TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024093309
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-09
出願番号
2022209605
出願日
2022-12-27
発明の名称
湯種の製造方法、及び湯種を用いる食品の製造方法
出願人
昭和産業株式会社
代理人
個人
主分類
A21D
8/02 20060101AFI20240702BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】湯種の製造方法であって、湯種を用いるベーカリー製品等の食品を製造する際の作業性が向上され、且つ得られる食品のしっとり感を向上することができる湯種の製造方法、及びそれを用いる食品の製造方法を提供する。
【解決手段】湯種を製造する方法であって、油脂、水(高温水である場合を含む)、及び増粘安定素材を含む材料Aを乳化するまで混合し、エマルジョンを調製する工程、及び前記エマルジョンと、穀粉を含む材料Bを混合して湯種を調製する工程を含むことを特徴とする湯種の製造方法、本発明の湯種の製造方法によって湯種を調製する工程、及び前記湯種、及び穀粉を含む材料Cを混合し、生地を調製する工程を含む食品用生地の製造方法、並びに本発明の食品用生地の製造方法によって生地を調製する工程、及び前記生地を加熱する工程を含む食品の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
湯種を製造する方法であって、
油脂、水(高温水である場合を含む)、及び増粘安定素材を含む材料Aを乳化するまで混合し、エマルジョンを調製する工程、及び
前記エマルジョンと、穀粉を含む材料Bを混合して湯種を調製する工程
を含むことを特徴とする湯種の製造方法。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
前記増粘安定素材が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、カードラン、カラギーナン、グルコマンナン、ガム質からなる群から選択される1種以上の素材である請求項1に記載の湯種の製造方法。
【請求項3】
前記増粘安定素材の配合量が、前記湯種の材料(材料A+材料B)の総質量に基づいて、0.01~10質量%である請求項1又は2に記載の湯種の製造方法。
【請求項4】
前記エマルジョンにおいて、前記油脂、前記水、及び前記増粘剤の配合比が、
前記増粘剤1質量部に対して、前記油脂が0.2~50質量部であり、且つ
前記水が1~100質量部である請求項1又は2に記載の湯種の製造方法。
【請求項5】
前記エマルジョンの配合量が、前記湯種の材料(材料A+材料B)の総質量に基づいて、5.0~80質量%である請求項1又は2に記載の湯種の製造方法。
【請求項6】
油脂、水(高温水である場合を含む)、及び増粘安定素材からなるエマルジョン、並びに穀粉を含む湯種。
【請求項7】
湯種を用いる食品用生地を製造する方法であって、
請求項1又は2に記載の湯種の製造方法によって湯種を調製する工程、及び
前記湯種と、穀粉を含む材料Cを混合し、生地を調製する工程
を含む食品用生地の製造方法。
【請求項8】
湯種を用いる食品を製造する方法であって、
請求項7に記載の食品用生地の製造方法によって生地を調製する工程、及び
前記生地を加熱する工程
を含む食品の製造方法。
【請求項9】
湯種を用いる食品のしっとり感を向上する方法であって、
前記湯種を、請求項1又は2に記載の湯種の製造方法によって調製することを特徴とする方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーカリー製品、麺類、及びその他の食品の製造に用いる湯種の製造方法に関し、湯種を用いる食品、特にベーカリー製品を大型製造ラインで製造する際に課題となる作業性が向上され、且つ得られる食品のしっとり感を向上することができる湯種の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、湯種は、小麦粉や澱粉等の穀粉を含む材料を高温水(60℃以上の水をいう)と混合、混捏し、穀粉中の澱粉をα化させたものであり、パン類や洋菓子類等のベーカリー製品、麺類、及びクリームコロッケ等のその他の食品の食感改良のために食品用生地の一部に加えて用いられる。