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公開番号2024108371
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2023012697
出願日2023-01-31
発明の名称圧電振動デバイス
出願人株式会社大真空
代理人個人,個人
主分類H03B 5/32 20060101AFI20240805BHJP(基本電子回路)
要約【課題】樹脂基板に対する外部接続端子の剥離強度を向上させた圧電振動デバイスを提供する。
【解決手段】少なくとも振動子2と、少なくとも振動子2を保護するモールド部12と、一方の主面に配線パターンを有する第1実装面11aと、一方の主面に平行な他方の主面の前記配線パターンと接続されるとともに外部基板に接続するための複数の外部接続端子11gを有する第2実装面11bとが構成された平面視矩形の基板11と、を有する圧電振動デバイス1である。複数の外部接続端子11gのうち少なくとも一つは、第2実装面11bに垂直な方向に見て、外部接続端子11gと重なる位置において、基板11の第2実装面11b側から第1実装面11a側に向かって延びる孔または凹部の壁面に密着している金属部材であるアンカー部11kに接続される。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも圧電振動子と、
少なくとも前記圧電振動子を保護する樹脂モールド部と、
一方の主面に配線パターンを有する部品搭載面と、前記一方の主面に平行な他方の主面の前記配線パターンと接続されるとともに外部基板に接続するための複数の外部接続端子を有する実装面とが構成された平面視矩形の樹脂基板と、を有し、
少なくとも前記圧電振動子が前記部品搭載面に搭載され、前記部品搭載面の少なくとも一部が少なくとも前記圧電振動子を含むように前記樹脂モールド部によって覆われ、前記外部接続端子が少なくとも平面視矩形の前記実装面の四隅にそれぞれ位置している圧電振動デバイスであって、
前記複数の外部接続端子のうち少なくとも一つは、
前記実装面に垂直な方向に見て、前記外部接続端子と重なる位置において、前記樹脂基板の前記実装面側から前記部品搭載面側に向かって延びる貫通孔または凹部の壁面に密着している金属部材であるアンカー部に接続される、
圧電振動デバイス。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
請求項1に記載の圧電振動デバイスにおいて、
前記実装面の四隅にそれぞれ位置している前記外部接続端子は、
前記実装面に垂直な方向に見て、それぞれの前記外部接続端子と重なる位置の前記アンカー部に接続されている、
圧電振動デバイス。
【請求項3】
請求項1または2に記載の圧電振動デバイスにおいて、
前記樹脂基板の前記実装面側から前記部品搭載面側に向かって延びる孔または凹部の内部に、金属部材が充填され、前記アンカー部として構成される、
圧電振動デバイス。
【請求項4】
請求項1または2に記載の圧電振動デバイスにおいて、
前記アンカー部の前記部品搭載面側の端部は、前記配線パターンと電気的に接続されていない、
圧電振動デバイス。
【請求項5】
請求項1または2に記載の圧電振動デバイスにおいて、
前記樹脂基板は、
ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂及びフッ素樹脂のうちいずれか一つから構成される、
圧電振動デバイス。
【請求項6】
請求項1または2に記載の圧電振動デバイスにおいて、
前記樹脂基板は、
一方の主面に配線パターンを有する複数の層が厚み方向に積層され、前記層が有する孔に充填された導体であるビア導体によって、重なり合う前記層の配線パターン同士を接続している積層基板として構成され、
前記外部接続端子を有する層と重なり合う前記層が有する前記ビア導体のうち前記外部接続端子に接続されているビア導体が前記アンカー部として機能する、
圧電振動デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、圧電振動デバイスに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
