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公開番号
2024110143
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-15
出願番号
2023014541
出願日
2023-02-02
発明の名称
踏切しゃ断機
出願人
株式会社京三製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B61L
29/04 20060101AFI20240807BHJP(鉄道)
要約
【課題】スタンド構造とすることが可能な屈折式踏切しゃ断機先端かん用のコンパクトなウェイトレス機構を有する踏切しゃ断機を実現するための技術を提供すること。
【解決手段】踏切しゃ断機10は、扇形歯車20を介して屈折式しゃ断かん19を昇降させる。踏切しゃ断機10は、扇形歯車20の回転に対する補助トルクを発生させる捻りコイル40と、扇形歯車20の回転軸16の軸方向に扇形歯車20を貫通し、その回転に応じて移動するピン50と、扇形歯車20の回転に応じたピン50の弧状移動を、回転軸16を中心とする円弧とは異なる弧状曲線に沿って案内する案内部60と、を備える。扇形歯車20の回転に伴って案内部60によりピン50が弧状曲線に沿って案内されることで、捻りコイル40の他端腕部44とピン50との係合位置が変位する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
扇形歯車を介してしゃ断かんを昇降させる屈折式踏切しゃ断機であって、
前記扇形歯車の回転軸に巻き付け、先端かん負荷に対応する補助トルクを発生させるための捻りコイルと、
前記扇形歯車の回転軸の軸方向に前記扇形歯車を貫通し、前記扇形歯車の回転に応じて移動するピンと、
前記扇形歯車の回転に応じた前記ピンの弧状移動を、前記回転軸を中心とする円弧とは異なる弧状曲線に沿って案内する案内部と、
を備え、
前記捻りコイルは、一端腕部が筐体に固定され、他端腕部が係合位置を変位可能に前記ピンに係合し、
前記扇形歯車の回転に伴って前記案内部により前記ピンが前記弧状曲線に沿って案内されることで、前記係合位置が変位する、
踏切しゃ断機。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
前記弧状曲線は、前記回転軸から離れた位置を円弧中心とする円弧曲線であって、前記屈折式しゃ断かんの昇降に係る前記扇形歯車の回転角度より広角の中心角を有する円弧曲線である、
請求項1に記載の踏切しゃ断機。
【請求項3】
前記扇形歯車は、前記ピンが貫通する穴として、前記弧状曲線に沿った前記ピンの移動に伴って前記回転軸に対して前記ピンが遠近移動可能な穴を有する、
請求項1又は2に記載の踏切しゃ断機。
【請求項4】
前記屈折式しゃ断かんの上昇方向への前記扇形歯車の回転に伴って前記ピンが前記回転軸に接近する方向へ移動することで、前記ピンに係合する前記他端腕部の係合位置が前記回転軸に接近する方向へ変位する、
請求項3に記載の踏切しゃ断機。
【請求項5】
前記屈折式しゃ断かんの上昇方向への前記扇形歯車の回転に伴う前記係合位置の変位によって、前記捻りコイルの見かけ上のバネ定数が増加する、
請求項4に記載の踏切しゃ断機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、踏切しゃ断機に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
踏切しゃ断機は、しゃ断かんを昇降させる回転軸にバランスウェイトを取り付けることにより、しゃ断かんが回転軸に及ぼす負荷トルク(しゃ断かんを下げる方向に作用するトルク)とバランスウェイトが回転軸に及ぼす補助トルク(しゃ断かんを上げる方向に作用するトルク)とで釣り合いをとり、モータの負荷を軽減させるのが一般的であった。
【0003】
そのような中、バランスウェイトの代わりにばねを用いたウェイトレス機構を採用したウェイトレスの踏切しゃ断機が考案され、雪国を中心に普及した(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
また、しゃ断かん長が短く負荷トルクの軽い踏切しゃ断機では、サーボモータを利用することでウェイトレス機構をも省略した踏切しゃ断機が登場した(例えば、特許文献2を参照)。
【0005】
また、先端かんの付く屈折式しゃ断かんに対しては、ウェイトレスの踏切しゃ断機をベースに、先端かんによる負荷トルクを軽減する先端かん用のウェイトレス機構を付加して対応する踏切しゃ断機が考案された(例えば、特許文献3、特許文献4を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平10-119781号公報
特開2007-269138号公報
特開2021-109482号公報
特開2009-61972号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の踏切しゃ断機の脚部構造として、1本脚の脚部としたスタンド構造の形態がある(例えば、特許文献3の図5を参照)。スタンド構造は水害対策として有効である。しかし、屈折式しゃ断かんに対応した従来の踏切しゃ断機は、スタンド構造にすることができなかった。例えば、先端かん用のウェイトレス機構として長尺の引っ張りコイルバネの張力を利用する構成では、踏切しゃ断機の筐体として、当該引っ張りコイルバネを収納し、且つ伸長させるに足る内寸高さを有する収納空間が必要とされる(例えば、特許文献3の図1を参照)。この収納空間をスタンド構造で実現するためには、しゃ断かんの位置が高くなる結果、通行を支障させるにはあまりに高い位置にしゃ断かんが位置することになりかねず、運用上の問題が生じかねない。特許文献4の踏切しゃ断機も同様の理由でスタンド構造とすることは困難である。
【0008】
屈折形踏切しゃ断機でサーボモータを用いたウェイトレス踏切しゃ断機に先端かんの負荷を軽減するウェイトレス機構の付加で対応するものでスタンドに設置できれば、水害対策になり、柱に2台の踏切しゃ断機を付けて視認性を良くすることもでき、バリエイションが広がる。そこで、サーボモータを用いたウェイトレス踏切しゃ断機にスタンド構造に採用できるように従来品と同等の形状に収まる先端かんの負荷をキャンセルするウェイトレス機構を付加したウェイトレス踏切しゃ断機の提供を目指す。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、スタンド構造とすることが可能な屈折式踏切しゃ断機先端かん用のコンパクトなウェイトレス機構を有する踏切しゃ断機を実現するための技術を提供すること、である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための第1の形態は、扇形歯車を介してしゃ断かんを昇降させる屈折式踏切しゃ断機であって、
前記扇形歯車の回転軸に巻き付け、先端かん負荷に対応する補助トルクを発生させるための捻りコイルと、前記扇形歯車の回転軸の軸方向に前記扇形歯車を貫通し、前記扇形歯車の回転に応じて移動するピンと、前記扇形歯車の回転に応じた前記ピンの弧状移動を、前記回転軸を中心とする円弧とは異なる弧状曲線に沿って案内する案内部と、を備え、
前記捻りコイルは、一端腕部が筐体に固定され、他端腕部が係合位置を変位可能に前記ピンに係合し、前記扇形歯車の回転に伴って前記案内部により前記ピンが前記弧状曲線に沿って案内されることで、前記係合位置が変位する、踏切しゃ断機である。
(【0011】以降は省略されています)
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