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公開番号2024097687
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-19
出願番号2023001329
出願日2023-01-06
発明の名称焼菓子の製造方法
出願人株式会社ADEKA
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類A21D 8/02 20060101AFI20240711BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】シュガーバッター法における油脂組成物の調温工程を省略、又は省力化し、従前知られたシュガーバッター法により得られる焼菓子の食感と同等又はそれよりも良好な食感を有する焼菓子を得ること。
【解決手段】
次の工程1~4を含む、シュガーバッター法による焼菓子の製造方法。
工程1:加熱溶解した油脂組成物と糖類とを混合してなる混合物Xの温度を20~29℃とする工程
工程2:調温した混合物Xと水性原料を混合し、混合物Yを得る工程
工程3:混合物Yと澱粉類を混合し、焼菓子生地を得る工程
工程4:焼菓子生地を加熱する工程
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の工程1~4を含む、シュガーバッター法による焼菓子の製造方法。
工程1:加熱溶解した油脂組成物と糖類とを混合してなる混合物Xの温度を20~29℃とする工程
工程2:調温した混合物Xと水性原料を混合し、混合物Yを得る工程
工程3:混合物Yと澱粉類を混合し、焼菓子生地を得る工程
工程4:焼菓子生地を、加熱する工程
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種類の乳化剤を、焼菓子生地の製造に用いられる澱粉類100質量部に対して0.1~3.0質量部添加する、請求項1記載の焼菓子の製造方法。
【請求項3】
ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種類の乳化剤を、工程1において混合物Xに添加する、請求項1又は2記載の製造方法。
【請求項4】
請求項1又は2記載の焼菓子の製造方法に用いられる油脂組成物であって、次の条件(a)及び(b)を満たすシュガーバッター用油脂組成物。
(a)油相を構成する油脂のうち、ランダムエステル交換油脂を40~100質量%含有する
(b)ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種類の乳化剤を、油脂組成物中0.7~3.8質量%含有する
【請求項5】
次の条件(c)を満たす、請求項4記載のシュガーバッター用油脂組成物。
(c)飽和脂肪酸残基組成中のベヘン酸残基の含有量が0.3~8.0質量%である
【請求項6】
請求項1又は2の製造方法により製造された、焼菓子。
【請求項7】
請求項4のシュガーバッター用油脂組成物を含む焼菓子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なシュガーバッター法による焼菓子の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、油脂、砂糖、卵、小麦粉を主原料とする焼菓子を製造するための方法として、「シュガーバッター法」が知られている。
「シュガーバッター法」とは、一般に次の(1)~(3)の工程を経て、焼菓子の生地を調製する方法である。すなわち、(1)バターやマーガリン等の可塑性を有する油脂組成物(以下単に可塑性油脂組成物と記載)と砂糖等の糖類を混合し含気させた後、(2)卵等の水性原料を加え、(3)最後に小麦粉等の澱粉類を混合し生地を調製するという3つの工程を経る方法である。
可塑性油脂組成物の起泡性を利用したシュガーバッター法は、得られる焼菓子がサクサクとした好ましい食感を有するものとなりやすいため、工業的にも頻用される手法である。
【0003】
シュガーバッター法により焼菓子生地を調製する場合には、上記(1)の工程の前に、使用する可塑性油脂組成物を概ね25℃程度に調温し、軟らかくしてから使用される。
この煩雑さを軽減する方法として、例えば特許文献1の段落[0047]には、低温でのクリーミング性(混合のしやすさ)が改善された油中水型油脂組成物を用いることが開示されている。
【0004】
また、シュガーバッター法の効率化の観点からは、使用する可塑性油脂組成物のクリーミング性と吸水性が重要になる。従前よりこれらの性質の改良が試みられており、例えば特許文献2には、所定の乳化剤を含有させ、クリーミング性と吸水性を改善させた油脂組成物が開示されている。
【0005】
なお、焼菓子を製造するための方法としては他にも、油脂と小麦粉を混合し含気させてから砂糖や卵を加えて更に混合する「フラワーバッター法」や、全ての原料をまとめて混合する「オールインミックス法」、可塑性油脂組成物以外の原料を混合したものに溶かした可塑性油脂組成物を添加して混合する「オールインワン法(ジェノワーズ法)」がある。
いずれもシュガーバッター法よりも簡便に焼菓子生地を製造できるとされているが、得られる焼菓子の食感が劣りやすい他、作業者によるバラつきがシュガーバッター法以上に大きいことから、工業的に用いられることは少ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-156855号公報
特開2013-135629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
シュガーバッター法は、通常、上記(1)の工程前に、後のクリーミングを容易に行うために、可塑性を失わない温度範囲(一般的には15~25℃)に調温する必要があるが、時間がかかり焼菓子生地の製造効率を低下させるものであった。
【0008】
また、工業的には可塑性油脂組成物は、一斗缶に詰めたり、内袋を用いて段ボールに詰めたりしたものが用いられるところ、これらを開梱して取り出し、調温して、焼菓子生地の仕込みを行うという作業が、工業生産を行う中で負担になっていた。
【0009】
このような背景から、得られる焼菓子の食感は維持しつつも、用いる可塑性油脂組成物の調温を省略して省力化・省人化を図り、シュガーバッター法をより効率よく行う手法が求められている。
【0010】
したがって、本発明の課題は以下のとおりである。
(1)従前知られたシュガーバッター法により得られる焼菓子の食感と同等又はそれよりも良好な食感を有する焼菓子を得ること
(2)シュガーバッター法における油脂組成物の調温工程を省略、又は省力化すること
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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