圧電振動デバイスは、例えば水晶振動片を用いた水晶振動子が含まれる。前記水晶振動子は、圧電素子である水晶振動片と、前記水晶振動片を保持する保持部材と、前記保持部材を密閉する蓋部材とを有する。前記水晶振動子は、セラミック等の絶縁体から構成される箱状の前記保持部材内に前記水晶振動片が保持されている。前記水晶振動子は、前記水晶振動片の電極と前記保持部材の電極とが接合された状態で前記蓋部材によって前記保持部材内の前記水晶振動片が密閉されている。
【0003】
基板上に前記圧電素子と集積回路素子とを実装した圧電振動デバイスは、各種電子機器の小型化に伴い、パッケージの小型化が求められている。そこで、前記基板上に積層構造の前記圧電振動子と前記集積回路素子を実装した圧電振動デバイスが知られている。例えば、特許文献1に記載の圧電振動子(水晶振動子パッケージ)内蔵の圧電振動デバイス(圧電デバイス)は、下面に外部接続端子(外部端子)が形成された基板と、前記基板の配線パターンが形成された面に配置され、前記配線パターンに電気的に接続される水晶振動子パッケージ及び集積回路素子(回路モジュール)と、前記水晶振動子パッケージ及び前記回路モジュールを含み、前記基板上を覆うモールド樹脂部(樹脂部)と、を備えている。前記圧電振動デバイスは、前記外部接続端子によって外部基板に接合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-36535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の圧電振動デバイスは、ガラスエポキシ樹脂等から構成される樹脂基板上に前記圧電振動子及び前記集積回路素子が搭載されている。このようなガラスエポキシ樹脂等から構成される前記樹脂基板は、従来のセラミックから構成されている基板と比べて経年劣化しやすく、熱による膨張及び収縮等によって強度が低下し易い。よって、長期間使用された前記圧電振動デバイスを検査等のために外部基板から取り外す際、前記外部基板に接合されている前記外部接続端子が前記樹脂基板から剥離してしまう可能性があった。
【0006】
本発明は、樹脂基板に対する外部接続端子の剥離強度を向上させた圧電振動デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、樹脂基板に対する外部接続端子の剥離強度を向上させた圧電振動デバイスについて検討した。鋭意検討の結果、本発明者は、以下のような構成に想到した。
【0008】
圧電振動デバイスは、少なくとも圧電振動子と、少なくとも前記圧電振動子を保護する樹脂モールド部と、一方の主面に配線パターンを有する部品搭載面と、前記一方の主面に平行な他方の主面の前記配線パターンと接続されるとともに外部基板に接続するための複数の外部接続端子を有する実装面とが構成された平面視矩形の樹脂基板と、を有する。また、前記圧電振動デバイスは、少なくとも前記圧電振動子が前記部品搭載面に搭載され、前記部品搭載面の少なくとも一部が少なくとも前記圧電振動子を含むように前記樹脂モールド部によって覆われ、前記外部接続端子が少なくとも前記実装面の四隅にそれぞれ位置している。前記複数の外部接続端子のうち少なくとも一つは、前記実装面に垂直な方向に見て、前記外部接続端子と重なる位置において、前記樹脂基板の前記実装面側から前記部品搭載面側に向かって延びる貫通孔または凹部の壁面に密着している金属部材であるアンカー部に接続される。
【0009】
上述の構成では、圧電振動デバイスは、樹脂基板の実装面に設けられた外部接続端子にアンカー部が接続されている。つまり、前記アンカー部は、前記外部接続端子と一体に構成されている。よって、前記樹脂基板と前記外部接続端子との接触面積は、前記アンカー部と前記孔または前記凹部の壁面との接触面積分が増加している。また、前記樹脂基板と前記外部接続端子との接触面は、前記樹脂基板の実装面に略平行な平面と前記樹脂基板の実装面に垂直な円筒面とによって構成される。これにより、前記樹脂基板と前記外部接続端子との接触面積の増加による密着力の増大、複数の異なる形状及び位置の接触面に生じる密着力による密着、及び前記孔または前記凹部に金属部材が入り込むことによるアンカー効果によって、前記樹脂基板に対する前記外部接続端子の剥離強度を向上させることができる。
【0010】
他の観点によれば、本発明の圧電振動デバイスは、以下の構成を含むことが好ましい。前記実装面の四隅にそれぞれ位置している前記外部接続端子は、前記実装面に垂直な方向に見て、それぞれの前記外部接続端子と重なる位置の前記アンカー部に接続されている。
(【0011】以降は省略されています)

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