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公開番号2024105583
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-06
出願番号2024079896,2023101687
出願日2024-05-16,2023-06-21
発明の名称油圧弁装置
出願人ハーヴェー ハイドローリック エスイー
代理人個人,個人,個人
主分類F15B 11/00 20060101AFI20240730BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】第1及び第2のスプールダイバータの連結移動のための、より単純で、より安価で、より省空間的な解決策を提供する。
【解決手段】接続セクション12と、接続セクションを経て加圧される第1の弁セクション14と、接続セクションを経て加圧される少なくとも1つの第2の弁セクション16とを有する油圧弁装置10において、パイロット弁デバイス32を具備する油圧パイロット制御デバイス30を有し、パイロット圧が油圧パイロット制御デバイスによって第1のスプールダイバータ24及び第2のスプールダイバータ28に印加され得る。パイロット弁デバイスの第1の切り換え位置において、第1のスプールダイバータ切り換え位置S11、S21に一緒に切り換えるために、パイロット圧が第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータに同時に印加される。これにより、第1及び第2のスプールダイバータの連結動作ないしは連結移動される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
接続セクション(12)と、前記接続セクション(12)を経て加圧され得る第1の弁セクション(14)と、前記接続セクション(12)を経て加圧され得る少なくとも1つの第2の弁セクション(16)とを有する油圧弁装置(10)であって、
前記第1の弁セクション(14)は、第1のスプールピストン(22)と、第1のスプールダイバータ(24、74、94)と、前記第1の弁セクション(14)の第1のタイプ(A11、B11)の少なくとも1つのコンシューマポートと、前記第1の弁セクション(14)の第2のタイプ(A31、B31)の少なくとも1つのコンシューマポートとを備え、
前記第2の弁セクション(16)は、第2のスプールピストン(26)と、第2のスプールダイバータ(28、78、98)と、前記第2の弁セクション(16)の第1のタイプ(A14、B14)の少なくとも1つのコンシューマポートと、前記第2の弁セクション(16)の第2のタイプ(A34、B34)の少なくとも1つのコンシューマポートとを備え、
前記第1のスプールダイバータ(24、74、94)及び前記第2のスプールダイバータ(28、78、98)は、各々、少なくとも第1のスプールダイバータ切り換え位置(S11、S21)及び第2のスプールダイバータ切り換え位置(S12、S22)に切り換えられ得、
もって、第1のスプール(24、74、94)及び第2のスプール(28、78、98)が、各々、前記第1のスプールダイバータ切り換え位置(S11、S21)にあるとき、前記第1の弁セクション(14)の前記第1のタイプ(A11、B11)の前記少なくとも1つのコンシューマポートは第1のスプール(22)によって加圧され得、前記第2の弁セクション(16)の前記第1のタイプ(A14、B14)の前記少なくとも1つのコンシューマポートは第2のスプール(26)によって加圧され得るようになっているとともに、
前記第1のスプールダイバータ(24、74、94)及び前記第2のスプールダイバータ(28、78、98)が、各々、前記第2のスプールダイバータ切り換え位置(S12、S22)にあるとき、前記第1の弁セクション(14)の前記第2のタイプ(A31、B31)の前記少なくとも1つのコンシューマポートは前記第1のスプールピストン(22)によって加圧され得、前記第2の弁セクション(16)の前記第2のタイプ(A34、B34)の前記少なくとも1つのコンシューマポートは前記第2のスプールピストン(26)によって加圧され得るようになっている、油圧弁装置(10)において、
前記油圧弁装置(10)がパイロット弁デバイス(32)を具備する油圧パイロット制御デバイス(30)を有し、パイロット圧が前記油圧パイロット制御デバイス(30)によって前記第1のスプールダイバータ(24、74、94)及び前記第2のスプールダイバータ(28、78、98)に印加され得、前記パイロット弁デバイス(32)の第1の切り換え位置において、それぞれの前記第1のスプールダイバータ切り換え位置(S11、S21)に一緒に切り換えるために、パイロット圧が前記第1のスプールダイバータ(24、74、94)及び前記第2のスプールダイバータ(28、78、98)に同時に印加されることを特徴とする、油圧弁装置(10)。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
パイロット圧が、前記第2のスプールダイバータ切り換え位置(S12、S22)への一緒の同時切り換えの場合のために、前記パイロット弁デバイス(32)の第2の切り換え位置において前記第1のスプールダイバータ(24、74、94)及び前記第2のスプールダイバータ(28、78、98)に同時に印加されることを特徴とする、請求項1に記載の油圧弁装置(10)。
【請求項3】
前記油圧パイロット制御デバイス(30)が、パイロットライン(34)と、帰還ライン(36)と、第1のパイロット分岐路(38)と、第2のパイロット分岐路(40)とを備え、
前記第1のパイロット分岐路(38)におけるパイロット圧が、前記第1のスプールダイバータ(24、74、94)及び前記第2のスプールダイバータ(28、78、98)を一緒にそれぞれの前記第1のスプールダイバータ切り換え位置(S11、S21)に切り換え、
