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公開番号2024106126
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-07
出願番号2023010253
出願日2023-01-26
発明の名称樹脂組成物及び成形品
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240731BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】発泡が抑制されており、高温保管時に熱劣化し難く、複数回の熱履歴に耐え得る良好なリサイクル性を示す、樹脂組成物、及び当該樹脂組成物を成形してなる成形品を提供する。
【解決手段】一態様において、熱可塑性樹脂と、セルロース微細繊維とを含む樹脂組成物であって、塩素含有量が50質量ppm以下である、樹脂組成物が提供される。一態様において、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、安定剤を0.01質量部~10質量部含む樹脂組成物が提供される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂と、セルロース微細繊維とを含む樹脂組成物であって、
塩素含有量が50質量ppm以下である、樹脂組成物。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、安定剤を0.01質量部~10質量部含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリロニトリル・スチレン系樹脂、及びセルロース系樹脂からなる群から選択される、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記セルロース微細繊維が、化学修飾セルロース微細繊維である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記化学修飾セルロース微細繊維が、アセチル化セルロース微細繊維である、請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記セルロース微細繊維が、機械解繊物である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記樹脂組成物が、ポリエチレングリコールを更に含み、
前記熱可塑性樹脂が、ポリアセタール系樹脂であり、
前記セルロース微細繊維が、平均繊維径10nm~1000nmを有し、
前記ポリアセタール系樹脂100質量部に対し、前記セルロース微細繊維の量が1質量部~150質量部、前記ポリエチレングリコールの量が0.1質量部~100質量部であり、
前記ポリアセタール系樹脂のオキシメチレン単位とオキシエチレン単位との合計数に対するオキシエチレン単位の数の比率であるエチレン比R(%)と、前記ポリエチレングリコールのオキシエチレン繰り返し単位数nとが、下記式:
(R+0.5)/0.015 ≦ n ≦ (R+10)/0.015
の関係を満たす、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記エチレン比Rが、0.3%~1.8%である、請求項7に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記オキシエチレン繰り返し単位数nが、80~700である、請求項7に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記セルロース微細繊維が、木材由来である、請求項1に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、及び当該樹脂組成物を成形してなる成形品に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
セルロース微細繊維は、近年、環境保護の観点から、また、種々の特徴のある性能の発現の観点から、広範囲な用途で活用可能な植物資源として利用されている。例えば、セルロース微細繊維が有し得る、高弾性、加熱時の高い寸法安定性といった特性は、自動車用コンポジットのフィラー、繊維強化プラスチック用の芯材等の用途に有利である。また、セルロース微細繊維を化学修飾することで、セルロース微細繊維自体の物性の向上、セルロース微細繊維と樹脂との相溶性向上等の利点を得ようとする試みもなされている。
【0003】
特許文献1には、リグノセルロースを化学修飾し、溶融樹脂に添加した後、混練しつつ微細化(解繊)する方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には、平均繊維径0.1μm以上、平均繊維長0.02~3.0mm、且つフィブリル化率1.0%以上である繊維状セルロースが記載されており、これに疎水化処理を施した後、樹脂に配合することで繊維状セルロース複合樹脂の曲げ弾性率を高める技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2016/148233号
国際公開第2019/230573号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
