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公開番号
2025022662
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-14
出願番号
2023176303
出願日
2023-09-23
発明の名称
リチウム回収方法又は中和残渣からの金属回収方法。
出願人
三友工学株式会社
代理人
主分類
C01D
15/08 20060101AFI20250206BHJP(無機化学)
要約
【課題】リチウム及び無機塩が溶解した被処理液からリチウムを高純度で回収することができるリチウム回収方法、及び中和残渣から固液分離し、ろ過工程から生成される中和残渣からの金属回収方法を提供する。
【解決手段】
リチウム回収方法は、リチウム及び無機塩が少なくとも溶解した被処理液に炭酸ガスを混合する及び/又は水溶性の炭酸塩を添加する炭酸化工程S9と、フッ化水素酸を同時滴下工程S10により析出したフッカリチウムの結晶を含む析出物を洗浄し、被処理液から個液分離するろ過を含む乾燥工程S11では、仕上がり品を最適な水分、粒径、比表面積、嵩密度、吸湿性、多孔質化に調整を図るため、0.26Mpa以上の蒸気圧により噴射出口流速が毎秒200m~650mとなり、5~20Kpaの熱風圧力と250℃~600℃の熱風温度とされている。
特許請求の範囲
【請求項1】
リチウム及び無機塩が少なくとも溶解した被処理液に炭酸ガスを混合する及び/又は水溶性の炭酸塩を添加する炭酸化工程と、前記炭酸化工程により析出した炭酸リチウムの結晶を含む析出物を被処理液から固液分離する濾過工程と、蒸気噴射ノズルから噴射された蒸気と高温気体供給部から供給される高温気体とを混合して過熱蒸気を噴射する構造を備えた蒸気ジェット噴射型乾燥工程とを含むリチウム回収方法。
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【請求項2】
前記蒸気ジェットは噴射ノズルが、処理槽の被処理物供給口の近くに設けられたガス噴入口に向かってその近距離から亜音速から超音速の前記過熱蒸気を噴射し、前記過熱蒸気の出口での流速は、毎秒200m~650mであることを特徴とする請求項1記載の蒸気ジェット噴射型乾燥工程とを含む、請求項1に記載のリチウム回収方法。
【請求項3】
前記高温気体は、高温気体からなり、前記高温気体供給部は、各種抵抗線に電流を流し発熱するジュール熱による加熱方式による又は燃焼バーナーによる燃焼空気をキャリヤ空気高圧送風系により250℃以上600℃以下に希釈冷却し、前記キャリヤ空気送風機の回転数をインバータなどにより5Kpa以上20kpa以下の吐出空気圧力に調整することを特徴とする蒸気ジェット乾燥工程とを含む請求項1に記載のリチウム回収方法。
【請求項4】
前記炭酸化工程前に、乾式スラグを無機酸で浸出してリチウムを溶出する酸溶工程と、前記酸溶出工程により得られたリチウム含有液にアルカリを添加してpHを調整する中和工程とをさらに含み、前記pH調整工程により析出した析出物を得る中和残渣から固液分離する濾過工程と、請求項1~3のいずれかに記載の前記蒸気ジェット噴射型乾燥工程とを含み、前記ろ過工程から生成される中和残渣からの金属回収方法。
【請求項5】
前記高温気体は、加熱した不活性ガス又は過熱蒸気からなり、前記混合気体の酸素濃度は、1%以下の低ないし脱酸素空間での粉砕乾燥処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のリチウム回収方法。
【請求項6】
前記乾燥工程で製造された不適正なる水分・粒径・比表面積・多孔質の乾燥品を、前記乾燥装置ホッパーにフィードバックする移送装置とを含み、新入の湿性被処理物と混合調質して、再度、供給、乾燥工程を繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載のリチウム回収方法。
【請求項7】
