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公開番号2024179546
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098477
出願日2023-06-15
発明の名称二酸化炭素の放出方法
出願人東京都公立大学法人
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01B 32/50 20170101AFI20241219BHJP(無機化学)
要約【課題】アミン化合物と二酸化炭素との反応物であるカルバミン酸誘導体を用いる二酸化炭素の放出方法であって、カルバミン酸誘導体含有液として、アミン化合物と二酸化炭素との反応物を含有する反応液を用いない、新規の二酸化炭素の放出方法の提供。
【解決手段】イソホロンジアミン、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン)及び4,4’-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)からなる群より選択される1種又は2種以上と、二酸化炭素と、の反応物を、メタノール、エタノール及びN,N-ジメチルホルムアミドからなる群より選択される1種の溶媒中又は2種以上の混合溶媒中で分散させることで、分散液を調製する工程と、前記分散液を加熱処理するか、又は前記分散液を加熱せずに前記分散液中に不活性ガスを供給することにより、前記反応物から前記二酸化炭素を放出させる工程と、を有する、二酸化炭素の放出方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素の放出方法であって、
前記二酸化炭素の放出方法は、イソホロンジアミン、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン)及び4,4’-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)からなる群より選択される1種又は2種以上と、二酸化炭素と、の反応物を、メタノール、エタノール及びN,N-ジメチルホルムアミドからなる群より選択される1種の溶媒中又は2種以上の混合溶媒中で分散させることで、分散液を調製する工程と、前記分散液を加熱処理するか、又は前記分散液を加熱せずに前記分散液中に不活性ガス又は空気を供給することにより、前記反応物から前記二酸化炭素を放出させる工程と、を有する、二酸化炭素の放出方法。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
前記二酸化炭素を放出させる工程において、前記分散液中に窒素ガスを供給しながら、前記分散液を加熱処理する、請求項1に記載の二酸化炭素の放出方法。
【請求項3】
前記二酸化炭素を放出させる工程において、前記分散液に超音波振動を加えながら、若しくは前記分散液を撹拌しながら、前記分散液を加熱処理するか、又は、前記分散液を加熱処理してから、前記分散液に超音波振動を加えるか、若しくは前記分散液を撹拌する、請求項1又は2に記載の二酸化炭素の放出方法。
【請求項4】
前記二酸化炭素を放出させる工程において、前記不活性ガス又は空気を供給せずに、前記分散液を加熱処理する、請求項1又は2に記載の二酸化炭素の放出方法。
【請求項5】
前記分散液を加熱処理するときの加熱温度が60℃以下である、請求項1又は2に記載の二酸化炭素の放出方法。
【請求項6】
前記不活性ガス又は空気を、20~110mL/minの流量で、前記分散液中に供給する、請求項1又は2に記載の二酸化炭素の放出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素の放出方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
二酸化炭素ガスは、温室効果ガスであり、大気中での濃度が上昇することによって、地球温暖化の原因となる。地球上ではこれまでに、文明の進歩によって化石燃料の大量消費が続き、二酸化炭素の排出量が増大し続けてきた。これに対して、植物は光合成によって二酸化炭素を吸収して酸素を放出する。しかし、世界的規模で森林伐採が進み、植物が大量に失われてきており、二酸化炭素の消費量が減少し続けてきている。その結果、大気中の二酸化炭素の濃度が上昇してきており、温暖化が原因と考えられる様々な弊害が、世界的規模で認められる。このような背景から、大気中の二酸化炭素を吸収して固定化する技術が、種々検討されている。
【0003】
例えば、アミノ基を有する特定範囲のアミン化合物を溶媒中に溶解させ、得られたアミン化合物溶液に、二酸化炭素ガスを吸収させ、前記アミン化合物を、そのアミノ基において二酸化炭素と反応させて、アミノ基(-NH

