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公開番号2025001635
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2024063989
出願日2024-04-11
発明の名称酸水酸化物及びそれからなる蛍光発光体並びにそれらの製造方法
出願人学校法人神奈川大学
代理人個人
主分類C01G 15/00 20060101AFI20241225BHJP(無機化学)
要約【課題】より高温域でも水の脱離を抑制できる新しい酸水酸化物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(1)で表され、六方晶構造を有する酸水酸化物によれば、600~750℃の高温域でも水の脱離が抑制され、高い熱安定性を備える。このような酸水酸化物は、例えばSr源又はBa源となる化合物とGa源となる化合物とを含む混合体又はそれを焼成して得た前駆体酸化物を50体積%以上の水蒸気を含む雰囲気下にて300℃以上で加熱することで得られる。下記一般式(1)中、Aは、Sr又はBaであり、Zは、H又はDであり、xは、(6.5-0.5y)であり、yは、0.7以上1.3以下である。また、この酸水酸化物は、蛍光発光体としても有用である。
A2Ga3Ox(OZ)y ・・・・(1)
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表され、六方晶構造を有する酸水酸化物。


Ga



(OZ)

・・・・(1)
(一般式(1)中、Aは、Sr又はBaであり、Zは、H又はDであり、xは、(6.5-0.5y)であり、yは、0.7以上1.3以下である。)
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
窒素中での熱重量分析において、昇温速度10℃/分で25℃から900℃まで昇温したとき、600℃以上900℃以下における水脱離による質量減少が加熱前の質量に対して1質量%以上である請求項1記載の酸水酸化物。
【請求項3】
窒素中での熱重量分析において、昇温速度10℃/分で25℃から600℃まで昇温したときの質量減少が加熱前の質量に対して1質量%未満である請求項1記載の酸水酸化物。
【請求項4】
CuKα線をX線源としたX線回折測定によって測定した回折パターンにおける回折ピークが少なくとも、
2θ=9.36°~9.80°、12.82°~13.56°、18.29°~19.61°、25.89°~28.37°、27.61°~30.39°及び29.90°~33.22°
の各範囲に現れる結晶構造を有する請求項1記載の酸水酸化物。
【請求項5】
Sr

Ga



(OH)、Sr

Ga



(OD)、Ba

Ga



(OH)又はBa

Ga



(OD)の化学式で表されることを特徴とする請求項1記載の酸水酸化物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項記載の酸水酸化物からなる蛍光発光体。
【請求項7】
Sr源又はBa源となる化合物とGa源となる化合物とを含む混合体を、50体積%以上の水蒸気を含む雰囲気下にて300℃以上で加熱して酸水酸化物を得る酸水酸化物化工程を備えた、下記一般式(1)で表される酸水酸化物の製造方法。


Ga



(OZ)

・・・・(1)
(一般式(1)中、Aは、Sr又はBaであり、Zは、H又はDであり、xは、(6.5-0.5y)であり、yは、0.7以上1.3以下である。)
【請求項8】
Sr源又はBa源となる化合物とGa源となる化合物とを含む混合体を焼成して前駆体酸化物とする前駆体酸化物調製工程と、この工程で得た前駆体酸化物を50体積%以上の水蒸気を含む雰囲気下にて300℃以上で加熱して酸水酸化物を得る酸水酸化物化工程を備えた、下記一般式(1)で表される酸水酸化物の製造方法。


Ga



(OZ)

・・・・(1)
(一般式(1)中、Aは、Sr又はBaであり、Zは、H又はDであり、xは、(6.5-0.5y)であり、yは、0.7以上1.3以下である。)
【請求項9】
前記混合体が、Sr源又はBa源となる化合物とGa源となる化合物とキレート化合物とを混合してなるゲルであることを特徴とする請求項8記載の酸水酸化物の製造方法。
【請求項10】
さらに、前記酸水酸化物化工程を経た酸水酸化物を不活性ガスの雰囲気下で熱処理するアニール工程を備えることを特徴とする請求項7~9のいずれか1項記載の酸水酸化物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸水酸化物及びそれからなる蛍光発光体並びにそれらの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
酸水酸化物は、複数種のアニオンが同一化合物に含まれる複合アニオン化合物の一種であり、酸化物イオン(O
2-
)と水酸化物イオン(OH

)とが共存する化合物である。複合アニオン化合物は、単純な酸化物と比較して特異な結晶構造や配位環境を備えていることから、酸水酸化物では酸化物にはない特性を利用して触媒、触媒担体、イオン伝導体、電極触媒等への応用が期待されている。
【0003】
ところで、触媒、触媒担体、イオン導伝導体、電極触媒等の各種材料は、その用途によっては、中温域(400~600℃)や高温域(600~800℃)で用いられることもある。しかしながら、酸水酸化物は、通常、その結晶格子中に内包される水分子が約300℃までしか安定に存在できず、中温域では水が脱離するため、このような温度で酸化物イオン(O
2-
)と水酸化物イオン(OH

)が共存する酸水酸化物に特異的な結晶構造を維持することができない。このことは、上記のような特異な特性を備えた酸水酸化物の用途を著しく狭めるものである。
【0004】
このような材料として、例えば非特許文献1には、正方晶の酸水酸化物Ba

In



(H

O)

が、約300℃より水の脱離を生じ、中温域で酸水酸化物の結晶構造を維持できないことが報告されている。なお、この正方晶Ba

In



(H

O)

は、300℃以下の低温ではプロトン伝導性を有する材料であるが、約300℃以上の乾燥雰囲気では、水の脱離により結晶構造を維持できず、そのプロトン伝導性が失われるとされる。
【0005】
こうした状況のもと、特定の結晶構造を有するBa

In



(OH)

酸水酸化物が高い熱的安定性を備えることが本発明者らにより見出された(特許文献1を参照)。この酸水酸化物は、600℃程度の中温域まで水の脱離による質量減少を殆ど生じず、これまでの酸水酸化物に比べて広い応用範囲を提供するものと言える。
【0006】
ところで、現代社会において照明やプロジェクタ等の光源として、従来の白熱灯に代えてLED等の素子が用いられるようになって久しい。これらの素子では、無機物からなる蛍光体に特定の波長の光を照射して生じた発光を用いるタイプのものがあり、そこで用いられる蛍光体には、所望の波長の発光を高強度で得ること等を目的として希土類化合物を用いるのが一般的である(例えば、特許文献2等を参照)。しかしながら、希土類元素等の所謂レアメタルは、資源としての埋蔵量が少なく、また産出国が限られること等から、資源の枯渇や地政学的な影響を常に考慮しなければならない材料と言える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-70203号公報
特開2019-6967号公報
【非特許文献】
【0008】
J.Bielecki,S.F.Parker,L.Mazzei,L.Borjessona,M.Karlsson,J.Mater.Chem.A 4,1225(2016).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、より高温域でも水の脱離を抑制できる新しい酸水酸化物を提供すること、及びレアメタルフリーな新しい蛍光体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、Sr源又はBa源となる化合物とGa源となる化合物とを含む混合体又はそれを焼成して得た前駆体酸化物に高温条件下で高濃度の水蒸気を作用させる酸水酸化物化反応を行うことにより、Sr-Ga酸水酸化物又はBa-Ga酸水酸化物が得られ、この酸水酸化物が600~750℃程度の高温域でも水の脱離を抑制する高い熱安定性を備えること、及び意外にもこれらの酸水酸化物が蛍光発光を示すことを見出した。本発明は、こうした知見に基づいてなされたものであり、次のようなものを提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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