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公開番号2025011654
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023113887
出願日2023-07-11
発明の名称ソフトアクチュエータシステム
出願人学校法人東京電機大学
代理人弁理士法人 東和国際特許事務所
主分類F15B 15/10 20060101AFI20250117BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】空気圧方式を含む流体圧式のソフトアクチュエータの局所的な伸縮運動を非直線運動に変換するソフトアクチュエータシステムを提供する。
【解決手段】内部に作動流体を収納可能な流体室112を有し、該作動流体の圧力によって伸縮するソフトアクチュエータ110と、ソフトアクチュエータ110に装着され、ソフトアクチュエータ110と比べて剛性が高い材料からなる連結調整部材120と、複数の連結調整部材120を備えたソフトアクチュエータ110の連結調整部材120同士を連結させるとともに、連結された連結調整部材120相互の動作を規制する規制部材160と、を備える
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内部に作動流体を収納可能な流体室を有し、該作動流体の圧力によって伸縮するソフトアクチュエータと、
前記ソフトアクチュエータに装着され、前記ソフトアクチュエータと比べて剛性が高い材料からなる連結調整部材と、
複数の前記連結調整部材を備えた前記ソフトアクチュエータの前記連結調整部材同士を連結させるとともに、連結された前記連結調整部材相互の動作を規制する規制部材と、を備えるソフトアクチュエータシステム。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
隣接する前記ソフトアクチュエータのそれぞれの前記流体室が連通している、ことを特徴とする請求項1のソフトアクチュエータシステム。
【請求項3】
前記規制部材には連結方向に沿った複数の孔が形成され、
前記連結調整部材には該孔に挿通されるピンが形成され、
該孔内で該ピンが回転することで、前記連結調整部材の回転方向を規制する、ことを特徴とする請求項1に記載のソフトアクチュエータシステム。
【請求項4】
前記孔に挿通された前記ピンと、前記孔の内縁との間に所定の間隙が形成されている、ことを特徴とする請求項3に記載のソフトアクチュエータシステム。
【請求項5】
前記規制部材が、前記ソフトアクチュエータと比べて剛性が高い弾性材料からなる、ことを特徴とする請求項1に記載のソフトアクチュエータシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はロボットフィンガー、ロボットアーム、リハビリテーション機器などに使用される空気圧ソフトアクチュエータシステムに係り、詳しくはソフトアクチュエータの伸縮運動を非直線運動に変換するソフトアクチュエータシステムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
空気圧ソフトアクチュエータとは、シリコーンなどの柔軟性のある素材からなり、加えた空気圧により伸縮・屈曲等の動作を行うものである。空気圧ソフトアクチュエータの任意の動作(伸縮、湾曲、ねじれなど)を実現する構造や機構が考案されており、その構造や機構が空気圧ソフトアクチュエータの動作を決定する大きな要素となっている。
【0003】
従来の空気圧ソフトアクチュエータにおいては、柔軟性のある素材(シリコーン等)および、アクチュエータの動作機能を満たすための構造、機構が一体となっているものが報告されている。例えば、(1)シートとワイヤを応用した構造(特許文献1参照)、(2)紙などの伸縮しないシートを応用した構造(特許文献2参照)、(3)ワイヤを応用した構造(特許文献3参照)、(4)ワイヤを応用したもの(特許文献4参照)等が知られている。
【0004】
さらに、内部に気体室を有し、可撓性の部材からなる複数のチャンバと、各チャンバの一端を互いに連結して連結部に気体を導通させる導通構造と、チャンバ間の気体の導通部を支点として各チャンバの膨張、収縮によって隣り合って互いに接触するチャンバどうしの向きを相対的に変位させて、複数のチャンバからなる構造体の全体形状を屈曲させる複数の蝶番構造と、を有し、気体圧力の増減によって屈曲、伸長動作する空気を含む流体式アクチュエータの技術が開示されている(特許文献5,6,7参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
US2016/0252110A1
US2015/0266186A1
特開2009-121658号公報
特開2019-503278号公報
特表2018-512304号公報
特開2014-020462号公報
特開2003-184819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~4に開示された技術は、空気圧ソフトアクチュエータの初期形状や動作方向を決める構造または機構が空気圧ソフトアクチュエータに組み込まれている。そのため、空気圧ソフトアクチュエータの大幅な調節が困難であること、また、カスタマイズ等の余地や、使用用途が制限されてしまうおそれがあった。
【0007】
また、特許文献5~7に開示された技術は、長尺なソフトアクチュエータの全体形状を屈曲させるものであり、アクチュエータの一部を局所的に屈曲や伸縮させることは困難であった。
【0008】
ロボットフィンガー、ロボットアーム、リハビリテーション機器において、アクチュエータを用いることは、指定された箇所における動作の際に加える力や速度、角度などを自由に制御することを目的としている。しかしながら、特許文献1~7にて開示された技術では、これらの要求される動作を実現させるために、複雑な機構そして複数の空気圧方式を含む流体圧式アクチュエータを備える必要があり、故障の可能性を増大させるとともに、製造・組み立て・調整作業の煩雑さを増大させるおそれがあった。
【0009】
本発明は、前記背景におけるこれらの実情に鑑みてなされたものであり、当初から機構等を組み込むことなく、空気圧方式を含む流体圧式のソフトアクチュエータの局所的な伸縮運動を非直線運動に変換するソフトアクチュエータシステムを提供するものである。そして、本発明は、ソフトアクチュエータの初期形状や動作方向、屈曲箇所の調節を可能な構造を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、内部に作動流体を収納可能な流体室を有し、該作動流体の圧力によって伸縮するソフトアクチュエータと、ソフトアクチュエータに装着され、ソフトアクチュエータと比べて剛性が高い材料からなる連結調整部材と、複数の連結調整部材を備えたソフトアクチュエータの連結調整部材同士を連結させるとともに、連結された連結調整部材相互の動作を規制する規制部材と、を備えるソフトアクチュエータシステムである。
(【0011】以降は省略されています)

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