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公開番号2024155736
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2024030337
出願日2024-02-29
発明の名称油圧昇降支柱及び医療装置
出願人ハーヴェー ハイドローリック エスイー
代理人個人,個人,個人
主分類F15B 15/16 20060101AFI20241024BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】昇降支柱が動かされるときのステージ移行衝撃が単純且つ高い費用効果で減衰され得る改善された油圧昇降支柱を提供する。
【解決手段】特に医療装置のために油圧昇降支柱1は、油圧シリンダユニットと、ベース要素2と、キャリア要素3と、少なくとも1つの中間要素4、5とを含み、油圧シリンダユニットが、収縮位置と伸長位置との間で移動軸線FAに沿って昇降支柱1を動かすように構成される。油圧昇降支柱1は、キャリア要素3に配置されキャリア要素3とは別個に形成された少なくとも1つの第1の係合部材6をさらに備え、第1の係合部材6が、昇降支柱1が収縮位置と伸長位置との間で動かされるとき、中間要素4、5に当接し、少なくとも1つの中間要素4、5を駆動する。第1の係合部材6が、減衰要素を有し、減衰要素が、特にプラスチックから作られる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
油圧シリンダユニットと、ベース要素(2)と、キャリア要素(3)と、少なくとも1つの中間要素(4、5)とを備える、好ましくは医療装置のための、油圧昇降支柱(1)であって、
前記油圧シリンダユニットが、収縮位置と伸長位置との間で移動軸線(FA)に沿って前記昇降支柱(1)を動かすように構成され、
前記少なくとも1つの中間要素(4、5)が、少なくとも前記収縮位置において、前記ベース要素(2)と前記キャリア要素(3)との間に配置され、
前記キャリア要素(3)及び前記少なくとも1つの中間要素(4、5)が、前記油圧シリンダユニットが前記キャリア要素(3)に作用することで、前記移動軸線(FA)に沿って前記ベース要素(2)に対して移動可能であり、
少なくとも1つの第1の係合部材(6)が、前記キャリア要素(3)に配置され、前記キャリア要素(3)とは別個に形成されており、
前記第1の係合部材(6)が、前記昇降支柱(1)が前記収縮位置と前記伸長位置との間で動かされるとき、前記中間要素(4、5)に当接し、前記少なくとも1つの中間要素(4、5)を駆動し、
前記第1の係合部材(6)が、減衰要素(9)を有し、前記減衰要素(9)が、好ましくはプラスチックから作られている、
油圧昇降支柱(1)。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記中間要素(4、5)に配置されると共に前記中間要素(4、5)とは別個に形成された少なくとも1つの第2の係合部材(6)を備え、前記第1の係合部材(6)が、前記第2の係合部材(6)に当接するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の油圧昇降支柱(1)。
【請求項3】
前記減衰要素(9)が、第1のプラスチック材料及び第2のプラスチック材料から形成されており、前記第1のプラスチック材料が、前記第2のプラスチック材料よりも高い弾性を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の油圧昇降支柱(1)。
【請求項4】
前記減衰要素(9)が、一体部材として形成され、射出成形によって製造されることを特徴とする、請求項1に記載の油圧昇降支柱(1)。
【請求項5】
前記減衰要素(9)が、一体部材として形成され、射出成形によって製造されることを特徴とする、請求項3に記載の油圧昇降支柱(1)。
【請求項6】
前記減衰要素(9)が、前記移動軸線(FA)の方向に弾性を有するように構成され、前記移動軸線(FA)に対して横方向に剛性を有するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の油圧昇降支柱(1)。
【請求項7】
前記減衰要素(9)が、前記移動軸線(FA)の方向に弾性を有するように構成され、前記移動軸線(FA)に対して横方向に剛性を有するように構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の油圧昇降支柱(1)。
【請求項8】
前記第1の係合部材(6)が、前記移動軸線(FA)に対して横方向に第1の端部及び第2の端部(12、13)を有し、前記第1と第2の端部(12、13)を連結する棒(14)をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の油圧昇降支柱(1)。
【請求項9】
前記減衰要素(9)が、前記第1のプラスチック材料から形成された弾性部(10、11)を有し、前記棒(14)が、前記第2のプラスチック材料から形成されており、前記棒(14)が、前記弾性部(10、11)を前記移動軸線(FA)の方向に上側弾性部及び下側弾性部(10、11)に隔てていることを特徴とする、請求項8に記載の油圧昇降支柱(1)。
