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公開番号2024170428
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-10
出願番号2024135217,2021546056
出願日2024-08-14,2019-10-22
発明の名称グルカゴン様ペプチド1(GLP1)-増殖分化因子15(GDF15)融合タンパク質及びその使用
出願人ヤンセン・サイエンシズ・アイルランド・アンリミテッド・カンパニー
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 19/00 20060101AFI20241203BHJP(有機化学)
要約【課題】それぞれGLP1又はGDF15に比べて改善された代謝安定性及び薬物動態プロファイルを有するGLP1アナログ若しくはその誘導体及び/又はGDF15アナログ若しくはその誘導体を提供する。
【解決手段】グルカゴン様ペプチド-1(GLP1)/増殖分化因子15(GDF15)融合タンパク質であって、前記GLP1-GDF15融合タンパク質は、GLP1ペプチドと、第1のリンカーペプチドと、血清アルブミンタンパク質と、第2のリンカーペプチドと、GDF15タンパク質と、を含む、GLP1-GDF15融合タンパク質が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
グルカゴン様ペプチド-1(GLP1)/増殖分化因子15(GDF15)融合タンパ
ク質であって、前記GLP1-GDF15融合タンパク質は、GLP1ペプチドと、第1
のリンカーペプチドと、血清アルブミンタンパク質と、第2のリンカーペプチドと、GD
F15タンパク質と、を含む、GLP1-GDF15融合タンパク質。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
GLP1ペプチドが、配列番号1~4からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、
請求項1に記載のGLP1-GDF15融合タンパク質。
【請求項3】
前記第1のリンカーペプチドが、配列番号5~25からなる群から選択されるアミノ酸
配列を含む、請求項1に記載のGLP1-GDF15融合タンパク質。
【請求項4】
前記血清アルブミンタンパク質が、配列番号26又は配列番号27から選択されるアミ
ノ酸配列を含む、請求項1に記載のGLP1-GDF15融合タンパク質。
【請求項5】
前記第2のリンカーペプチドが、配列番号28~30からなる群から選択されるアミノ
酸配列を含む、請求項1に記載のGLP1-GDF15融合タンパク質。
【請求項6】
前記GDF15タンパク質が、配列番号31又は配列番号32から選択されるアミノ酸
配列を含む、請求項1に記載のGLP1-GDF15融合タンパク質。
【請求項7】
前記GLP1-GDF15融合タンパク質が、配列番号33~74及び84からなる群
から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載のGLP1-GDF15融合タンパ
ク質。
【請求項8】
請求項1に記載のGLP1-GDF15融合タンパク質をコードする、単離核酸。
【請求項9】
請求項8に記載の単離核酸を含む、ベクター。
【請求項10】
請求項8に記載の単離核酸又は請求項9に記載のベクターを含む、宿主細胞。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年10月22日出願の米国特許仮出願第62/784,603号の
優先権を主張し、参照によりその開示の全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 4,200 文字)【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、新規グルカゴン様ペプチド-1(GLP1)-増殖分化因子15(
GDF15)融合タンパク質を対象とする。GLP1-GDF15融合タンパク質は、G
LP1R及び/又はGDF15Rを調節する。本発明はまた、医薬組成物及びその使用方
法に関する。新規GLP1-GDF15融合タンパク質は、とりわけ、肥満、2型糖尿病
、メタボリックシンドローム、インスリン抵抗性、及び脂質異常症などの疾患及び障害を
予防する、治療する、又は寛解させるのに有用である。
【0003】
(電子的に提出された配列表の参照)
本出願は、ファイル名「PRD3474配列表」及び2019年10月14日の作成日
で、ASCII形式の配列表としてEFS-Webを介して電子的に提出され、327k
bのサイズを有する配列表を含む。EFS-Webを介して提出された配列表は、本明細
書の一部であり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0004】
TGFβファミリーのメンバーであるGDF15は、25kDaホモ二量体として血漿
中で循環し、脳幹発現受容体GFRALとの相互作用を通じてその生物学的機能を引き出
す分泌タンパク質である(Mullican et al.,Nat Med.23:1
150-7(2017)、Yang et al.,Nat Med.23:1158-
66(2017),Hsu et al.,Nature 550:255-9(201
7),Emmerson et al.,Nat Med 23:1215-9(201
7))。GDF15の血漿中濃度は多くの個人で150~1150pg/mLの範囲であ
る(Tsai et al.,J Cachexia Sarcopenia Musc
le.3:239-43(2012))。GDF15の高い血漿中濃度は、癌における食
欲不振及び悪液質による体重減少、また腎不全及び心不全における体重減少と関連してい
る。更に、GDF15は、Roux-en-Y胃バイパス(RYGB)手術後の体重減少
を経験している患者において増加する(Vila et al.,Clin Chem
57:309-16(2011))。
【0005】
体重減少とGDF15との間の相関関係は、げっ歯類で保存されている。GDF15の
過剰発現は、食物摂取の減少、体重の低下をもたらし、高脂肪食給餌にあたり、マウスを
肥満、脂肪肝、及び耐糖能障害から保護する(Baek et al.,Gastroe
nterology 131:1553-60(2006),Johnen et al
.,Nat Med 13:1333-40(2007),Chrysovergis
et al.,Int J Obesity 38:1555-64(2014),Ma
cia et al.,PloS One 7:e34868(2012),Jones
et al.,Cell Reports 22:1522-30(2018),Xi
ong et al.,Sci Trans Med 9:412(2017))。GD
F15でトランスフェクトされた前立腺腫瘍細胞の異種移植片も、食物摂取及び体重を減
少させる(Johnen et al.,Nat Med 13:1333-40(20
07))。反対に、数多くの研究者は、GDF15を欠損したマウスがより体重を増加さ
せ、野生型動物よりも大きい脂肪量を有することを報告している(Strelau et
al.,J Neurosci 29:13640-8(2009),Casanov
as et al.,Haematologica 98:444-7(2013),B
onaterra et al.,J Amer Heart Assoc 1:e00
2550(2012),Tsai et al.,PloS one.8:e55174
(2013))。
【0006】
薬理学的に投与されたGDF15がエネルギー摂取を減少させ、それによって体重減少
を誘発する可能性は、マウス、ラット、及びサルにおいて実証されている。組換えGDF
15を投与した非肥満マウスは、食べる量が減り、体重が減少する(Johnen et
al.,Nat Med 13:1333-40(2007),Hsu et al.
