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公開番号
2025012596
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023115537
出願日
2023-07-13
発明の名称
燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システム、発電設備
出願人
一般財団法人電力中央研究所
代理人
個人
,
個人
主分類
C01B
21/40 20060101AFI20250117BHJP(無機化学)
要約
【課題】エネルギーを大幅に低減して反応性窒素を有効に利用(再利用)する。
【解決手段】NO
X
の排出を伴う燃焼手段1と、燃焼手段1で排出されたNO
X
を水溶性のN
2
O
5
に酸化する酸化手段2と、酸化されたN
2
O
5
を溶解してNO
3
-
にする溶解・酸化手段3と、溶解されたNO
3
-
を硝酸塩に変換して回収する第1変換手段4と、溶解されたNO
3
-
を還元してNH
4
+
にすると共に、還元されたNH
4
+
をNH
3
やアンモニウム塩に変換して回収する還元手段5、及び、NH
3
変換手段6とを備えた。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
の排出を伴う燃焼手段と、
前記燃焼手段で排出された、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を水溶性の窒素酸化物に酸化する酸化手段と、
前記酸化手段で酸化された水溶性の窒素酸化物を溶解もしくは溶解、酸化してNO
3
-
にする溶解・酸化手段と、
前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
を硝酸塩に変換して回収する第1変換手段とを備えた
ことを特徴とする燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システム。
続きを表示(約 2,700 文字)
【請求項2】
水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
の排出を伴う燃焼手段と、
前記燃焼手段で排出された、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を水溶性の窒素酸化物に酸化する酸化手段と、
前記酸化手段で酸化された水溶性の窒素酸化物を溶解もしくは溶解、酸化してNO
3
-
にする溶解・酸化手段と、
前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
を、NH
3
もしくはアンモニウム塩、または、NH
3
及びアンモニウム塩に変換して回収する第2変換手段とを備えた
ことを特徴とする燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システム。
【請求項3】
水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
の排出を伴う燃焼手段と、
前記燃焼手段で排出された、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を水溶性の窒素酸化物に酸化する酸化手段と、
前記酸化手段で酸化された水溶性の窒素酸化物を溶解もしくは溶解、酸化してNO
3
-
にする溶解・酸化手段と、
前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
を硝酸塩に変換して回収する第1変換手段と、
前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
を、NH
3
もしくはアンモニウム塩、または、NH
3
及びアンモニウム塩に変換して回収する第2変換手段とを備えた
ことを特徴とする燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システム。
【請求項4】
請求項2もしくは請求項3に記載の燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システムにおいて、
前記第2変換手段は、
前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
を還元してNH
4
+
にすると共に、還元されたNH
4
+
をNH
3
もしくはアンモニウム塩、または、NH
3
及びアンモニウム塩に変換して回収する
ことを特徴とする燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システム。
【請求項5】
請求項2もしくは請求項3に記載の燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システムにおいて、
前記第2変換手段で変換されたNH
3
が、前記燃焼手段の燃料とされる
ことを特徴とする燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システム。
【請求項6】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システムにおいて、
前記燃焼手段は、燃料が燃焼されることで高圧流体を得るものである
ことを特徴とする燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システム。
【請求項7】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システムにおいて、
前記燃焼手段は、燃料が燃焼されることで動力を得る機関である
ことを特徴とする燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システム。
【請求項8】
水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
の排出を伴う燃焼手段と、
前記燃焼手段の燃焼で得られた高圧流体を膨張して発電動力を得る膨張タービンと、
発電動力を得た後の排ガスを処理する排ガス処理手段とを備え、
前記排ガス処理手段は、
排ガス中の、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を水溶性の窒素酸化物に酸化する酸化手段と、
前記酸化手段で酸化された水溶性の窒素酸化物を溶解もしくは溶解、酸化してNO
3
-
にする溶解・酸化手段と、
前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
を硝酸塩に変換し硝酸塩を回収する第1変換手段とを有する
ことを特徴とする発電設備。
【請求項9】
水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
の排出を伴う燃焼手段と、
