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公開番号2025054830
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023163997
出願日2023-09-26
発明の名称作業機械
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人開知
主分類F15B 11/044 20060101AFI20250331BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】アクチュエータの戻り油を切換弁により別アクチュエータの管路に分流させて圧損低減を図る技術において、戻り油を分流させない位置の切換弁での圧損発生を回避かつ戻り油を分流させたときの別アクチュエータの不意の駆動を回避可能な作業機械を提供する。
【解決手段】作業機械は、一対の第1アクチュエータ管路43、44の第1管路と一対の第2アクチュエータ管路45、46の第2管路を接続する接続管路48上に配置した開閉可能な第1切換弁38、第1管路とタンク34を接続するタンク管路49上に配置した開閉可能な第2切換弁39、第1管路の圧力を検出する圧力センサ51、第1~第2切換弁を制御する制御装置60を備える。制御装置は、第1操作装置56の駆動指示が無く第2操作装置57の駆動指示が有る場合に、圧力センサの検出値に基づく第1油圧アクチュエータの負荷指標が所定条件を満たすとき第1~第2切換弁を開状態に制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
圧油を吐出する油圧ポンプと、
前記油圧ポンプから供給される圧油により駆動する第1油圧アクチュエータと、
前記油圧ポンプから供給される圧油により駆動する第2油圧アクチュエータと、
前記第1油圧アクチュエータ及び第2油圧アクチュエータから排出される戻り油を貯留するタンクと、
前記油圧ポンプから前記第1油圧アクチュエータへ供給される圧油の流れ及び前記第1油圧アクチュエータから前記タンクへ排出される戻り油の流れを制御する第1制御弁と、
前記油圧ポンプから前記第2油圧アクチュエータへ供給される圧油の流れ及び前記第2油圧アクチュエータから前記タンクへ排出される戻り油の流れを制御する第2制御弁と、
前記第1油圧アクチュエータと前記第1制御弁とを接続する一対の第1アクチュエータ管路と、
前記第2油圧アクチュエータと前記第2制御弁とを接続する一対の第2アクチュエータ管路と、
前記第1制御弁及び前記第2制御弁を前記タンクに接続する戻り管路と、
前記第1油圧アクチュエータの駆動を指示する第1操作装置と、
前記第2油圧アクチュエータの駆動を指示する第2操作装置と、を備えた作業機械において、
前記一対の第1アクチュエータ管路のうちのいずれか一方である第1管路と前記一対の第2アクチュエータ管路のうちのいずれか一方である第2管路とを接続する接続管路と、
前記第1管路から分岐して前記タンクに接続されるタンク管路と、
前記接続管路上に配置され、前記接続管路を遮断状態又は連通状態に切換可能な第1切換弁と、
前記タンク管路上に配置され、前記タンク管路を遮断状態又は連通状態に切換可能な第2切換弁と、
前記一対の第1アクチュエータ管路のうちの少なくとも前記第1管路の圧力を検出する圧力検出装置と、
前記第1切換弁及び前記第2切換弁を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記第1操作装置からの駆動の指示が無く、且つ、前記第2操作装置が前記第2管路へ戻り油を排出させるような前記第2油圧アクチュエータの駆動を指示する場合において、前記圧力検出装置の検出値を基に得られる前記第1油圧アクチュエータに作用する負荷の指標が所定条件を満たすとき、前記接続管路が連通状態になるように前記第1切換弁を制御すると共に、前記タンク管路が連通状態になるように前記第2切換弁を制御する
ことを特徴とする作業機械。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
前記負荷の指標は、前記圧力検出装置により検出された前記第1管路の圧力であり、
前記所定条件は、前記圧力検出装置により検出された前記第1管路の圧力が予め設定された正の閾値よりも低い場合である
ことを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項1に記載の作業機械において、
前記圧力検出装置は、
前記第1管路の圧力を検出する第1圧力センサと、
前記一対の第1アクチュエータ管路のうちの前記第1管路とは異なる他方の管路の圧力を検出する第2圧力センサとを有し、
前記負荷の指標は、前記第1圧力センサの検出値と前記第2圧力センサの検出値とを用いて算出されるものである
ことを特徴とする作業機械。
【請求項4】
請求項3に記載の作業機械において、
