TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025005263
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-16
出願番号2023105393
出願日2023-06-27
発明の名称塩基性炭酸銅の製造方法および酸化銅の製造方法
出願人古河ケミカルズ株式会社
代理人個人
主分類C01G 3/00 20060101AFI20250108BHJP(無機化学)
要約【課題】塩素などの銅塩由来の不純物量が低減された塩基性炭酸銅を製造可能である塩基性炭酸銅の製造方法を提供する。
【解決手段】銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ水溶液Aと、を同時に反応槽内に供給する工程Aと、銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属水酸化物を含むアルカリ水溶液Bと、を同時に反応槽内に供給する工程Bと、を含み、前記アルカリ水溶液BのpHが前記アルカリ水溶液AのpHよりも大きい塩基性炭酸銅の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ水溶液Aと、を同時に反応槽内に供給する工程Aと、
銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属水酸化物を含むアルカリ水溶液Bと、を同時に反応槽内に供給する工程Bと、
を含み、
前記アルカリ水溶液BのpHが前記アルカリ水溶液AのpHよりも大きい塩基性炭酸銅の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ水溶液Aと、を同時に反応槽内に供給する工程Aと、
銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ水溶液b1と、アルカリ金属水酸化物を含むアルカリ水溶液b2と、を同時に反応槽内に供給する工程Bと、
を含み、
以下の<手順>により得られるアルカリ水溶液BのpHが前記アルカリ水溶液AのpHよりも大きい塩基性炭酸銅の製造方法。
<手順>
前記アルカリ水溶液b1の単位時間あたりの供給量をX
b1
mL/分、前記アルカリ水溶液b2の単位時間あたりの供給量をX
b2
mL/分としたとき、X
b1
mLの前記アルカリ水溶液b1とX
b2
mLの前記アルカリ水溶液b2とを混合する。
【請求項3】
請求項1または2に記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Aの後に前記工程Bをおこなう塩基性炭酸銅の製造方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記銅塩が塩化銅を含む、塩基性炭酸銅の製造方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ金属炭酸塩が炭酸ナトリウムを含む、塩基性炭酸銅の製造方法。
【請求項6】
請求項1または2に記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウムを含む、塩基性炭酸銅の製造方法。
【請求項7】
請求項1または2に記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ水溶液AのpHが7.0以上13.0以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
【請求項8】
請求項1または2に記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ水溶液A中の前記アルカリ金属炭酸塩の含有量が0.1mol/L以上10mol/L以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
【請求項9】
請求項1または2に記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Aにおいて、時間当たりの前記アルカリ水溶液Aの供給量を調整することにより反応槽内のpHを6.0以上10.0以下に調整する塩基性炭酸銅の製造方法。
【請求項10】
請求項1または2に記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Aでの反応槽内の温度が25℃以上95℃以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塩基性炭酸銅の製造方法および酸化銅の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
銅メッキ技術は、プリント基盤配線をはじめとして印刷ロール、電解箔、線材等の多くのエレクトロニクス材料の製造に利用されている。それに伴い、銅メッキに用いられる酸化銅に関連する技術が求められている。例えば、酸化銅を製造する際に原料となる塩基性炭酸銅の製造技術もその一つである。
【0003】
特許文献1には、銅イオンを含む水溶液と炭酸イオンを含む水溶液を混合してそのpHを7~10の範囲に維持すると共に、前記水溶液を加熱しながら反応物質を反応させ、これにより析出した反応生成物を濾過分離しかつ洗浄することにより塩基性炭酸銅を得ることを特徴とする塩基性炭酸銅の製造方法が開示されている。また、特許文献1には、銅メッキ処理のメッキ材料として酸化銅の代わりに用いることが可能であると共に熱分解により酸化銅を生成する塩基性炭酸銅に着目し、これを製造するときの副生成物の濾過分離が容易で濾過速度が大きい銅メッキ材料の製造方法を提供することを目的とすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平02-289423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、塩素などの銅塩由来の不純物量が低減された塩基性炭酸銅を製造可能である塩基性炭酸銅の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、以下に示す塩基性炭酸銅の製造方法および酸化銅の製造方法が提供される。
【0007】
1. 銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ水溶液Aと、を同時に反応槽内に供給する工程Aと、
銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属水酸化物を含むアルカリ水溶液Bと、を同時に反応槽内に供給する工程Bと、
を含み、
前記アルカリ水溶液BのpHが前記アルカリ水溶液AのpHよりも大きい塩基性炭酸銅の製造方法。
2. 銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ水溶液Aと、を同時に反応槽内に供給する工程Aと、
銅塩水溶液と、アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ水溶液b1と、アルカリ金属水酸化物を含むアルカリ水溶液b2と、を同時に反応槽内に供給する工程Bと、
を含み、
以下の<手順>により得られるアルカリ水溶液BのpHが前記アルカリ水溶液AのpHよりも大きい塩基性炭酸銅の製造方法。
<手順>
前記アルカリ水溶液b1の単位時間あたりの供給量をX
b1
mL/分、前記アルカリ水溶液b2の単位時間あたりの供給量をX
b2
mL/分としたとき、X
b1
mLの前記アルカリ水溶液b1とX
b2
mLの前記アルカリ水溶液b2とを混合する。
3. 1.または2.に記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Aの後に前記工程Bをおこなう塩基性炭酸銅の製造方法。
4. 1.~3.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記銅塩が塩化銅を含む、塩基性炭酸銅の製造方法。
