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公開番号2024101999
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-30
出願番号2023220402
出願日2023-12-27
発明の名称不織布およびエアフィルター濾材
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D04H 1/4382 20120101AFI20240723BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】本発明は、高捕集効率なエアフィルター濾材に好適な不織布を提供する。
【解決手段】少なくとも3種類の有機繊維を含んで構成される不織布であって、繊維径が0.8μm未満であって平均繊維径が0.01~0.60μmの繊維A、繊維径が0.8μm以上であって平均繊維径が1.0~30μmの繊維Bおよび熱接着性の繊維Cを含み、目付が50g/m2以上であり、 (有機繊維全体の表面積)/(有機繊維全体の体積)≧3である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも3種類の有機繊維を含んで構成される不織布であって、繊維径が0.8μm未満であって平均繊維径が0.01~0.60μmの繊維A、繊維径が0.8μm以上であって平均繊維径が1.0~30μmの繊維Bおよび熱接着性の繊維Cを含み、目付が50g/m

以上であり、(有機繊維全体の表面積)/(有機繊維全体の体積)≧3であることを特徴とする不織布。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
粒径が0.15μmの粒子に対して99.99%以上の粒子捕集率をもつことを特徴とする請求項1に記載の不織布。
【請求項3】
平均ポアサイズが0.1~10μmである請求項1または2に記載の不織布。
【請求項4】
請求項1または2に記載の不織布を用いてなるエアフィルター濾材。
【請求項5】
請求項4に記載のエアフィルター濾材を用いてなるエアフィルター。
【請求項6】
請求項5に記載のエアフィルターを備えているファンフィルターユニット。
【請求項7】
請求項5に記載のエアフィルターを備えているクリーンルームまたは半導体製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エアフィルター濾材に好適な不織布とエアフィルター濾材に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、空間の清浄化に対する要求が高まっており、粒径2.5μm以下のダストによる健康問題への対策や、半導体や医薬品の製造における無塵化等、住環境から産業にいたる幅広い分野で、空気中の微細なダストを除去するエアフィルターが使用されている。特に、クリーンルームや半導体製造装置等、極めて高度に清浄な空気を必要とする空間においては、HEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air filter)やULPAフィルター(Ultra Low Penetration Air filter)に代表される、高性能なエアフィルターが使用されている。
特に半導体製造等におけるクリーンルームや半導体製造装置等にはULPAフィルターが使用されているが、ガラス繊維製の不織布を使用すると半導体製造に悪い影響を及ぼすボロンが排出されるため、PTFE製の多孔膜が一般的に選定され使用されている。しかし、PTFEの製造の際に副生されるPFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、自然界で分解されにくい環境破壊物質であり、また生体内に蓄積され毒性もあり代替材料が求められる等の課題があった。
そこで、近年の環境意識の高まりにより、より環境負荷の小さい、極細のポリエステル繊維からなり、優れたフィルター性能を有する不織布が種々提案されている。
例えば、特許文献1では、繊維直径が200~800nmのナノファイバーと、ナノファイバーよりも太い繊維、バインダー繊維の3種類のポリエステル繊維を含む不織布を用いたエアフィルター濾材が提案されている。この提案によると、プリーツ性および耐風圧変形性に優れる低圧力損失と高捕集性能を有するエアフィルター濾材を提供することができるとしている。
また、特許文献2では、繊維直径が100~1000nmのナノファイバーと、繊維直径が4~12μmの繊維、バインダー繊維の3種類のポリエステル繊維を含む不織布を用いたエアフィルター濾材が提案されている。この提案によると、高空隙構造を保持し、地合いの均一性に優れ、かつ薄膜でプリーツ加工性に優れる低圧力損失と高捕集性能を有するエアフィルター濾材を提供することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-140495号公報
特開2022-105839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の方法では、プリーツ性および耐風圧変形性に優れる不織布を得ることはできるものの、HEPAフィルターやULPAフィルターに必要とされる捕集効率には未達であり、高捕集効率の両立という観点においても効果が不十分であった。
【0005】
また、特許文献2記載の方法では、高空隙構造を保持し、薄膜でプリーツ加工性に優れる不織布を得ることができ、さらにHEPAフィルターに必要とされる捕集効率に到達し得る一方で、粒径が0.15μmの粒子に対して99.99%以上の粒子捕集率を持つ高捕集効率までには到達できておらず、半導体製造等に使用できるULPAフィルター向けのエアフィルター濾材として用いるという観点においては不十分であった。
【0006】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、半導体製造等に使用できる高捕集効率なエアフィルター濾材に好適な不織布及びそれを用いたエアフィルター濾材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、不織布を構成する有機繊維全体の表面積を該有機繊維全体の体積で割った値が3以上となるようにすることで、高捕集効率なエアフィルター濾材に好適に用いることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
上記課題は本発明、すなわち、少なくとも3種類の有機繊維を含んで構成される不織布であって、繊維径が0.8μm未満の繊維の平均繊維径が0.01~0.60μmの繊維A、繊維径が0.8μm以上の繊維の平均繊維径が1.0~30μmの繊維Bおよび熱接着性の繊維Cを含み、目付が50g/m

以上であり、(有機繊維全体の表面積)/(有機繊維全体の体積)≧3であることであることが好ましい。
【0009】
前記不織布はエアフィルター濾材に好適に採用することができ、さらに前記エアフィルター濾材はエアフィルターに好適に採用することができる。
【0010】
また、前記エアフィルターは、ファンフィルターユニット、クリーンルーム、半導体製造装置に好適に用いることができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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