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公開番号
2024135172
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023045723
出願日
2023-03-22
発明の名称
高加水バターケーキの製造方法
出願人
不二製油株式会社
代理人
主分類
A21D
2/26 20060101AFI20240927BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】
本発明の目的は、マフィン、カップケーキに代表されるバターケーキにおいて、大豆たん白素材を用いて水分を多量に配合し、かつ良好なボリュームとしっとりとした食感が得られる製造方法を提供することである。
【解決手段】
<1>生地中の水の配合量が30質量%以上であって、以下(1)(2)(3)の全工程を含むことを特徴とする、高加水バターケーキの製造方法。
(1)TCA可溶化率が15%以下である大豆たん白素材と、該大豆たん白素材に対し質量比4~12.5倍量の水との混合物を調製する工程
(2)(1)に穀粉、糖類、卵類、及び油脂を含む原材料を添加、混合し、生地を調製する工程
(3)(2)の生地を焼成する工程
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
生地中の水の配合量が30質量%以上であって、以下(1)(2)(3)の全工程を含むことを特徴とする、高加水バターケーキの製造方法。
(1)TCA可溶化率が15%以下である大豆たん白素材と、該大豆たん白素材に対し質量比4~12.5倍量の水との混合物を調製する工程
(2)(1)に穀粉、糖類、卵類、及び油脂を含む原材料を添加、混合し、生地を調製する工程
(3)(2)の生地を焼成する工程
続きを表示(約 290 文字)
【請求項2】
(1)で調製される混合物が、ブルックフィールド型粘度計によるゾル粘度で100mPa・s以上(温度20℃、スピンドルLV-2(62)、ローター回転速度60rpm、測定時間60秒)、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
(1)で調製される混合物が、レオメーターによる硬さで1300g/78.5mm
2
以下(温度20℃、直径10mm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分)である、請求項1記載の製造方法。
【請求項4】
大豆たん白素材の配合量が生地中2.5~8.5質量%である、請求項1記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、マフィン、カップケーキに代表されるバターケーキを高加水で製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
マフィン、カップケーキに代表されるバターケーキは、穀粉、糖類、卵類、油脂を主原料として作られるケーキであり、パウンドケーキ、フィナンシェ、マドレーヌ、バウムクーヘン、バターケーキ、フルーツケーキなどがある。バターケーキは、子供から高齢者まで万人に広く好まれる洋菓子であり、洋菓子店、土産菓子店をはじめ、スーパー、コンビニエンスストア、ファーストフード店において、欠かすことのできない商品となっている。
【0003】
一方、インターネットの普及に伴い人々のライフスタイル・ニーズは多様化・複雑化しており、従前のバターケーキを提供し続けるだけでは、消費者の需要を十分に満たすことが難しくなっている。従って、店頭でバターケーキを継続して購買してもらうためには、風味・食感はもちろんのこと、外観、さらには、健康・栄養・環境といったプラスアルファの価値観の訴求が、バターケーキに求められる。
例えば、しっとりとした食感による品質の差別化や、主原料が穀粉、糖類、卵類、油脂である非常に高カロリーなバターケーキのカロリーを少しでも抑えたい、といったニーズがある。上記ニーズに応えるため、しっとり感を付与するには水の配合量を増やすことが効果的であり、また加水量を増やすことで、重量当たりのカロリーを減少させることができる。
【0004】
また、パンの製造方法においては、特許文献1~3のように生地の加水量を増やした製造方法が提案されているものの、バターケーキなどの製造方法には利用出来なかった。
【0005】
さらに、大豆たん白質などの植物性原料の利用に関し、特許文献4では、特定の要件を満たす粉末状大豆たん白素材を、パン生地中に添加することで、大豆たん白質を比較的多量に配合しても、パン類のグルテンネットワークを阻害することなく、十分な生地の膨らみや食感を維持できる、たん白質が強化されたパン類の製造方法が提案されている。
【0006】
しかしながら、本発明者らが検証したところでは、パン生地と比較し、バターケーキ生地は、高加水配合は不向きであるという課題があった。これは、グルテン骨格や被膜性が弱いバターケーキ生地では、焼成工程において多量の水を生地が抱えきれず、ボリュームが出ない、または乳化状態が分離し表面に不均一な凹凸が生じたり、大きな空洞を形成したりとバターケーキの外観を大きく損なうためである。
【0007】
また、パン生地へと同様にバターケーキ生地に粉末状大豆たん白質や、組織状大豆たん白質などの大豆たん白素材を、そのまま添加すると、大豆たん白素材の高い吸水性により、バターケーキ生地が経時で硬く締まりやすく、作業性の悪化や、焼成工程におけるボリュームの低下、さらには、硬くボソボソとした食感を招くという問題がある。しかしながら、これを考慮し水分を多く添加すると、生地がだれやすくなるため、良好なボリュームとしっとりとした食感のバターケーキを得ることは、これまで困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2022-107512号公報
特開2017-163929号公報
特開2016-182099号公報
国際公開WO2020/196440号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、マフィン、カップケーキに代表されるバターケーキにおいて、水分を多量に配合し、かつ良好なボリュームとしっとりとした食感が得られる製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく日夜鋭意研究を重ねた。
まず、原材料の混合工程に着目し、原材料の混合順序が、生地の物性と焼成後のボリュームに大きく影響することを見出した。そして、特定の大豆たん白素材と水を、特定の比率となる混合物を調製し、その後、他の原料を混合することで高加水でも経時的に安定した生地が調製できることを見出した。また、大豆たん白素材と水を先に混合して得られた混合物の生地の物性が、焼成後のバターケーキのボリュームと一定の相関関係を示すことを見出した。さらに、大豆たん白素材と水を先に混合して得られた混合物の生地の物性、柔らかすぎず・硬すぎない適度な物性の範囲内に調整しておくことにより、最終的に焼成後得られるバターケーキに良好なボリュームとしっとりとした食感をもたらす、という知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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