湯種を用いる食品の製造方法は「湯種法」とも称される。特にベーカリー製品の場合、湯種法で製造されたベーカリー製品は、もっちり、しっとりとした食感を有することが特徴とされている。しかしながら、湯種法で製造されたベーカリー製品用生地は、べたつきが生じやすいこと、伸展性が低いこと等により、作業性が悪い場合があり、これは大規模な製パン工場等の大型製造ラインで特に顕著である。また、湯種法によって得られるベーカリー製品は、経時的に品質が変化しやすいため、保存中にしっとり感が低下し、パサつきが生じる傾向がある。これは、特に保存性を高めるために加水が少ない冷凍生地において生じやすい。そこで、従来から、上述のような湯種法の課題を解決するため、種々の開発が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1では、湯種製法による製パンにおいて、生地物性の低下、特に生地伸展性の低下を引き起こすことなく、良好な機械耐性を可能とし、尚かつ該製法により得られるパンの品質が良好であるパン類の製造方法の提供を目的とし、湯水を小麦粉を主成分とする原材料に添加し混捏することにより湯種生地を調製する工程を含むパン類の製造方法であって、湯種生地の調製時に乳化剤を添加するパン類の製造方法が開示されている。また、特許文献2では、水分含量の高いベーカリー生地であって、分割、丸め、成形時に粘つきがなく良好な物性を呈するベーカリー生地、及び、ソフトでしっとりしていながら、ねちゃつきの少ない良好な食感のベーカリー製品を得ることができるベーカリー生地を提供することを目的とし、澱粉類100質量部に対して、水120質量部~500質量部及び増粘安定剤2質量部~30質量部を含有することを特徴とするベーカリー製品用湯種生地が開示されている。さらに特許文献3では、内相が良好でもっちりとした食感を示すベーカリー製品を得ることができ、且つ長期間保存することのできる湯種生地を提供すること、また内相が良好でもっちりとした食感を有し経日的な老化が抑制されたベーカリー製品を得ることを目的とし、マルトース生成型アミラーゼを含有する、湯種用油脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-023955号公報
特開2011-087515号公報
特開2015-198610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらの技術を用いた湯種であっても、湯種を用いる食品、特にベーカリー製品を大型製造ラインで製造する場合の作業性や得られるベーカリー製品の品質が十分ではない場合がある。特に、生地を冷凍保存する冷凍生地の場合、保存性を高めるために加水を少なくしたり、発酵が必要な生地であっても発酵を控えたりするため、得られる製品が経時的に品質が変化しやすく、保存中にしっとり感が低下し、パサつきが生じやすい傾向がある。
【0006】
したがって、本発明の目的は、湯種の製造方法であって、湯種を用いるベーカリー製品等の食品を製造する際の作業性が向上され、且つ得られる食品のしっとり感を向上することができる湯種の製造方法、及びそれを用いる食品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、湯種を調製する条件を種々検討することで、湯種法の作業性を向上し、且つ得られる食品のしっとり感を向上させることができることを見出した。
【0008】
すなわち、上記目的は、湯種を製造する方法であって、油脂、水(高温水である場合を含む)、及び増粘安定素材を含む材料Aを乳化するまで混合し、エマルジョンを調製する工程、及び前記エマルジョンと、穀粉、及び任意に水(高温水である場合を含む)を含む材料Bを混合し、必要に応じてさらに加熱して湯種を調製する工程を含むことを特徴とする湯種の製造方法、湯種を用いる食品用生地を製造する方法であって、本発明の湯種の製造方法によって湯種を調製する工程、及び前記湯種と、穀粉を含む材料Cを混合し、生地を調製する工程を含む食品用生地の製造方法、並びに湯種を用いる食品を製造する方法であって、本発明の食品用生地の製造方法によって生地を調製する工程、及び前記生地を加熱する工程を含む食品の製造方法によって達成される。本発明において、「増粘安定素材」は、食品の粘度を向上させる、及び/又は安定化させる食品用素材のことを称し、増粘剤、増粘多糖類、増粘性を有する食品等を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、湯種を用いてベーカリー製品等の食品を製造する際の作業性が向上され、且つ得られる食品、特にベーカリー製品のしっとり感を向上することができる湯種を容易に製造することができる。特に湯種法の課題が顕在し易い、ベーカリー製品用生地が、乳化剤を使用しない生地である場合、冷凍生地である場合、ノータイム法で製造される生地である場合でも、上述の効果が得られるので、好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[湯種の製造方法]
