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公開番号2024166831
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-29
出願番号2023083207
出願日2023-05-19
発明の名称炭化水素の直接分解方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類C01B 3/26 20060101AFI20241122BHJP(無機化学)
要約【課題】炭化水素の転化率を向上させた炭化水素の直接分解方法を提供する。
【解決手段】炭化水素をカーボン及び水素に直接分解する炭化水素の直接分解方法は、鉄製の複数の粒子の集合体の非担持触媒である触媒に、メタンと2つ以上の炭素原子を有する炭化水素とを含む原料ガスを接触させるステップを備え、原料ガス中の2つ以上の炭素原子を有する炭化水素の濃度は0.02~10vol%である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
炭化水素をカーボン及び水素に直接分解する炭化水素の直接分解方法であって、
鉄製の複数の粒子の集合体の非担持触媒である触媒に、メタンと2つ以上の炭素原子を有する炭化水素とを含む原料ガスを接触させるステップを備え、
前記原料ガス中の前記2つ以上の炭素原子を有する炭化水素の濃度は0.02~10vol%である炭化水素の直接分解方法。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記原料ガス中の前記2つ以上の炭素原子を有する炭化水素の濃度は0.5~9.7vol%である、請求項1に記載の炭化水素の直接分解方法。
【請求項3】
前記複数の粒子の粒径の範囲は32~180μmである、請求項1に記載の炭化水素の直接分解方法。
【請求項4】
前記触媒に前記原料ガスを接触させるステップは700~800℃の温度範囲で行われる、請求項1または2に記載の炭化水素の直接分解方法。
【請求項5】
前記触媒に前記原料ガスを接触させた後のガスの一部を前記原料ガスに混合させて前記触媒に接触させる、請求項1または2に記載の炭化水素の直接分解方法。
【請求項6】
前記原料ガスは都市ガスである、請求項5に記載の炭化水素の直接分解方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、炭化水素の直接分解方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
現状、各種エネルギーの製造は、石油や石炭、天然ガス等の化石燃料に大きく依存しているが、地球環境保全等の観点からは、化石燃料の燃焼によって放出される二酸化炭素の排出量の増加が問題視されている。2015年に合意されたパリ協定では、気候変動問題に対応するために、二酸化炭素の排出量の低減が要求されているが、火力発電所等では、化石燃料の燃焼による二酸化炭素の排出量の削減が重要な課題となっている。排出された二酸化炭素を分離・回収するプロセスが精力的に検討されている一方で、化石燃料の代替燃料を用いて、二酸化炭素を排出せずにエネルギーを製造する技術も検討されている。
【0003】
そこで、化石燃料の代替燃料として、燃焼によって二酸化炭素を排出しないクリーンな燃料である水素が注目されている。水素は例えば、天然ガスに含まれるメタンを水蒸気改質することによって製造することができる。しかし、この製造方法では副生成物として一酸化炭素が生成し、一酸化炭素は最終的に酸化されて二酸化炭素として排出されてしまう。一方で、化石燃料を使用せずに水から水素を製造する方法として、水電解法や光触媒法等が検討されているが、これらの方法では多大なエネルギーを必要として経済的に問題がある。
【0004】
これに対し、メタンを直接分解させて水素及びカーボンを製造する方法が開発されている。メタンの直接分解の特徴は、二酸化炭素を排出せずに水素燃料を得られる点、並びに、副生するカーボンは固体であるため容易に固定化できるとともに、カーボンそのものを電極材料やタイヤ材料、建築材料等の幅広い用途に有効利用できる点にある。これまで、担持触媒と炭化水素ガスとを接触させることにより、炭化水素を水素とカーボンとに直接分解する方法が開発されているが、炭化水素の直接分解反応の生成物であるカーボンが触媒に付着することにより、短時間で触媒活性が低下してしまうことが問題となっていた。
【0005】
これに対し、本開示の出願人は、特許文献1に記載されるように、鉄製の複数の粒子の集合体の非担持触媒である触媒を使用して、炭化水素をカーボン及び水素に直接分解する方法を開発した。この方法によれば、炭化水素の直接分解反応の生成物であるカーボンが触媒に付着しても、新たな活性点を発現させることで活性が維持されるので、この反応の活性を長く維持することができると考察した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第7089235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の出願人は、特許文献1に記載された炭化水素の直接分解方法をさらに発展させて、炭化水素の転化率を向上させる方法を見出した。
【0008】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも1つの実施形態は、炭化水素の転化率を向上させた炭化水素の直接分解方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本開示に係る炭化水素の直接分解方法は、炭化水素をカーボン及び水素に直接分解する炭化水素の直接分解方法であって、鉄製の複数の粒子の集合体の非担持触媒である触媒に、メタンと2つ以上の炭素原子を有する炭化水素とを含む原料ガスを接触させるステップを備え、前記原料ガス中の前記2つ以上の炭素原子を有する炭化水素の濃度は0.02~10vol%である。
【発明の効果】
【0010】
本開示の炭化水素の直接分解方法によれば、メタンのみを含む原料ガスを使用する場合に比べて炭化水素の転化率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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