5. 1.~4.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ金属炭酸塩が炭酸ナトリウムを含む、塩基性炭酸銅の製造方法。
6. 1.~5.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウムを含む、塩基性炭酸銅の製造方法。
7. 1.~6.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ水溶液AのpHが7.0以上13.0以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
8. 1.~7.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ水溶液A中の前記アルカリ金属炭酸塩の含有量が0.1mol/L以上10mol/L以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
9. 1.~8.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Aにおいて、時間当たりの前記アルカリ水溶液Aの供給量を調整することにより反応槽内のpHを6.0以上10.0以下に調整する塩基性炭酸銅の製造方法。
10. 1.~9.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Aでの反応槽内の温度が25℃以上95℃以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
11. 1.~10.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ水溶液BのpHが9.0以上14.0以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
12. 1.~11.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ水溶液B中の前記アルカリ金属炭酸塩の含有量が0.1mol/L以上10mol/L以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
13. 1.~12.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ水溶液B中の前記アルカリ金属水酸化物の含有量が0.1mol/L以上10mol/L以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
14. 1.~13.のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記アルカリ水溶液B中の前記アルカリ金属炭酸塩のmol数に対する前記アルカリ金属水酸化物のmol数の比が1.10以上である塩基性炭酸銅の製造方法。
15. 1.~14のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Bにおいて、時間当たりの前記アルカリ水溶液Bの供給量を調整することにより反応槽内のpHを6.0以上10.0以下に調整する塩基性炭酸銅の製造方法。
16. 2.~14のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Bにおいて、時間当たりの前記アルカリ水溶液b1の供給量および/または時間当たりの前記アルカリ水溶液b2の供給量を調整することにより反応槽内のpHを6.0以上10.0以下に調整する塩基性炭酸銅の製造方法。
17. 1.~16のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Bでの反応槽内の温度が25℃以上95℃以下である塩基性炭酸銅の製造方法。
18. 1.~17のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法において、
前記工程Aおよび前記工程Bで用いる前記アルカリ金属炭酸塩の合計mol数に対する、前記工程Aおよび前記工程Bで用いる前記アルカリ金属水酸化物のmol数の比が1.10以上である塩基性炭酸銅の製造方法。
19. 1.~18のいずれかに記載の塩基性炭酸銅の製造方法により塩基性炭酸銅を得る工程と、
得られた塩基性炭酸銅を原料として酸化銅を得る工程Cと、を含む酸化銅の製造方法。
20. 19.に記載の酸化銅の製造方法において、
前記工程Cにおける反応槽内のpHが9.0以上である酸化銅の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、塩素などの銅塩由来の不純物量が低減された塩基性炭酸銅を製造可能である塩基性炭酸銅の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係る塩基性炭酸銅の製造方法の一例を示すフローチャートである
第1実施形態に係る塩基性炭酸銅の製造方法の一例を示す概略図である
第2実施形態に係る塩基性炭酸銅の製造方法の一例を示すフローチャートである
第2実施形態に係る塩基性炭酸銅の製造方法の一例を示す概略図である
本実施形態に係る酸化銅の製造方法の一例を示すフローチャートである
本実施形態に係る酸化銅の製造方法の一例を示す概略図である
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.塩基性炭酸銅の製造方法
以下、本発明に係る塩基性炭酸銅の製造方法について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

東西電工株式会社
オゾン発生装置
1日前
デンカ株式会社
シリカ粉末
7日前
デンカ株式会社
シリカ粉末
7日前
東ソー株式会社
ホウ素粉末の製造方法
7日前
中外炉工業株式会社
アンモニア分解装置
1か月前
多木化学株式会社
ジルコニウム修飾ニオブ酸ゾル
7日前
JFEスチール株式会社
リンの製造方法
1か月前
国立大学法人東海国立大学機構
炭素材料の処理方法
7日前
富士通商株式会社
積層コンデンサ用電極とその製造方法
25日前
株式会社日本触媒
梱包体
1日前
信越化学工業株式会社
固相反応によるフッ化物の合成法
14日前
三菱鉛筆株式会社
電極形成用スラリー
21日前
三菱重工業株式会社
炭化水素の直接分解方法
29日前
東レ株式会社
グラフェン粉末、グラフェン分散液、組成物および形成物
14日前
株式会社IHI
炭素生成システム及び炭素生成方法
14日前
キオクシア株式会社
硫酸回収装置及び硫酸回収方法
7日前
多木化学株式会社
アミン化合物安定型ジルコニウム修飾ニオブ酸分散液
7日前
株式会社IHI
炭素生成システム及び炭素生成方法
14日前
三友工学株式会社
リチウム回収方法又は中和残渣からの金属回収方法。
28日前
住友金属鉱山株式会社
含フッ素澱物のフッ素溶出量低減方法
1日前
株式会社高純度化学研究所
無水塩化アルミニウムの製造方法
今日
京都府公立大学法人
水素の生産方法、及び水素生産システム
1か月前
ワン、チー ション
グリーン水素生成システムの実施方法
今日
三菱重工業株式会社
熱分解制御装置、および熱分解制御システム
1か月前
多木化学株式会社
ヒドロキシカルボン酸安定型ジルコニウム修飾ニオブ酸ゾル
7日前
日本電気株式会社
ナノカーボン生成装置及びナノカーボン製造方法
25日前
株式会社長岡生コンクリート
炭酸カルシウム粉体の製造方法
1か月前
星歐光學股ふん有限公司
組成物、負極及び電池
今日
デンカ株式会社
シリカ粉末
7日前
デンカ株式会社
シリカ粉末
7日前
株式会社櫻製作所
ドライアイスブロックの製造装置
1か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
負極
1か月前
日本ゼオン株式会社
カーボンナノチューブ分散液の製造方法
21日前
花王株式会社
表面に有機基を有する中空シリカ粒子の製造方法
1か月前
住友化学株式会社
リチウム金属複合酸化物の製造方法及び圧粉体
28日前
学校法人東京理科大学
水素生成燃料体、及び水素発生装置
7日前
続きを見る