本発明の湯種の製造方法は、湯種を製造する方法であって、油脂、水(高温水である場合を含む)、及び増粘安定素材を含む材料Aを乳化するまで混合し、エマルジョンを調製する工程、及び前記エマルジョンと、穀粉、及び任意に水(高温水である場合を含む)を含む材料Bを混合し、必要に応じてさらに加熱して湯種を調製する工程を含むことを特徴とする。通常、湯種を製造する場合、混捏機等の混合装置中で、小麦粉や澱粉等の穀粉を含む全ての材料を水(高温水である場合を含む)と混合して製造する。必要に応じてさらに加熱する場合もある。本発明においては、上述の通り、材料Aを乳化するまで混合してエマルジョンを調製した後、穀粉、及び任意に水(高温水である場合を含む)を含む材料Bを混合し、必要に応じてさらに加熱しながら混合して湯種を製造する。これにより、湯種法でベーカリー製品等の食品を製造する際に、食品用生地のべたつきが生じ難くなり、伸展性が向上するため、作業性が向上し、例えば、ベーカリー製品の場合、大規模な製パン工場等の大型製造ラインであっても良好に製造することができる。さらに、得られる食品、特にベーカリー製品のしっとり感が向上し、経時的なしっとり感の低下やパサつきを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
昭和産業株式会社
風味が改善された糖質の製造方法
27日前
株式会社日本麺機
製麺機
2か月前
株式会社飯田製作所
食品生地搬送装置
2か月前
理研ビタミン株式会社
ケーキ類用品質改良剤
3か月前
エムケー精工株式会社
羽根および食品調整装置
20日前
個人
クッキーの製造方法
6日前
松谷化学工業株式会社
膨らみのよい揚げドーナツ
3か月前
三鈴工機株式会社
トロエレベータ
1か月前
日本製紙株式会社
ケーキおよびケーキの製造方法
2か月前
株式会社ニチレイフーズ
麺食品を製造する方法
13日前
株式会社New Innovations
食品製造装置
2か月前
日油株式会社
製菓用改質剤
13日前
三菱商事ライフサイエンス株式会社
冷凍生地パンの加速試験方法
4か月前
Next Innovation合同会社
被載置物の姿勢制御装置
4か月前
Next Innovation合同会社
被載置物の姿勢制御装置
4か月前
Next Innovation合同会社
被載置物の姿勢制御装置
4か月前
日油株式会社
製パン用改質剤
2か月前
山崎製パン株式会社
蒸しパンの製造方法
2か月前
株式会社コバード
食品成形装置及び方法
2か月前
株式会社ADEKA
製パンフィリング用焼菓子生地
21日前
株式会社日清製粉ウェルナ
揚げ菓子の製造方法
3か月前
合同会社PlusenNa
パン酵母種に関わる酵母以外の原料の組成及び製造法
1か月前
株式会社ニップン
白いドーナツ及び製造方法
1か月前
日清製粉プレミックス株式会社
包餡ドーナツ用ミックス
1か月前
ユーハ味覚糖株式会社
長期保存可能なパン様食品組成物
1か月前
株式会社ニップン
ケーキドーナツの食感改善剤
2か月前
日東富士製粉株式会社
カヌレ用ミックス及びカヌレの製造方法
27日前
個人
パンの製造方法
2か月前
株式会社カネカ
焼き菓子用生地、焼き菓子及びそれらの製造方法
4か月前
株式会社カネカ
焼き菓子用生地、焼き菓子及びそれらの製造方法
4か月前
三菱商事ライフサイエンス株式会社
ドーナツ類用吸油抑制剤およびドーナツ類の吸油抑制方法
4か月前
日清製粉プレミックス株式会社
焼菓子用ミックス粉及び焼菓子
4か月前
タマムラデリカ株式会社
麺線の製造装置及び麺線の製造方法
1か月前
株式会社福盛ドゥ
冷凍パン生地を用いたパンの製造システム
20日前
株式会社カネカ
角型食パン用生地、角型食パン、及びこれらの製造方法
4か月前
株式会社カネカ
山型食パン用生地、山型食パン、及びこれらの製造方法
4か月前
続きを見る
他の特許を見る