前記乾燥工程のエジェクタの給気口近傍において、0Kpa以上20kpa以下の正圧となるよう前記高温気体を供給することにより、蒸気と高温気体との混合気体の蒸気比率を相対的に低下させることを特徴とする請求項1に記載のリチウム回収方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムが少なくとも溶解した被処理液からリチウムを回収するリチウム回収方法又は中和残渣からの金属回収方法、特に、EV等廃リチウムイオン二次電池からリチウムを回収する際に用いられるリチウム回収方法に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動車のEV化の加速に伴い、使用済みリチウムイオン二次電池からリチウム等の特定重要物質のリサイクルを含む法規制の観点から、リチウム回収のニーズが増加している。このリチウムイオン二次電池の正極には、正極活物質として例えばコバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムなどのリチウム遷移金属酸化物が使用されており、廃リチウムイオン二次電池から有価金属のコバルトやニッケルを回収していた。
【0003】
一方で、廃リチウムイオン二次電池からリチウムを回収する方法は、従来、焙焼処理したリチウムイオン二次電池破砕粉末からの回収に限られていたが、近年リチウムの原料単価が急騰し、リチウムイオン二次電池の需要がますます増加している上、今後も廃棄物の増加が予想されるため、リチウムを効率よく回収することが資源の有効利用と持続可能な社会に向けての観点から極めて有益であり、リチウムを効率よく回収する方法として、炭酸リチウムにフッ化水素酸液を滴下反応させることでフッ化リチウムの結晶として析出させ、洗浄、ろ過、乾燥することによる回収方法等が提案されている。
【0004】
例えば、ろ過による固液分離した後、常法により固形分を乾燥させた場合、一次粒子径の大きい形状の整った高純度炭酸リチウムを得ることは難しく、回収炭酸リチウムはそのままではリチウムイオン2次電池の正極材原料として使用できないという課題がある(特許文献1参照)。
また、固液分離した後、常法により固形分を乾燥させた場合の実施例では、平均粒径は12.2μmであり、比表面積は1.3m
2
/gであり、電解液と接触する粒子表面という点で、改善に余地がある(特許文献2記載の実施例1参照)。
また、固液分離した後の乾燥仕上がりを、多孔質化することにより、反応式LiF(個体)+HF(気体)→ LiHF
2
(個体)に従いスムーズに合成反応が進行することを見い出したが、多孔質化する解決方法が示されていない(特許文献3)。
そして、乾燥後のフッ化リチウムの水分や酸素成分と五フッ化リンが反応し、その生成物がオキシフッ化リン(POF
3
)とフッ化水素(HF)等に分解してリチウムイオン二次電池の電解質内に混入することがある。これらは、電池反応を阻害するため、好ましくない。更に、これらが電池内に組み込まれた場合、電池が膨張し、重大な問題を引き起こす可能性がある(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭62-252315号公報
特開2022-095988号公報
特開平01-072901号公報
特開2008-156190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1によれば、Li
2
CO
3
+CO
2
+H
2
O→2LiHCO
3
により行われる炭酸化工程により得られた該炭酸水素リチウム水溶液を精密濾過し、不溶物を除去した後、濾液を加熱して、徐々に起こる炭酸水素リチウムの分解反応により、炭酸リチウムを析出させ、これを常法により固液分離した後、固形分を乾燥させ、一次粒子径の大きい形状の整った高純度炭酸リチウムを得ることができ、平均粒子径が10乃至100μm、好ましくは30乃至80μmが望ましく、10μm未満では不純物の含有量が多くなると共に凝集性の粒子になりやすく、100μmをこえると均一な柱状形状の粒子ができにくいといういう問題があった。
【0007】
特許文献2によれば、炭酸リチウム水溶液により洗浄した後、粉末を含むスラリーを濾過後、得られた粉末を乾燥する本実施形態において、乾燥温度、水分率、平均粒径、比表面積について下記のような課題が記載されている(段落番号0026~0027、0042~0043)
[乾燥温度]
80℃未満の場合、洗浄後の粉末の乾燥が遅くなるため、粉末表面と粉末内部との間でリチウム濃度の勾配が生じ、得られる正極活物質の電池特性が低下することがある。