前記第1油圧アクチュエータは、油圧シリンダであり、
前記負荷の指標は、前記第1圧力センサの検出値と前記第2圧力センサの検出値とを用いて算出される前記油圧シリンダの推力である
ことを特徴とする作業機械。
【請求項5】
請求項3に記載の作業機械において、
前記第1油圧アクチュエータは、油圧モータであり、
前記負荷の指標は、前記第2圧力センサの検出値と前記第1圧力センサの検出値の差分から算出される圧力差である
ことを特徴とする作業機械。
【請求項6】
請求項1に記載の作業機械において、
前記接続管路は、前記第1管路との接続部が前記第1制御弁よりも前記第1油圧アクチュエータに接近した位置にあると共に、前記第2管路との接続部が前記第2制御弁よりも前記第2油圧アクチュエータに接近した位置にある
ことを特徴とする作業機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械に係り、更に詳しくは、被駆動体を作動させる各油圧アクチュエータから排出された戻り油が作動油タンクに戻るように構成された作業機械に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
油圧ショベルやクレーンなどの作業機械においては、作業装置などを作動させる複数の油圧アクチュエータから排出された戻り油を作動油タンクに戻すように構成された油圧システム(開回路)を備えたものがある。各油圧アクチュエータは、方向制御弁を介して油圧ポンプ及びタンクに接続される。方向制御弁は、油圧ポンプから油圧アクチュエータへ供給される圧油の流れを制御すると共に、油圧アクチュエータからタンクへ排出される戻り油の流れを制御する。各方向制御弁は、一対の管路により油圧アクチュエータと接続されると共に、1つの管路によりタンクと接続される。油圧アクチュエータから排出された戻り油がタンクへ戻る際に、油圧アクチュエータから制御弁を介してタンクまでを接続する管路が長くなると、その分、戻り油に生じる圧力損失が大きくなる。
【0003】
油圧アクチュエータから排出される戻り油の圧損低下を図る技術として、例えば、特許文献1に記載の油圧回路制御システムが提案されている。この油圧回路制御システムにおいては、第1アクチュエータと第1方向切換弁とを接続する第1管路上かつ第2アクチュエータと第2方向切換弁とを接続する第2管路上に共通の切換弁が設置されていると共に、第2管路とタンクとを接続する副管路上に副切換弁が設置されている。第1アクチュエータに操作があり、第2アクチュエータに操作がない場合又はこれと同等の場合、切換弁によって第1管路と第2管路の両管路同士の遮断状態が連通状態へと切り換えられると共に、副切換弁によって第2管路とタンクの遮断状態が連通状態へと切り換えられる。第1アクチュエータから排出された戻り油は、切換弁によって第1管路と第2管路とに分流して第1方向切換弁又は副切換弁を経てタンクへ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-219118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の油圧回路制御システムにおいては、第1アクチュエータと第1方向切換弁を接続する第1管路及び第2アクチュエータと第2方向切換弁を接続する第2管路の両管路上に切換弁が設置されている。切換弁が両管路同士を遮断状態にする位置のとき、両管路上に位置する切換弁では各管路を連通状態にすることから、第1アクチュエータ又は第2アクチュエータに供給される圧油や第1アクチュエータ又は第2アクチュエータから排出される戻り油が切換弁を通過することで余分な圧力損失が発生する懸念がある。
【0006】
これに対して、切換弁が両管路同士を遮断状態にする位置のときに圧油が切換弁を通過することによる圧損の発生を回避する構成として、切換弁を両管路上に配置しないことが考えられる。しかし、この構成の場合、第1アクチュエータの戻り油の一部を第2管路からタンクへ排出させるために、副切換弁により第2管路をタンクに連通状態に切り換えると、第2アクチュエータも同時に第2管路から副管路を介してタンクに連通してしまうことが想定される。この場合、第2アクチュエータが操作装置の操作によらずに自重により不意に駆動する懸念がある。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、一のアクチュエータの戻り油の一部を切換弁により別のアクチュエータの管路に分流させて戻り油の圧損低減を図る技術において、戻り油を分流させない位置の切換弁による圧損発生を回避しつつ、戻り油を分流させるときに別のアクチュエータの意図しない駆動を回避可能な作業機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいる。その一例は、圧油を吐出する油圧ポンプと、前記油圧ポンプから供給される圧油により駆動する第1油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから供給される圧油により駆動する第2油圧アクチュエータと、前記第1油圧アクチュエータ及び第2油圧アクチュエータから排出される戻り油を貯留するタンクと、前記油圧ポンプから前記第1油圧アクチュエータへ供給される圧油の流れ及び前記第1油圧アクチュエータから前記タンクへ排出される戻り油の流れを制御する第1制御弁と、前記油圧ポンプから前記第2油圧アクチュエータへ供給される圧油の流れ及び前記第2油圧アクチュエータから前記タンクへ排出される戻り油の流れを制御する第2制御弁と、前記第1油圧アクチュエータと前記第1制御弁とを接続する一対の第1アクチュエータ管路と、前記第2油圧アクチュエータと前記第2制御弁とを接続する一対の第2アクチュエータ管路と、前記第1制御弁及び前記第2制御弁を前記タンクに接続する戻り管路と、前記第1油圧アクチュエータの駆動を指示する第1操作装置と、前記第2油圧アクチュエータの駆動を指示する第2操作装置と、を備えた作業機械において、前記一対の第1アクチュエータ管路のうちのいずれか一方である第1管路と前記一対の第2アクチュエータ管路のうちのいずれか一方である第2管路とを接続する接続管路と、前記第1管路から分岐して前記タンクに接続されるタンク管路と、前記接続管路上に配置され、前記接続管路を遮断状態又は連通状態に切換可能な第1切換弁と、前記タンク管路上に配置され、前記タンク管路を遮断状態又は連通状態に切換可能な第2切換弁と、前記一対の第1アクチュエータ管路のうちの少なくとも前記第1管路の圧力を検出する圧力検出装置と、前記第1切換弁及び前記第2切換弁を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記第1操作装置からの駆動の指示が無く、且つ、前記第2操作装置が前記第2管路へ戻り油を排出させるような前記第2油圧アクチュエータの駆動を指示する場合において、前記圧力検出装置の検出値を基に得られる前記第1油圧アクチュエータに作用する負荷の指標が所定条件を満たすとき、前記接続管路が連通状態になるように前記第1切換弁を制御すると共に、前記タンク管路が連通状態になるように前記第2切換弁を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、第1切換弁を接続管路上に配置することで、一対の第1アクチュエータ管路及び一対の第2アクチュエータ管路上への第1切換弁の配置が回避されるので、戻り油を分流させない位置のときの第1切換弁による圧損発生を回避することができる。また、第1油圧アクチュエータの負荷の指標が所定条件を満たすときに限って、第2切換弁よりタンク管路を連通状態にするので、このときに第1アクチュエータの意図しない駆動が生じることはない。すなわち、第2アクチュエータの戻り油の一部を第1切換弁により第1アクチュエータの管路に分流させて戻り油の圧損低減を図る技術において、戻り油を分流させない位置の第1切換弁による圧損発生を回避しつつ、戻り油を分流させるときに第1アクチュエータの意図しない駆動を回避することが可能である。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1の実施形態に係る作業機械としての油圧ショベルを示す側面図である。
第1の実施形態に係る作業機械が備える油圧システムの構成を示す油圧回路図である。
図2に示す第1の実施形態に係る作業機械の油圧システムにおける各油圧シリンダに接続されたアクチュエータ管路の全長及び両アクチュエータ管路に接続される接続管路の接続位置を示す模式図である。
図2に示す第1の実施形態に係る作業機械の油圧システムにおいて戻り油を分流させるときの第1切換弁及び第2切換弁の切換位置を示す油圧回路図である。
図2に示す第1の実施形態に係る作業機械の制御装置におけるバケット操作時の第1切換弁及び第2切換弁の制御ロジックの一例を示すブロック図である。
本発明の第2の実施形態に係る作業機械が備える油圧システムの構成を示す油圧回路図である。
図6に示す第2の実施形態に係る作業機械の制御装置におけるバケット操作時の第1切換弁及び第2切換弁の制御ロジックの一例を示すブロック図である。
本発明の第3の実施形態に係る作業機械が備える油圧システムの構成を示す油圧回路図である。
図8に示す第3の実施形態に係る作業機械の制御装置におけるバケット操作時の第1切換弁及び第2切換弁の制御ロジックの一例を示すブロック図である。
本発明のその他の実施形態の第1例に係る作業機械が備える油圧システムの構成を示す油圧回路図である。
その他の実施形態の第2例に係る作業機械が備える油圧システムの構成を示す油圧回路図である。
その他の実施形態の第3例に係る作業機械が備える油圧システムの構成を示す油圧回路図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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