【請求項10】
上側可撓性アーム部(15)が、前記移動軸線(FA)の方向に前記第1の端部及び第2の端部(12、13)のそれぞれに形成され、前記上側弾性部(10)が前記棒(14)と前記上側アーム部(15)との間に配置されるように前記上側弾性部(10)を取り囲んでいることを特徴とする、請求項9に記載の油圧昇降支柱(1)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧昇降支柱に関する。より詳細には、本発明は、そのような昇降支柱を備える医療装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
そのような昇降支柱は、特に医療分野において、例えば手術台、外科手術用ロボット又は他の医療装置に使用される。その目的は、例えば手術台の横たわるための面である、昇降支柱に固定された医療要素の高さを床に対して可能な限り穏やかに調整することである。
【0003】
これらの油圧昇降支柱に対する要求は、特に多種多様な外科手術法のさらなる開発及び改良においてみられる急速な進歩により、並びに油圧システムのスペース要件及び快適さに関する仕様により、近年増し続けている。そのような昇降支柱は、特に、いくつかのステージを含む伸縮設計で構成される。ステージ間に設けられる係合部材は、昇降支柱が動かされるとき一緒にそれぞれのステージが動かされることを確実にする。
【0004】
例えば、手術中に例えば手術台の高さを変えることによって患者を再配置する必要がある場合、昇降支柱を動かすことが必要となることがある。個々のステージ移行間で昇降支柱又は手術台を動かすとき、それぞれのステージが動かされると、顕著な痙動(jerking)及び可聴衝撃が生じることがある。そのようなステージ移行衝撃(stage transition impact)は、特に、1つのステージの係合部材が他のステージの係合部材と当接し係合部材が他のステージを駆動し始めるときに生じる。衝撃は、搬送されるべきステージを動かすことで打ち勝たなければならない、滑り摩擦に比べて急に大きな静摩擦によって引き起こされる。そのようなステージ移行衝撃を減衰させるために、減衰係合部材が使用されることが好ましい。
【0005】
対応する係合部材を含む油圧昇降支柱が先行技術から知られている。これらは、衝撃を低減させるために、ステージ間に複雑な金属滑り要素を使用する。これらはグリースが塗られなければならず、滑り要素間の間隙は精確に調整されなければならない。しかし、例えばねじりばねシステムである、やはりまた保守が集中する非常に複雑で高価なばねダンパ(spring damper)システムも減衰のために係合部材として使用される。
【0006】
したがって、本発明の目的は、昇降支柱が動かされるときのステージ移行衝撃が単純且つ高い費用効果で減衰され得る改善された油圧昇降支柱を提供することである。
【発明の概要】
【0007】
この課題は、請求項1による油圧昇降支柱により解決される。好ましいさらなる実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明による油圧昇降支柱は、油圧シリンダユニットと、ベース要素と、キャリア要素と、少なくとも1つの中間要素とを備える。油圧シリンダユニットは、収縮位置と伸長位置との間で移動軸線に沿って昇降支柱を動かすように構成される。少なくとも収縮位置において、少なくとも1つの中間要素が、ベース要素とキャリア要素との間に配置されている。キャリア要素及び少なくとも1つの中間要素は、油圧シリンダユニットがキャリア要素に作用することで、移動軸線に沿ってベース要素に対して移動され得る。昇降支柱は、キャリア要素に配置されキャリア要素とは別個に形成される少なくとも1つの第1の係合部材をさらに備え、ここで、第1の係合部材が、昇降支柱が収縮位置と伸長位置との間で動かされるとき、中間要素に当接し、少なくとも1つの中間要素を駆動する。第1の係合部材が、減衰要素を有し、減衰要素が、プラスチックから作られることが好ましい。係合部材は、一体形係合部材、すなわち単一部品だけからなる係合部材であることが好ましい。換言すると、係合部材及び減衰要素は、一体の単体部材として提供され得る。
【0009】
このように、係合部材は、キャリア要素が動かされるとき、中間要素を駆動することができ、したがって、伸展中にキャリア要素の係合部材が中間要素に当接すると、中間要素が伸長される。係合部材の減衰要素は、当接するときの衝撃を吸収する。衝撃は、以下において「ステージ移行衝撃」とも称される。プラスチックから作られる減衰要素によって結果的に1つのみの構成要素の単純で費用効果の高い係合部材になる。
【0010】
ベース要素は、床に固定されることが好ましく、例えば定位置に螺着される。当然のことながら、ベース要素がシャシ上に取り付けられることも考えられる。そのようなシャシは、床に対するシャシのさらなる動きが阻止され得るように、床に対して固定され得ることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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