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公開番号2024101219
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-29
出願番号2023005086
出願日2023-01-17
発明の名称炭素固定装置の気体導入機構
出願人アンヴァール株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01B 32/05 20170101AFI20240722BHJP(無機化学)
要約【課題】二酸化炭素を残しつつ、水分を除去した導入気体を燃焼反応室に導入することができる炭素固定装置の気体導入機構を提供する。
【解決手段】導入気体A3に含まれる二酸化炭素をマグネシウムと反応させる燃焼反応室30と、燃焼反応室30の廃熱を燃焼反応室30に導入される前の導入気体A0に伝える伝熱手段101と、伝熱手段101により加熱された導入気体A1から水分を回収する水回収手段23,25と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
導入気体に含まれる二酸化炭素をマグネシウムと反応させる燃焼反応室と、
前記燃焼反応室の廃熱を前記燃焼反応室に導入される前の導入気体に伝える伝熱手段と、
前記伝熱手段により加熱された導入気体から水分を回収する水回収手段と、
を備えることを特徴とする炭素固定装置の気体導入機構。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記伝熱手段は、前記燃焼反応室内に設けられ前記燃焼反応室に導入される前の導入気体が流れる流路であることを特徴とする請求項1に記載の炭素固定装置の気体導入機構。
【請求項3】
前記伝熱手段は、前記燃焼反応室内に設けられる流路と接続され、該流路を流れる熱媒と前記燃焼反応室に導入される前の導入気体との熱交換を行う熱交換器であることを特徴とする請求項1に記載の炭素固定装置の気体導入機構。
【請求項4】
前記伝熱手段は、前記燃焼反応室の外周に設けられ前記燃焼反応室に導入される前の導入気体が流れる流路であることを特徴とする請求項1に記載の炭素固定装置の気体導入機構。
【請求項5】
前記伝熱手段は、前記燃焼反応室の外周に設けられる流路と接続され、該流路を流れる熱媒と前記燃焼反応室に導入される前の導入気体との熱交換を行う熱交換器であることを特徴とする請求項1に記載の炭素固定装置の気体導入機構。
【請求項6】
前記伝熱手段は、前記燃焼反応室から排出された高温の気体が流れる流路と接続され、該流路を流れる高温の気体と前記燃焼反応室に導入される前の導入気体との間で熱交換を行う熱交換器であることを特徴とする請求項1に記載の炭素固定装置の気体導入機構。
【請求項7】
前記水回収手段は、前記伝熱手段により加熱された導入気体を加圧する圧縮機であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の炭素固定装置の気体導入機構。
【請求項8】
前記水回収手段は、前記伝熱手段により加熱された導入気体と熱媒との間で熱交換を行う熱交換器であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の炭素固定装置の気体導入機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素固定装置の気体導入機構に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、火力発電、ガスフレアリング等で化石燃料の燃焼に伴って発生した二酸化炭素を低減するために、炭素固定を行う技術が知られている。このような技術には、化学反応を利用して二酸化炭素を捕集し、炭素固定を行うものがある。
【0003】
特許文献1の炭素固定装置は、二酸化炭素とマグネシウムを反応室に導入し、燃焼させることにより炭素固定を行い、主に酸化マグネシウムと炭素からなる混合物を生成する。また、特許文献1においては、二酸化炭素とマグネシウムの燃焼反応により発生する約1500℃~約3000℃の高温高圧の気体を利用してガスタービン発電装置により発電を行うことで、二酸化炭素を発生させることなくクリーンエネルギを創出できるようになっている。
【0004】
また、特許文献1の炭素固定装置は、還元装置において生成される二酸化炭素をマグネシウムと燃焼反応させることにより炭素固定を行っているが、還元装置で得られる導入気体には、二酸化炭素の他に窒素、水素、酸素、水蒸気等の不純物が含まれているため、パルスストリーマ放電によって発生する非熱平衡プラズマにより、これらの不純物を反応させ、ある程度の量まで減らしたものを燃焼反応に利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-84237号公報(第5頁~第9頁、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の炭素固定装置にあっては、パルスストリーマ放電による処理によって導入気体から不純物をある程度の量まで減らすことは可能であるが、水分を完全に除去することが難しく、導入気体に水分が残っていると、反応室における二酸化炭素とマグネシウムによる燃焼反応による高熱(2000℃以上)により水が分解して酸素と水素を発生させてしまい、所定濃度の酸素と水素が混合された状態となると水素爆発を起こす虞があるため、常時、反応室内の酸素と水素の濃度を適正に管理して安全性を確保しなければならないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、二酸化炭素を残しつつ、水分を除去した導入気体を燃焼反応室に導入することができる炭素固定装置の気体導入機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明の炭素固定装置の気体導入機構は、
導入気体に含まれる二酸化炭素をマグネシウムと反応させる燃焼反応室と、
前記燃焼反応室の廃熱を前記燃焼反応室に導入される前の導入気体に伝える伝熱手段と、
前記伝熱手段により加熱された導入気体から水分を回収する水回収手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、燃焼反応室に導入される前の導入気体に、伝熱手段によって燃焼反応室における二酸化炭素とマグネシウムの反応により得られる高温の廃熱を伝えることにより加熱し、該導入気体中の水分を水回収手段によって回収することにより、二酸化炭素を残しつつ、水分を除去した導入気体を燃焼反応室に導入することができる。
【0009】
前記伝熱手段は、前記燃焼反応室内に設けられ前記燃焼反応室に導入される前の導入気体が流れる流路であることを特徴としている。
この特徴によれば、燃焼反応室内の高温の廃熱により燃焼反応室内に設けられる流路内を流れる導入気体を効率よく高温に加熱することができる。
【0010】
前記伝熱手段は、前記燃焼反応室内に設けられる流路と接続され、該流路を流れる熱媒と前記燃焼反応室に導入される前の導入気体との熱交換を行う熱交換器であることを特徴としている。
この特徴によれば、熱交換器により燃焼反応室内の高温の廃熱により加熱された流路内の熱媒と導入気体との熱交換を行うことにより、導入気体の加熱温度の調整を行いやすい。
(【0011】以降は省略されています)

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