セルロース微細繊維と熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物は、各種の成形方法によって所望形状の成形品に成形できる。しかし、従来の成形品においては、セルロース微細繊維の使用による物性向上効果が必ずしも期待したレベルまで発現されない場合があった。本発明者らの検討によれば、樹脂組成物が成形品製造に供される時点で既に劣化していることが低物性の成形品を生成する一因であると推測された。特に、樹脂組成物の製造時の発泡、樹脂組成物の高温保管時の熱劣化、及び樹脂組成物が被る複数回の熱履歴(例えば、マテリアルリサイクル時の複数回の溶融混練による熱履歴)による熱劣化が、成形品の物性低下の大きな要因であると推測された。しかし、特許文献1及び2に記載される技術はこの問題には対処していない。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決し、発泡が抑制されており、高温保管時に熱劣化し難く、複数回の熱履歴に耐え得る良好なリサイクル性を示す、樹脂組成物、及び当該樹脂組成物を成形してなる成形品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、以下の項目を包含する。
[1]
熱可塑性樹脂と、セルロース微細繊維とを含む樹脂組成物であって、
塩素含有量が50質量ppm以下である、樹脂組成物。
[2]
前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、安定剤を0.01質量部~10質量部含む、項目1に記載の樹脂組成物。
[3]
前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリロニトリル・スチレン系樹脂、及びセルロース系樹脂からなる群から選択される、項目1又は2に記載の樹脂組成物。
[4]
前記セルロース微細繊維が、化学修飾セルロース微細繊維である、項目1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[5]
前記化学修飾セルロース微細繊維が、アセチル化セルロース微細繊維である、項目4に記載の樹脂組成物。
[6]
前記セルロース微細繊維が、機械解繊物である、項目1~5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[7]
前記樹脂組成物が、ポリエチレングリコールを更に含み、
前記熱可塑性樹脂が、ポリアセタール系樹脂であり、
前記セルロース微細繊維が、平均繊維径10nm~1000nmを有し、
前記ポリアセタール系樹脂100質量部に対し、前記セルロース微細繊維の量が1質量部~150質量部、前記ポリエチレングリコールの量が0.1質量部~100質量部であり、
前記ポリアセタール系樹脂のオキシメチレン単位とオキシエチレン単位との合計数に対するオキシエチレン単位の数の比率であるエチレン比R(%)と、前記ポリエチレングリコールのオキシエチレン繰り返し単位数nとが、下記式:
(R+0.5)/0.015 ≦ n ≦ (R+10)/0.015
の関係を満たす、項目1~6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[8]
前記エチレン比Rが、0.3%~1.8%である、項目7に記載の樹脂組成物。
[9]
前記オキシエチレン繰り返し単位数nが、80~700である、項目7又は8に記載の樹脂組成物。
[10]
前記セルロース微細繊維が、木材由来である、項目1~9のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[11]
前記セルロース微細繊維が、コットン由来である、項目1~10のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[12]
項目1~11のいずれか一項に記載の樹脂組成物の製造方法であって、
熱可塑性樹脂と、セルロース微細繊維とを含む混合物を加熱混練することを含む、方法。
[13]
項目1~11のいずれか一項に記載の樹脂組成物を成形してなる、成形品。
[14]
異形押出成形品である、項目13に記載の成形品。
[15]
異形押出成形品の製造方法であって、
項目1~11のいずれか一項に記載の樹脂組成物を異形押出する工程を含む、方法。
[16]
項目1~11のいずれか一項に記載の樹脂組成物で構成されている、3Dプリント用造形材料。
[17]
フィラメント又は粉体の形態を有する、項目16に記載の3Dプリント用造形材料。
[18]
項目1~11のいずれか一項に記載の樹脂組成物、又は項目16若しくは17に記載の3Dプリント用造形材料を3Dプリンターにより造形してなる、造形物。
[19]
造形物の製造方法であって、
項目1~11のいずれか一項に記載の樹脂組成物、又は項目16若しくは17に記載の3Dプリント用造形材料を3Dプリンターにより造形する工程を含む、方法。
[20]
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、発泡が抑制されており、高温保管時に熱劣化し難く、複数回の熱履歴に耐え得る良好なリサイクル性を示す、樹脂組成物、及び当該樹脂組成物を成形してなる成形品が提供され得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
ディスクリファイナーの刃及び溝の配置例について説明する図である。
ディスクリファイナーの刃幅、溝幅及び刃間距離について説明する図である。
実施例24~26で用いた単軸押出機のダイス断面形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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