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公開番号2025022461
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023127061
出願日2023-08-03
発明の名称親水性付与剤、およびこれを含む樹脂組成物
出願人日油株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類C09K 3/00 20060101AFI20250206BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】樹脂に親水性および低摩擦性を付与することが可能な親水性付与剤を提供すること。
【解決手段】上記課題を解決する親水性付与剤は、炭素数が16~24である脂肪族アミンaと炭素数が16~24である脂肪酸bとのアミドであり、前記脂肪族アミンaおよび前記脂肪酸bのうち、少なくとも一方がシス型の不飽和構造を含み、構造中にトランス型の不飽和構造を含まないシス型アミドと、炭素数が16~24である脂肪族アミンcと炭素数が16~24である脂肪酸dとのアミドであり、前記脂肪族アミンcおよび脂肪酸dのうち、少なくとも一方がトランス型の不飽和構造を含み、構造中にシス型の不飽和構造を含まないトランス型アミドを含み、前記シス型アミドおよびトランス型アミドの質量比が99.9:0.1~50:50である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭素数が16~24である脂肪族アミンaと炭素数が16~24である脂肪酸bとのアミドであり、前記脂肪族アミンaおよび前記脂肪酸bのうち、少なくとも一方がシス型の不飽和構造を含み、構造中にトランス型の不飽和構造を含まないシス型アミドと、
炭素数が16~24である脂肪族アミンcと炭素数が16~24である脂肪酸dとのアミドであり、前記脂肪族アミンcおよび脂肪酸dのうち、少なくとも一方がトランス型の不飽和構造を含み、構造中にシス型の不飽和構造を含まないトランス型アミドを含み、
前記シス型アミドおよびトランス型アミドの質量比が99.9:0.1~50:50である、親水性付与剤。
続きを表示(約 73 文字)【請求項2】
樹脂100質量部と、
請求項1に記載の親水性付与剤0.5~30質量部と、
を含有する、樹脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、親水性付与剤、およびこれを含む樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂などの樹脂は、構造設計によって成型性や弾性、強度といった特性をコントロールすることが可能であり、日用雑貨や建築・土木素材、電化製品部品、自動車部品等幅広い分野に使用されている。表面処理や改質剤の添加によって、親水性やガスバリア性などの機能付与が可能となるため、各用途での要求特性に合わせて樹脂を改質することが一般的に行われている。
【0003】
樹脂に付与する機能として、親水性がある。樹脂に親水性を付与することで、防曇性や帯電防止効果などを付与することが期待できる。特許文献1には、ポリエチレン系樹脂に親水性を付与するための親水化剤として、脂肪酸アルカノールアミド系界面活性剤を用いることが開示されている。特許文献2には、親水化剤としてアクリル変性グリコール系ポリマーを用いた、親水効果の持続性に優れた熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
【0004】
また、樹脂に付与する機能として、樹脂の滑り性(低摩擦性)がある。樹脂の摩擦力を小さくすることで、摺動性の向上や離形性向上が期待できる。例えば、精密機械や食品包装などの分野で、このような特性が求められることが多い。このような要求に対し、特許文献3には、多孔質無機材料の添加によってラップフィルムの低摩擦性を高めることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-10906号公報
特開2011-32467号公報
特開2021-38376号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
調理直後の食品を保存する際など、各種樹脂を用いて食品を包装することが行われる。この際、ほこりの吸着等を防ぐべく、帯電性を防止するために親水性を付与することがある。さらに、高温多湿の倉庫などで保存した後でも機能を保持するために、経時安定性が求められる。また、包装の際に食品を傷めないようにするために低摩擦性も求められる。こうした特性を付与するために、上述の特許文献に記載されている添加剤をそれぞれ添加することが想定される。ただし、親水化のための添加剤や低摩擦性付与のための添加剤の量が多いほど、包装材の強度や耐久性などが低下するおそれがある。そのため、添加剤の量や種類は少ないことが好ましく、少量でも高い効果を発揮するか、1つの添加剤にて、複数の性能を付与可能であることが望ましい。しかしながら、親水性および低摩擦性の両方の性能を付与可能であり、かつ経時安定性に優れた親水性付与剤や、これを用いた樹脂組成物は、いまだ実現が難しいというのが実状であった。
【0007】
前述の先行技術における問題点に鑑みて、本願はなされたものである。本発明の目的は、樹脂に親水性及び低摩擦性を付与することが可能な親水性付与剤、並びに親水性および低摩擦性の経時安定性にも優れる樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らが鋭意検討を行った結果、特定の構造のシス型アミドと、特定の構造のトランス型アミドとを、特定の量比で含む親水性付与剤や、これを樹脂に対して特定の量比で含む樹脂組成物によれば、上記課題を解決できることを見出した。
【0009】
本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)炭素数が16~24である脂肪族アミンaと炭素数が16~24である脂肪酸bとのアミドであり、前記脂肪族アミンaおよび前記脂肪酸bのうち、少なくとも一方がシス型の不飽和構造を含み、構造中にトランス型の不飽和構造を含まないシス型アミドと、炭素数が16~24である脂肪族アミンcと炭素数が16~24の脂肪酸dとのアミドであり、前記脂肪族アミンcおよび前記脂肪酸dのうち、少なくとも一方がトランス型の不飽和構造を含み、構造中にシス型の不飽和構造を含まないトランス型アミドを含み、前記シス型アミドおよびトランス型アミドの質量比が99.9:0.1~50:50である、親水性付与剤。
(2)樹脂100質量部と、(1)に記載の親水性付与剤0.5~30質量部と、を含有する、樹脂組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、樹脂に親水性および低摩擦性を付与することが可能な親水性付与剤や、親水性および低摩擦性の経時安定性にも優れる樹脂組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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