経過しても口溶けとソフトさを兼ね備えたパンが得られるパン生地として、構成脂肪酸としてC12~22の脂肪酸からなる脂肪酸AとC1~10の脂肪酸からなる脂肪酸Bを1:2のモル比で含むABB型トリグリセリドと、構成脂肪酸として脂肪酸Aと脂肪酸Bを2:1のモル比で含むAAB型トリグリセリドと、を含み、前記ABB型トリグリセリドの含量/前記AAB型トリグリセリドの含量(重量比)が0.02~2.0であり、パン生地に含まれる穀粉100重量部に対する前記ABB型トリグリセリドの含量が0.003~4.8重量部であり、更に乳化剤、アミラーゼを含有する可塑性油脂組成物を含有するパン生地(特許文献2)が知られている。
【0003】
また、経時的な老化現象が抑制されたベーカリー製品、及びソフトな食感と歯切れ・口溶けとが両立されたベーカリー製品のための、4糖生成アミラーゼを含有するベーカリー用油脂組成物(特許文献3)や、ソフトでしっとりとした食感を有するベーカリー食品を、べとつき等の生地物性の悪化を引き起こすことなく、安定して得ることができる、ヘミセルラーゼを含有するベーカリー用油中水型乳化油脂組成物(特許文献4)や、ソフトな食感と弾力感に優れ、かつ、付着感が抑制されたベーカリー類が得られる、油脂及び糖分解酵素を含有するベーカリー用の油脂組成物(特許文献5)や、生食の際にソフトな食感と、歯切れ・口溶けが両立されており、かつ再加熱された場合にも、望ましい食感であるベーカリー製品用の酸性プロテアーゼ、及びマルトオリゴ糖生成アミラーゼを含有する油脂組成物(特許文献6)が知られている。
【0004】
一般的には酵素を含む油脂組成物を練り込み用途として使用すると、油脂組成物に含まれる酵素が生地中に均一に練り込まれ、当該生地を焼成して得られたベーカリー製品全体に、酵素の効果が発揮される。しかし、特に食感等の特徴を強く得るために酵素量を増やしてしまうと、生地調製時から酵素が生地に作用し始めて、生地のべたつきによる歩留まりの減少やボリュームの減少等の影響を与えるため、酵素による生地物性の変化を考慮して生地配合や工程管理を工夫する必要がある。
【0005】
一方で、ベーカリー製品生地の全体ではなく一部分にバターやマーガリン、ファットスプレッドを接触させ、加熱焼成することで得られる、独特の食感を有するベーカリー製品が知られている。例えばバターやマーガリン等を生地に巻き込んで焼成するものとして、油脂組成物が生地で巻かれた状態にある巻きパン生地(特許文献7)、ラウリン系油脂を含む注入用油脂組成物(特許文献8)、生地の上に載せて、又は塗って焼成するものがある。これらのベーカリー製品は、溶けた油脂がベーカリー製品の一部分に局部的に広がり、染み込んでおり、部分的にジューシー感が付与されたり、またバターやマーガリン由来の風味が強く付与されるため好まれる。
【0006】
同様に、ベーカリー製品生地の全体ではなく一部分にバターやマーガリン、ファットスプレッドを接触させる例として、パン本来の食感を有し、そのままの状態あるいは、食する前の再加熱後において、バターを塗ったような部分が点在状に形成されたパン類及びその製造方法を提供することを課題とし、パン生地中における油脂量及び油脂の分散状態に着目して、チップ状油脂をパン生地中にその原形を留めて分散混合した後、発酵し、この油脂をパン生地の加熱時に溶融させてパン生地に油脂を浸潤させることにより、パン本来の食感を維持するとともに新たにバター等を塗らなくてもすでにバターが塗られたような状態のパン類の製造方法が提案されている(特許文献9)。
【0007】
しかし、特許文献9の製造方法で得られたパンの、点在状に形成されたバターを塗ったような部分の食感は、再加熱直後のパンにバターやマーガリン等の油脂組成物を塗った部分の食感のような、油脂が染み込み、口溶けよくジューシーな食感には至らず不十分なものであった。
【0008】
特開2016-054680号公報
特開2016-189724号公報
特開2019-071872号公報
特開2019-149982号公報
特開2020-178549号公報
特開2021-036865号公報
特開2022-011509号公報
特開2018-057325号公報
特許第2795789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、ベーカリー製品の製造方法において、ベーカリー製品生地のべたつきがなく機械耐性があり、ベーカリー製品の骨格形成が阻害されず、さらに、複数個の小片からなる油脂組成物により生じた油脂浸潤部の口溶けがよく、ジューシーな食感が得られ、油脂組成物由来の風味を強く感じることのできるベーカリー製品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討し、少なくとも小麦粉を含む澱粉質原料を含有する基本生地原料を攪拌して基本生地を作製し、該基本生地に、合計0.08質量%以上のアミラーゼ及び又はヘミセルラーゼを含有する、体積0.5~2mLの複数個の小片からなる油脂組成物、好ましくは冷凍状態の油脂組成物を、上記澱粉質原料100質量部に対して15~45質量部加えて攪拌し、油脂組成物を基本生地に練り込むことなく小片の形状を維持した状態で基本生地中に均一に分散させたベーカリー製品生地を調製し、該ベーカリー製品生地を発酵・加熱することにより、ベーカリー製品生地のべたつきがなく機械耐性があり、ベーカリー製品の骨格形成が阻害されず、さらに、複数個の小片からなる油脂組成物により生じた油脂浸潤部の口溶けがよく、ジューシーな食感が得られ、油脂組成物由来の風味を強く感じることのできるベーカリー製品を製造できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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