前記第2のパイロット分岐路(40)におけるパイロット圧が、前記第1のスプールダイバータ(24、74、94)及び前記第2のスプールダイバータ(28、78、98)を一緒にそれぞれの前記第2のスプールダイバータ切り換え位置(S12、S22)に切り換え、
前記第1の切り換え位置にある前記パイロット弁デバイス(32)が、前記第1のパイロット分岐路(38)にパイロット圧を印加し、前記第2のパイロット分岐路(40)を前記帰還ライン(36)に接続し、前記第2の切り換え位置にある前記パイロット弁デバイス(32)が、前記第2のパイロット分岐路(40)にパイロット圧を印加し、前記第1のパイロット分岐路(38)を前記帰還ライン(36)に接続することを特徴とする、請求項2に記載の油圧弁装置(10)。
【請求項4】
前記パイロット弁デバイス(32)が、第1のパイロット弁(42)と第2のパイロット弁(44)とを備え、
前記パイロット弁デバイス(32)の前記第1の切り換え位置において、前記第1のパイロット弁(42)が前記第1のパイロット分岐路(38)を前記パイロットライン(34)に接続し、前記第2のパイロット弁(44)が前記第2のパイロット分岐路(40)を前記帰還ライン(36)に接続し、
前記パイロット弁デバイス(32)の前記第2の切り換え位置において、前記第1のパイロット弁(42)が前記第1のパイロット分岐路(38)を前記帰還ライン(36)に接続し、前記第2のパイロット弁(44)が前記第2のパイロット分岐路(40)を前記パイロットライン(34)に接続することを特徴とする、請求項3に記載の油圧弁装置(10)。
【請求項5】
前記油圧弁装置(10)が、前記第1の弁セクション(14)及び前記第2の弁セクション(16)を加圧するための圧力ライン(46)を備え、閉止弁(48)が前記圧力ライン(46)に設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の油圧弁装置(10)。
【請求項6】
前記閉止弁(48)が、前記油圧パイロット制御デバイス(30)によって遮断位置から開位置に切り換えられ得ることを特徴とする、請求項5に記載の油圧弁装置(10)。
【請求項7】
前記閉止弁(48)が、前記油圧パイロット制御デバイス(30)によって遮断位置(SS)から開位置(FS1、FS2)に切り換えられ得、前記油圧弁装置(10)が少なくとも1つの閉止弁パイロットライン(66)を備え、前記圧力ラインを開放する開位置(FS1、FS2)に切り換えるために、パイロット圧が前記少なくとも1つの閉止弁パイロットライン(66)を経て前記閉止弁(48)に印加され得、前記油圧パイロット制御デバイス(30)が閉止パイロット弁(64)を備え、前記閉止パイロット弁(64)が、前記閉止弁(48)を前記パイロットライン(66)又は帰還ライン(36)に接続するように構成されていることを特徴とする、請求項6に記載の油圧弁装置(10)。
【請求項8】
前記油圧パイロット制御デバイス(30)が、前記閉止弁(48)を前記遮断位置から前記開位置に切り換えるための少なくとも1つの閉止弁パイロットライン(50)を有し、前記第1のスプールダイバータ(24、74)及び前記第2のスプールダイバータ(28、78)が、各々、前記第1のスプールダイバータ切り換え位置(S11、S21)にあるときにだけ、又は前記第1のスプールダイバータ(24、74)及び前記第2のスプールダイバータ(28、78)が、各々、前記第2のスプールダイバータ切り換え位置(S12、S22)にあるときにだけ、パイロット圧が前記少なくとも1つの閉止弁パイロットライン(50)に印加されることを特徴とする、請求項6又は7に記載の油圧弁装置(10)。
【請求項9】
前記少なくとも1つの閉止弁パイロットライン(50)が、第1のパイロット分岐路(38)を経て及び/又は第2のパイロット分岐路(40)を経て、パイロット圧によって加圧され得ることを特徴とする、請求項8に記載の油圧弁装置(10)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの閉止弁パイロットライン(50、66)が、圧力緩和ライン(52、68)を経てタンク(R)へと圧力緩和され得、前記圧力緩和ライン(52、68)が、好ましくは、前記油圧パイロット制御デバイス(30)の前記帰還ライン(36)に開口していることを特徴とする、請求項7に記載の油圧弁装置(10)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は油圧弁装置(hydraulic valve assembly)に関する。詳細には、本発明は、接続セクションと、接続セクションを経て加圧され得る第1の弁セクションと、接続セクションを経て加圧され得る少なくとも1つの第2の弁セクションとを有する油圧弁装置に関する。更には、本発明は、本発明による油圧弁装置を具備する可搬式油圧システム及び可搬式油圧システムを具備する商用車(commercial vehicle)に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
このような弁装置は、従来技術から知られており、例えば、独国特許出願公開第102016123503号から知られている。独国特許出願公開第102016123503号において示された弁装置は、接続セクションと、第1及び第2の弁セクションとを有する。第1の弁セクション及び第2の弁セクションは、それぞれの弁セクションに接続された油圧コンシューマ(油圧消費体)が制御され得るように、接続セクションを経て加圧され得る。この目的のために、第1の弁セクションは、第1の比例スプールと、第1のスプールダイバータ(spool diverter)と、第1の弁セクションの第1のタイプの少なくとも1つのコンシューマポートと、第1の弁セクションの第2のタイプの少なくとも1つのコンシューマポートとを有する。同様に、第2の弁セクションは、第2の比例スプールと、第2のスプールシャントと、第2の弁セクションの第1のタイプの少なくとも1つのコンシューマポートと、第2の弁セクションの第2のタイプの少なくとも1つのコンシューマポートとを有する。