)がカルボキシアミノ基(-NH-C(=O)-OH)となったカルバミン酸誘導体を生成させることで、二酸化炭素を吸収して固定化する技術が開示されている(特許文献1参照)。前記アミン化合物溶液中でカルバミン酸誘導体が生成した、カルバミン酸誘導体含有液は、カルバミン酸誘導体が析出している分散液と、カルバミン酸誘導体が析出していない溶液と、のいずれにもなり得るのであり、いずれとなるかは、カルバミン酸誘導体と溶媒の組み合わせに依存する。
【0004】
前記特許文献1には、さらに、前記カルバミン酸誘導体含有液を加熱処理することで、前記カルバミン酸誘導体から二酸化炭素ガスを放出させ、前記アミン化合物を再生できること、再生させた前記アミン化合物を再度アミン化合物溶液として、二酸化炭素ガスを吸収させ、放出させることができることも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2022/085789号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1で開示されている二酸化炭素の放出方法は、カルバミン酸誘導体含有液をそのまま加熱処理することで、二酸化炭素の吸収と放出を連続して行うことができるため、工程が簡略化できる点で有利である。しかし、この二酸化炭素の放出方法では、加熱処理の対象が、カルバミン酸誘導体含有液、すなわち、アミン化合物と二酸化炭素との反応物を含有する反応液であり、二酸化炭素の放出剤として、その組成が限定されており、二酸化炭素をより効率的に放出させるための検討が不十分であった。二酸化炭素の放出剤の構成がこのように限定されていなければ、例えば、二酸化炭素の放出は、加熱処理温度の低温化等によるさらなる効率化の可能性がある。そこで、新規の二酸化炭素の放出方法の開発が望まれている。
【0007】
本発明は、アミン化合物と二酸化炭素との反応物であるカルバミン酸誘導体を用いる二酸化炭素の放出方法であって、カルバミン酸誘導体含有液として、アミン化合物と二酸化炭素との反応物を含有する反応液を用いない、新規の二酸化炭素の放出方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の構成を採用する。
[1] 二酸化炭素の放出方法であって、前記二酸化炭素の放出方法は、イソホロンジアミン、4,4’-メチレンビス(シクロヘキシルアミン)及び4,4’-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)からなる群より選択される1種又は2種以上と、二酸化炭素と、の反応物を、メタノール、エタノール及びN,N-ジメチルホルムアミドからなる群より選択される1種の溶媒中又は2種以上の混合溶媒中で分散させることで、分散液を調製する工程と、前記分散液を加熱処理するか、又は前記分散液を加熱せずに前記分散液中に不活性ガス又は空気を供給することにより、前記反応物から前記二酸化炭素を放出させる工程と、を有する、二酸化炭素の放出方法。
[2] 前記二酸化炭素を放出させる工程において、前記分散液中に窒素ガスを供給しながら、前記分散液を加熱処理する、[1]に記載の二酸化炭素の放出方法。
[3] 前記二酸化炭素を放出させる工程において、前記分散液に超音波振動を加えながら、若しくは前記分散液を撹拌しながら、前記分散液を加熱処理するか、又は、前記分散液を加熱処理してから、前記分散液に超音波振動を加えるか、若しくは前記分散液を撹拌する、[1]又は[2]に記載の二酸化炭素の放出方法。
[4] 前記二酸化炭素を放出させる工程において、前記不活性ガス又は空気を供給せずに、前記分散液を加熱処理する、[1]~[3]のいずれか一項に記載の二酸化炭素の放出方法。
【0009】
[5] 前記分散液を加熱処理するときの加熱温度が60℃以下である、請求項[1]~[4]のいずれか一項に記載の二酸化炭素の放出方法。
[6] 前記不活性ガス又は空気を、20~110mL/minの流量で、前記分散液中に供給する、[1]~[3]及び[5]のいずれか一項に記載の二酸化炭素の放出方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アミン化合物と二酸化炭素との反応物であるカルバミン酸誘導体を用いる二酸化炭素の放出方法であって、カルバミン酸誘導体含有液として、アミン化合物と二酸化炭素との反応物を含有する反応液を用いない、新規の二酸化炭素の放出方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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