前記燃焼手段の燃焼で得られた高圧流体を膨張して発電動力を得る膨張タービンと、
発電動力を得た後の排ガスを処理する排ガス処理手段とを備え、
前記排ガス処理手段は、
排ガス中の、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を水溶性の窒素酸化物に酸化する酸化手段と、
前記酸化手段で酸化された水溶性の窒素酸化物を溶解もしくは溶解、酸化してNO
3
-
にする溶解・酸化手段と、
前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
をNH
3
もしくはアンモニウム塩、または、NH
3
及びアンモニウム塩に変換して回収する第2変換手段とを有する
ことを特徴とする発電設備。
【請求項10】
水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
の排出を伴う燃焼手段と、
前記燃焼手段の燃焼で得られた高圧流体を膨張して発電動力を得る膨張タービンと、
発電動力を得た後の排ガスを処理する排ガス処理手段とを備え、
前記排ガス処理手段は、
排ガス中の、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を水溶性の窒素酸化物に酸化する酸化手段と、
前記酸化手段で酸化された水溶性の窒素酸化物を溶解もしくは溶解、酸化してNO
3
-
にする溶解・酸化手段と、
前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
を硝酸塩に変換し硝酸塩を回収する第1変換手段と、
前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
をNH
3
もしくはアンモニウム塩、または、NH
3
及びアンモニウム塩に変換して回収する第2変換手段とを有する
ことを特徴とする発電設備。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼プロセスにおいて排出される、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を有価な反応性窒素として回収する回収システム、及び、発電設備に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
窒素は生活に不可欠なものであり、アンモニア(NH
3
)などの反応性窒素として、例えば、肥料などとして使用されている。また、燃焼用の燃料としての使用が検討されている。NH
3
を燃焼用の燃料として使用することで、脱炭素社会の要望に応えることができると考えられている。使用後に排出される反応性窒素(窒素含有ガスや窒素含有排水)の大半はN
2
(窒素分子)に無害化することができる(例えば、特許文献1)。
【0003】
NH
3
を得るためには、外部のエネルギーを用いて、大気中のN
2
と化石燃料から製造したH
2
(水素分子)を反応させる。そして、例えば、燃焼排ガスに含まれるNO
X
は、外部のエネルギーと、還元剤としてのNH
3
を用いてN
2
に分解して無害化(脱硝)されている。
【0004】
このように、NH
3
などの反応性窒素は、様々な分野で利用されているのが現状である。脱炭素社会の構築が重要になってきている状況で、NH
3
などの脱炭素燃料の需要は大幅に増加することが考えられている。このような状況において、エネルギーを用いて無害化していた反応性窒素に対し、エネルギーを大幅に低減して有効に利用できる技術の出現が望まれているのが実情であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-189719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、燃焼プロセスにおいて排出される、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を反応性窒素として回収することで、エネルギーを大幅に低減して反応性窒素を有効に利用(再利用)することができる燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システムを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、燃焼プロセスにおいて排出される、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を反応性窒素として回収することで、エネルギーを大幅に低減して反応性窒素を有効に利用(再利用)することができる排ガス処理手段を備えた発電設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の燃焼プロセスにおける反応性窒素の回収システムは、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
の排出を伴う燃焼手段と、(燃焼手段の排気系に配され)前記燃焼手段で排出された、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を水溶性の窒素酸化物に酸化する酸化手段と、前記酸化手段で酸化された水溶性の窒素酸化物を溶解もしくは溶解、酸化してNO
3
-
にする溶解・酸化手段と、前記溶解・酸化手段で溶解もしくは溶解、酸化されたNO
3
-
を硝酸塩に変換して回収する第1変換手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項1に係る本発明では、燃焼手段の排ガスの、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
から硝酸塩を得て回収することができる。このため、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を低減するための対策をする必要がない燃焼手段を用いることができる。例えば、二段燃焼の比率(二段燃焼率)を上げたり、空気比を下げたりして、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
の発生を抑制する必要がない。これにより、例えば、燃料として石炭を用いた場合、未燃炭素を減らす燃焼を行い、灰の品質を高めることができる。即ち、水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
を排出する燃焼が可能になり、燃焼に対する制限を抑制することができ、排ガスにNH
3
を投入して脱硝する必要がないので、配管の腐食などの発生を抑制することができる。
【0010】
「水に対し不溶性のNOを主に含む不溶性のNO
X
」「水溶性の窒素酸化物」における「水」とは、「純水」だけの意味ではなく「水溶液やスラリーなど」を含む意味である。
(【0011】以降は省略されています)
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