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公開番号
2025033261
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023138850
出願日
2023-08-29
発明の名称
流体圧シリンダ
出願人
カヤバ株式会社
代理人
弁理士法人後藤特許事務所
主分類
F15B
15/14 20060101AFI20250306BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約
【課題】流体圧シリンダにおいて応力集中の低減と材料の無駄の低減とを両立させる。
【解決手段】油圧シリンダ100は、シリンダチューブ10を備え、シリンダチューブ10は、本体部12と、端面11にシリンダヘッド40が連結される環状の連結部13と、本体部12と連結部13との間に形成される溶接部14と、を有し、連結部13の外周面は、溶接部14から離れるにつれて大径となるように形成される第一曲面13bと、第一曲面13bよりも端面11側に形成され端面11に近づくにつれて大径となるように形成される第二曲面13cと、第二曲面13cにおける端面11側の端部と連続して形成され径方向外側に向かって延びる肩面13eと、端面11に連続して形成される大径部13fと、大径部13fと肩面13eとの間にわたって形成される傾斜面13gと、を有し、第一曲面13bは、第二曲面13cよりも曲率半径が大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
シリンダチューブと、
前記シリンダチューブ内に往復動可能に設けられたピストンロッドと、
前記ピストンロッドに連結され前記シリンダチューブ内に摺動自在に収容されたピストンと、
前記シリンダチューブに連結され前記ピストンロッドを摺動自在に支持するシリンダヘッドと、を備え、
前記シリンダチューブは、
筒状の本体部と、
端面に前記シリンダヘッドが連結される環状の連結部と、
前記本体部と前記連結部との間に形成される溶接部と、を有し、
前記連結部の外周面は、
前記溶接部から離れるにつれて大径となるように形成される第一曲面と、
前記第一曲面よりも前記端面側に形成され前記端面に近づくにつれて大径となるように形成される第二曲面と、
前記第二曲面における前記端面側の端部と連続して形成され径方向外側に向かって延びる肩面と、
前記端面に連続して形成される大径部と、
前記大径部と前記肩面との間にわたって形成される傾斜面と、を有し、
前記第一曲面は、前記第二曲面よりも曲率半径が大きいことを特徴とする流体圧シリンダ。
続きを表示(約 190 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の流体圧シリンダであって、
前記連結部の外周面は、前記第一曲面と前記第二曲面との間にわたって形成されるテーパ面をさらに有することを特徴とする流体圧シリンダ。
【請求項3】
請求項1に記載の流体圧シリンダであって、
前記肩面は、前記シリンダチューブの軸方向に対して垂直に延びることを特徴とする流体圧シリンダ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体圧シリンダに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一端を開口としたシリンダと、シリンダの開口を閉塞するように取付けられ複数のボルトにより固定されたシリンダヘッドと、シリンダヘッドを貫通してシリンダ内に摺動可能に配置されたピストンロッドと、ピストンロッドに取り付けられたピストンと、を備えるシリンダ装置が開示されている。シリンダは、円筒状の本体部と、シリンダヘッドが連結される連結部と、を有する。連結部にはシリンダヘッドを固定するためのボルトが締結され、連結部は本体部と比較して径方向の厚さが大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-249415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のようなシリンダ装置では、本体部と連結部との間に溶接部が形成される。溶接部には応力集中が生じやすいため、連結部に曲面部を設けて溶接部で生じる応力集中を低減することが考えられる。この場合では、曲面部の曲率半径を大きくすると、応力集中がより低減される。しかしながら、曲面部の曲率半径を大きくすると、曲面部が形成される領域(具体的には、曲面部が形成される軸方向の長さ)が大きくなり、シリンダに曲面部を加工する領域が大きくなるため、シリンダの材料の無駄が多くなる。このように、応力集中の低減と材料の無駄の低減とを両立させることは難しい。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、流体圧シリンダにおいて応力集中の低減と材料の無駄の低減とを両立させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、流体圧シリンダであって、シリンダチューブと、シリンダチューブ内に往復動可能に設けられたピストンロッドと、ピストンロッドに連結されシリンダチューブ内に摺動自在に収容されたピストンと、シリンダチューブに連結されピストンロッドを摺動自在に支持するシリンダヘッドと、を備え、シリンダチューブは、筒状の本体部と、端面にシリンダヘッドが連結される環状の連結部と、本体部と連結部との間に形成される溶接部と、を有し、連結部の外周面は、溶接部から離れるにつれて大径となるように形成される第一曲面と、第一曲面よりも端面側に形成され端面に近づくにつれて大径となるように形成される第二曲面と、第二曲面における端面側の端部と連続して形成され径方向外側に向かって延びる肩面と、端面に連続して形成される大径部と、大径部と肩面との間にわたって形成される傾斜面と、を有し、第一曲面は、第二曲面よりも曲率半径が大きいことを特徴とする。
【0007】
この発明では、溶接部には応力集中が生じやすいものの、溶接部と第一曲面が隣接することにより、溶接部で生じる応力集中が低減される。また、溶接部から離れた第二曲面が第一曲面よりも曲率半径が小さいとともに、第二曲面と大径部が肩面及び傾斜面を介して接続されることにより、シリンダチューブの強度を確保しつつ連結部の軸方向の長さを短くすることができる。よって、応力集中の低減と材料の無駄の低減とを両立させることができる。
【0008】
また、本発明は、連結部の外周面は、第一曲面と第二曲面との間にわたって形成されるテーパ面をさらに有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、肩面は、シリンダチューブの軸方向に対して垂直に延びることを特徴とする。
【0010】
この発明では、連結部の軸方向の長さをより短くすることができるとともに、シリンダチューブの加工時に材料を削る部分を小さくすることができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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