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公開番号2024086497
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201655
出願日2022-12-16
発明の名称穀粉生地用プレミックス
出願人日油株式会社
代理人弁理士法人雄渾
主分類A21D 2/18 20060101AFI20240620BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】本発明の目的は、穀粉生地への分散性に優れ、保存性が向上した、低濃度から高濃度まで任意に穀粉生地へ米油由来ガム質および酵素を配合できる穀粉生地用プレミックスを提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、(A)液糖及び(B)米油由来ガム質又は(C)酵素を含有し、水分活性が0.80以下である穀粉生地用プレミックスを提供する。本発明によれば、穀粉生地への分散性に優れ、保存性が向上した、低濃度から高濃度まで任意に穀粉生地へ米油由来ガム質および酵素を配合できる穀粉生地用プレミックスを提供することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)液糖及び(B)米油由来ガム質を含有し、水分活性が0.80以下である穀粉生地用プレミックス。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記(A)液糖の含有量が20質量%以上、90質量%以下であり、前記(B)米油由来ガム質の含有量が10質量%以上、80質量%以下である、請求項1に記載の穀粉生地用プレミックス。
【請求項3】
(A)液糖及び(C)酵素を含有し、水分活性が0.80以下である穀粉生地用プレミックス。
【請求項4】
前記(A)液糖の含有量が90質量%以上である、請求項3に記載の穀粉生地用プレミックス。
【請求項5】
(A)液糖、(B)米油由来ガム質及び(C)酵素を含有し、水分活性が0.80以下である穀粉生地用プレミックス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粉生地への分散性、保存性が向上し、低濃度から高濃度まで任意に穀粉生地中へ米油由来ガム質又は酵素を配合できる穀粉生地用プレミックスに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
穀粉生地を焼成してなる様々な食品を製造する際、原料を穀粉生地へ均一に分散させることは、出来上がる製品の品質安定性にもつながり重要である。
一般的に粉体原料であれば、穀粉と混合することで均一分散させることは可能であるが、酵素などの少量添加する粉体原料では、穀粉に均一に分散することができず、添加した効果を十分に発揮することができない。特許文献1では、流動穀粉生地にも分散しやすいように酵素を含む水中油型乳化油脂組成物を製造し、良好な分散性が得られる方法が提案されている。また、特許文献2では水に不溶の乳化剤をケーキ生地に分散させるため、油脂に乳化剤を溶解し水と乳化した分散性に優れた乳化油脂組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-201457号公報
特開2015-171324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の方法では製品の保存性を高めるために加熱殺菌を行うと酵素が失活してしまうため、酵素を含有した水中油型油脂組成物では十分な加熱殺菌ができず、保存性が低下する。また、特許文献2の方法では、油脂と乳化剤の配合比率が固定化したものを穀粉生地に配合することになるため、低濃度から高濃度まで穀粉生地へ乳化剤を任意に配合することができず、油脂を配合できる範囲内でしか乳化剤を配合できない。したがって、穀粉生地へ均一分散が困難な酵素や、水に不溶の素材を穀粉生地へ均一に分散でき、低濃度から高濃度まで任意に有効成分を配合できる、保存性に優れた穀粉生地用プレミックスの提供が望まれている。
米油由来ガム質は、米糠から搾油された精製前の米原油に含まれるガム状の粘着物質であり、各種植物原油の中でも米原油はガム質が特に多く含まれていることが知られている。米油由来ガム質は米油の精製時に副産物として発生する未利用資源であり、これまで有効な活用方法が見出されておらず、家畜飼料用など付加価値の低い用途に使用されてきたにすぎず、穀粉生地に添加した際に得られる有用な効果については見出されていない。本発明者は、米油由来ガム質を穀粉生地に分散させることができれば、穀粉含有食品の食感や外観を向上させる効果があることを見出した。しかし、米油由来ガム質は粘度が高く、水へ不溶のため、穀粉生地への分散性に欠けるとともに、分散しやすい油中水型乳化物や水中油型乳化物のような乳化物とした場合、水相に米糠抽出物が懸濁し、米糠抽出物に含まれる窒素源等により微生物が繁殖し、乳化物の保存性が低下するという課題があった。また、油脂に米油由来ガム質を配合し、穀粉生地への分散性を向上させることはできるが、穀粉生地へ添加できる油脂量は限定的であり、米油由来ガム質の任意量を穀粉生地に添加できないといった課題があった。
また、粉体の酵素においても、穀粉生地への分散性に欠けるため十分な効果が発揮されず、これまで油脂に分散させるなどの方法がとられてきた。しかし、穀粉生地へ添加できる油脂量は限定的であり酵素の任意量を穀粉生地に添加できないといった課題があった。
【0005】
本発明者は、米油由来ガム質、酵素を液糖で希釈した穀粉生地用プレミックスにおいて、水分活性を0.80以下とすることで保存性を向上するのみならず、穀粉生地への分散性を向上させることができ、低濃度から高濃度まで任意に穀粉生地中へ米油由来ガム質又は酵素を配合できることを見出した。すなわち本発明の目的は、穀粉生地への分散性に優れ、保存性が向上した、低濃度から高濃度まで任意に穀粉生地へ米油由来ガム質又は酵素を配合できる穀粉生地用プレミックスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は下記[1]~[5]である
[1](A)液糖及び(B)米油由来ガム質を含有し、水分活性が0.80以下である穀粉生地用プレミックス。
[2]前記(A)液糖の含有量が20質量%以上、90質量%以下であり、前記(B)米油由来ガム質の含有量が10質量%以上、80質量%以下である、[1]に記載の穀粉生地用プレミックス。
[3](A)液糖及び(C)酵素を含有し、水分活性が0.80以下である穀粉生地用プレミックス。
[4]前記(A)液糖の含有量が90質量%以上である、[3]に記載の穀粉生地用プレミックス。
[5](A)液糖、(B)米油由来ガム質及び(C)酵素を含有し、水分活性が0.80以下である穀粉生地用プレミックス。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、穀粉生地への分散性に優れ、保存性が向上した、低濃度から高濃度まで任意に穀粉生地へ米油由来ガム質又は酵素を配合できる穀粉生地用プレミックスを提供することができる。
またこれらの穀粉生地用プレミックスは穀粉生地への分散性が向上することにより、例えば製パンにおいてボリューム向上効果やソフトさ向上効果が十分に得られる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の穀粉生地用プレミックスは、(A)液糖に、(B)米油由来ガム質および酵素から選ばれる1種類以上を含有し、水分活性が0.80以下であることを特徴とするものであり、穀粉生地に混合して使用するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】
(A)液糖
本発明に用いられる(A)液糖とは、液体状態の糖類、または、粉糖を溶液状態にしたものである。具体的には、グルコース、マント―ス、シュークロース、ラクトース、トレハロース、マルトトリオース、テトラオース、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール等の単糖類、二糖類、三糖類、四糖類、五糖類、六糖類、澱粉加水分解物及びこれらを還元した糖アルコール、又は、それらの混合物の液状物、例えば、水飴、還元水飴、砂糖混合ぶどう糖果糖液糖などが用いられる。
流通する商品としては、例えば、「RCS-50」(王子コーンスターチ(株)製、砂糖混合ぶどう糖果糖液糖、水分活性0.73)、「アマミール」(三菱商事フードテック(株)製、還元水飴、水分活性0.82)などが挙げられる。
【0010】
本発明によれば、穀粉生地への分散性に優れ、保存性が向上した、低濃度から高濃度まで任意に穀粉生地へ米油由来ガム質および酵素を配合できる穀粉生地用プレミックスを提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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