【0003】
第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータは、各々、少なくとも第1のスプールダイバータ切り換え位置及び第2のスプールダイバータ切り換え位置に切り換え可能である。第1及び第2のスプールダイバータが、各々、第1のスプールダイバータ切り換え位置にあるとき、第1の弁セクション及び第2の弁セクションの第1のタイプの少なくとも1つのコンシューマポートは、それぞれのスプールピストンによって加圧され得、故に、対応するコンシューマが制御され得る。第1及び第2のスプールダイバータが、各々、第2のスプールダイバータ切り換え位置にあるとき、第1の弁セクション及び第2の弁セクションの第2のタイプの少なくとも1つのコンシューマポートは、それぞれのスプールピストンによって加圧され得、故に、対応するコンシューマが制御され得る。
【0004】
換言すれば、油圧コンシューマの第1のグループが、第1の弁セクション及び第2の弁セクションの第1のタイプの少なくとも1つのコンシューマポートに接続されており、油圧コンシューマの第2のグループが、第1の弁セクション及び第2の弁セクションの少なくとも1つのコンシューマポートに接続されている。可搬式油圧システム、例えば、森林クレーン又はトラック搭載コンクリートポンプの例を使用して説明すると、マスト又はブームを制御するための油圧シリンダは第1のグループに組み合わされ、その一方で、支持体を制御するための油圧シリンダは第2のグループに組み合わされる。
【0005】
安全のための理由だけでなく、誤った制御が回避されること、すなわち、上記の例においては、支持体が常にマストとは別に制御されることは必ず必要である。特に、マストは、支持体が完全に伸長されて、森林クレーンの安全な支持が保証されたときにだけ制御可能であるべきである。そうでないと、マストによってピックアップされた負荷が、森林クレーンを不安定にしてしまい、最悪の場合には転倒させてしまうことがある。
【0006】
したがって、独国特許出願公開第102016123503号は、第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータが一緒に移動すること、特に結合によって一緒に移動することを提案している。このことは、第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータが、常に一緒に、第1のスプールダイバータ切り換え位置又は第2のスプールダイバータ切り換え位置のうちのどちらかにあることを保証する。換言すれば、どの時点においても、油圧コンシューマの第1のグループ(例えば、支持体を移動させるための油圧シリンダ)又は油圧コンシューマの第2のグループ(例えば、マストを移動させるための油圧シリンダ)のうちのどちらかだけが制御され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それでもなお、独国特許出願公開第102016123503号は、第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータのこの連結移動を機械的結合によってどのようにして実現するかということしか示していない。したがって、第1及び第2のスプールダイバータの連結移動のための、より単純で、より安価で、より省空間的な解決策を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題の解決策は、請求項1に記載の油圧弁装置によって達成される。好ましい更なる実施形態は、従属請求項において記載される。
【0009】
本発明による油圧弁装置は、特に、油圧弁装置がパイロット弁デバイスを具備する油圧パイロット制御デバイスを有するという事実によって、従来技術において知られた油圧弁装置から区別される。第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータは、油圧パイロット制御デバイスによってパイロット圧によって加圧され得る。パイロット弁デバイスの第1の切り換え位置において、それぞれの第1のスプールダイバータ切り換え位置に一緒に切り換えるために、パイロット圧が第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータに同時に印加され得る。パイロット弁デバイスの第2の切り換え位置において、それぞれの第2のスプールダイバータ切り換え位置に一緒に切り換えるために、パイロット圧が第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータに同時に印加されることが好ましい。
【0010】
換言すれば、本発明によると、同一のパイロット圧が第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータに印加され、故に第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータが対応するスプールダイバータ切り換え位置に完全に同時に更に切り換えられるように、パイロット圧は、パイロット弁デバイスによって、第1及び第2のスプールダイバータの対応する端面に印加される。第1のスプールダイバータ及び第2のスプールダイバータは同一の設計であることが好ましい。このことは、第1及び第2のスプールダイバータを一緒に移動させるための、特に単純で、コスト効果が高く、省空間的な解決策をもたらす。
(【0011】以降は省略されています)

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