,Nature 550:255-9(2017),Mullican et al.,
Nat Med 23:1150-7(2017),Tsai et al.,Int
J Obesity 42:561-71(2018))。食物摂取及び体重の減少は、
GDF15の投与後の遺伝的及び食餌誘導性肥満ラット及びマウスモデルでも観察されて
いる(Johnen et al.,Nat Med 13:1333-40(2007
),Hsu et al.,Nature 550:255-9(2017),Mull
ican et al.,Nat Med 23:1150-7(2017),Yang
et al.,Nat Med 23:1158-66(2017),Tsai et
al.,Int J Obesity 42:561-71(2018),Xiong
et al.,Sci Trans Med 9:412(2017))。食餌誘導性
肥満マウスにおけるGDF15投与を介した体重減少は、グルコース恒常性の強化並びに
血漿トリグリセリド及びコレステロールの低下を含む代謝改善をもたらす。これらの効果
は、自然発症肥満非ヒト霊長類における組換えヒトGDF15を用いた6週間の毎日投与
レジメンが食物摂取、体重、及び血漿中トリグリセリド濃度を減少させ、耐糖能を改善し
たことから、より高い種にも当てはまる(Xiong et al.,Sci Tran
s Med 9:412(2017))。更に、組換えGDF15の半減期は、ヒト血清
アルブミン(HSA)との融合によって延長されることが以前に実証されており、ヒトへ
の週1回投与に適した治療薬となることが予測される(Mullican et al.
,Nat Med 23:1150-7(2017)及び米国特許公開第2017/03
27560号)。
【0007】
GLP1は、同じく食物摂取を減少させ、体重減少をもたらす、腸内分泌細胞に由来す
るペプチドホルモンである。この機能は、中枢神経系内のGLP1受容体(GLP1R)
との相互作用によって媒介され、末梢組織におけるこのリガンド/受容体相互作用は、グ
ルコース刺激インスリン分泌の増強、グルカゴン放出の抑制、及び胃内容物排出の遅延を
含む更なる生物学的効果を有する(Druker et al.Cell Met 27
:740-56(2018))。これらの生物学的効果の全てを活用すると、GLP1R
アゴニストは、ヒトにおけるグルコース恒常性を改善し、体重減少を促進する。加えて、
GLP1Rアゴニストの投与は、糖尿病患者における心血管転帰を著しく改善することが
報告されているが、正確な機構はまだ決定されていない(Lim et al.,Tre
nds Endocrinol Metab.29:238-48(2018))。GL
P1Rアゴニスト作用物質は、酵素的開裂を防止するための修飾を有する天然ヒトGLP
1又はエキセンディン-4(アメリカドクトカゲの唾液から単離されたペプチド)のいず
れかに基づくペプチド配列である。GLP1Rアゴニストは、脂質化、抗体Fc又はヒト
血清アルブミン(HSA)などの半減期を延長するプラットフォームを介して送達され得
る(Cheang and Moyle,Chem Med Chem 13:662-
71(2018))。
【0008】
したがって、それぞれGLP1又はGDF15に比べて改善された代謝安定性及び薬物
動態プロファイルを有するGLP1アナログ若しくはその誘導体及び/又はGDF15ア
ナログ若しくはその誘導体を得ることが望ましい。このような誘導体は、より長い作用持
続時間を有するGDF1受容体及びGDF15受容体の調節を提供し、そのような調節を
必要とする対象の治療薬として好適であろう。
【0009】
前述の議論は、単に当該技術分野に直面する問題の性質のより良い理解を提供するため
に提示されており、かかる参照が本出願の「先行技術」を構成することを容認するものと
して解釈されるべきではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
一般的な一態様では、本発明は、新規グルカゴン様ペプチド-1(GLP1)-増殖分
化因子15(GDF15)融合タンパク質に関する。GLP1-GDF15融合タンパク
質は、GLP1R及び/又はGDF15R(GFRAL)を調節する。
(【0011】以降は省略されています)

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