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公開番号2024166918
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023083350
出願日2023-05-19
発明の名称硫化金属化合物担持体、およびその製造方法
出願人ニダイキ株式会社
代理人個人,個人
主分類C01G 3/12 20060101AFI20241122BHJP(無機化学)
要約【課題】常温で固体であるためハンドリング性が良好であり、長期間に亘って良好な酸化特性を発現可能な硫化金属化合物担持体を提供する。
【解決手段】熱濃硫酸50重量部と銅粉末50重量部とを混合し、十分に撹拌した。しかる後、その混合組成物を、200℃の温度で30分間加熱し、加熱直後の混合組成物中に、12.5重量部の珪藻土の微粉末を添加して混合することによって固化物を得た。さらに、その固化物を、室温中で冷却した後に、粉砕機を用いて平均粒径が約10μmになるように粉砕することによって、微粉粒形状の硫化金属化合物担持体を得た。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱濃硫酸と金属とを反応させてなる硫化金属化合物を珪藻土に担持させたことを特徴とする硫化金属化合物担持体。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記金属が銅であることを特徴とする請求項1に記載の硫化金属化合物担持体。
【請求項3】
熱濃硫酸と金属とを反応させた硫化金属化合物を珪藻土に担持させてなる硫化金属化合物を製造するための製造方法であって、
以下のa,bの工程を有することを特徴とする硫化金属化合物の製造方法。
a.30~70重量部の熱濃硫酸と70~30重量部の金属粉末と5~50重量部の珪藻土の微粉末とを混合して、所定の時間だけ190~210℃の温度で加熱することによって固化させる混合加熱工程
b.前記混合加熱工程によって得られた固化物を粉砕して微粉粒にする粉砕工程
【請求項4】
前記混合加熱工程が、以下のα~γの工程からなるものであることを特徴とする請求項3に記載の硫化金属化合物の製造方法。
α.30~70重量部の熱濃硫酸と70~30重量部の金属粉末とを混合する第一混合工程
β.前記第一混合工程で混合された混合組成物を、180~220℃の温度で所定の時間だけ加熱する加熱工程
γ.加熱直後の混合組成物中に、5~50重量部の珪藻土の微粉末を攪拌しながら添加して混合する第二混合工程

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高い酸化特性を発揮する酸化剤として利用可能な硫化金属化合物担持体に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
硫酸は、強い酸性を有する液状の化学物質であり、酸化剤(プロトン供与体)として、特許文献1,2の如き肥料の製造、鉱物処理、石油精製、廃水処理剤、化学合成の原料や、鉛蓄電池の電解質等の用途に利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-246288号公報
特開2006-143509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、硫酸は、脱水作用が強く、水に加えると発熱してしまうため、水分を多く含む物質に対して大量に使用することが困難である上、人体の組織に接触すると、重度の酸性化学熱傷を引き起こしてしまうため、必ずしもハンドリング性が良好であるとは言えない。
【0005】
本発明の目的は、上記した酸化剤としての硫酸が有する問題点を解消し、常温で固体であるためハンドリング性が良好であり、長期間に亘って良好な酸化特性(プロトン供与特性)を発現可能な(すなわち、酸化剤として利用可能な)硫化金属化合物担持体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の内、請求項1に記載された発明は、熱濃硫酸と金属とを反応させてなる硫化金属化合物を珪藻土に担持させたことを特徴とする硫化金属化合物担持体である。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記金属が銅であることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載された発明は、熱濃硫酸と金属とを反応させた硫化金属化合物を珪藻土に担持させてなる硫化金属化合物を製造するための製造方法であって、以下のa,bの工程を有することを特徴とするものである。
a.30~70重量部の熱濃硫酸と70~30重量部の金属粉末と5~50重量部の珪藻土の微粉末とを混合して、所定の時間だけ190~210℃の温度で加熱することによって固化させる混合加熱工程
b.前記混合加熱工程によって得られた固化物を粉砕して微粉粒にする粉砕工程
【0009】
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記混合加熱工程が、以下のα~γの工程からなるものであることを特徴とする。
α.30~70重量部の熱濃硫酸と70~30重量部の金属粉末とを混合する第一混合工程
β.前記第一混合工程で混合された混合組成物を、180~220℃の温度で所定の時間だけ加熱する加熱工程
γ.加熱直後の混合組成物(金属が沈殿して液体と分離している状態)中に、5~50重量部の珪藻土の微粉末を攪拌しながら添加して混合する(混合して固化させる)第二混合工程
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の硫化金属化合物担持体は、常温で安定して固体状態を保つ上、他の物質と接触しても急激な反応が起こらないため、一度に大量に使用することができ、ハンドリング性が良好である。その上、残存した硫酸成分が、水等の溶媒中で容易に電離して高い酸化特性を発現するため、強力な酸化剤として利用することができる。さらに、その酸化剤としての性質を長時間に亘って持続させることができる。したがって、請求項1に記載の硫化金属化合物担持体は、肥料、廃水処理剤、イオン交換樹脂、電池、セパレータ等の製造原料、鉱物処理、石油精製、化学合成等のきわめて広範な用途に利用することが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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