一方、350℃を超える場合、粉末表面付近の結晶構造が崩れ、得られる正極活物質の電池特性が低下することがある。これは、洗浄後の粉末の表面付近の結晶構造は、化学量論比にきわめて近いか、もしくは若干リチウムが脱離して充電状態に近い状態になっており、崩れやすくなっているためであると考えられる。
また、乾燥時に、炭素および硫黄化合物成分を含有する雰囲気下、または真空雰囲気下で乾燥すると、粉末中の炭素量および硫黄量が変化し、期待する効果が得られない
[水分率]
乾燥後の粉末の水分率が0.2重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下となる水分に乾燥することが好ましい。
[平均粒径]
本実施形態の正極活物質の平均粒径は、特に限定されないが、例えば、3μm以上25μm以下であることにより、正極活物質の容積あたりの電池容量を大きくすることができ、安全性が高く、サイクル特性が良好な二次電池を得ることができる。
[比表面積]
本実施形態の正極活物質の比表面積は、特に限定されないが、例えば、1.0m
2
/g以上7.0m
2
/g以下が好ましく、電解液との接触できる粒子表面が十分にある。比表面積が1.0m
2
/g未満になると、電解液と接触できる粒子表面が少なくなり、十分な充放電容量が得られないことがある。一方、比表面積が7.0m
2
/gを超えると、電解液と接触する粒子表面が多くなり過ぎて安全性が低下することがある。
【0008】
特許文献3によれば、フッ化リチウム錯塩の製造方法に関し、固気反応という工程で、フッ化リチウムとフッ化物ガスとを反応させる方法について検討を重ねた結果、酸性フッ化リチウムからフッ酸を脱離させ、フッ化リチウムを多孔質化することにより、反応式LiF(個体)+HF(気体)→LiHF
2
(個体)に従いスムーズに合成反応が進行することを見い出し、水分等の不純物を含まない高純度のフッ化リチウム錯塩を迅速に製造できると記載されているが、多孔質化する方法が示されていない。
【0009】
本特許文献4によれば、炭酸リチウムとフッ酸を直接反応させることによって得られるフッ化リチウムの一般的な製法において、炭酸リチウム、及びフッ化リチウムは、水、及び、濃度の薄いフッ酸への溶解度が極めて低いため、反応と同時に、非常に細かい粒子が析出し、さらに反応は非常に早く激しいため、粒子は、10μm程度に凝集したものが得られ、酸素成分、水分、嵩密度、吸湿性、安息角について下記のような課題が記載されている(段落番号0005,0006、0007,0015、0018,0040)。
[酸素成分]
上述のような凝集が起こることで、未反応の炭酸リチウムが粒子内に取り込まれ、いくら高温及び/又は真空下で、乾燥を行っても、未反応炭酸リチウム由来の酸素成分を低減することが出来ないという課題があった。リチウムイオン二次電池の電解質として使用する場合には、原料中の水分や酸素成分と五フッ化リンが反応し、その生成物がオキシフッ化リン(POF
3
)とフッ化水素(HF)等に分解して製品内に混入することがある。これらは、電池反応を阻害するため、好ましくない。更に、これらが電池内に組み込まれた場合、電池が膨張し、重大な問題を引き起こす可能性がある。
[水分]
水溶液での合成系から分離されたフッ化リチウムは含水率が非常に大きく、通常の乾燥方法では水分を1000重量ppm以下まで低減することは極めて困難であり、乾燥温度を高くするなどの工夫が必要であると記載されている。
[嵩密度]
嵩密度が0.75g/cm
3
以上のフッ化リチウムが得られることにより、吸湿性を抑制することが必要と記載されている。
[吸湿性]
フッ化リチウムは比表面積が大きい粉末状であり、吸湿性に富むため、乾燥を行った後、保管中に空気中の水分を容易に吸湿してしまうという課題があった。
[安息角]
安息角は、粉末のホーパーやサイロを設計する際に重要な因子になる。安息角が大きい粉末は、流動性が悪く、ホッパー内でブリッジを起こし易い。つまりホッパーやサイロの底部の傾斜を中の粉末の安息角よりも大きくしなければ、内部の粉末は完全には排出されないという課題があった。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、リチウム及び無機塩が溶した被処理液からフッ化リチウムの結晶として析出させ、洗浄、ろ過後、過熱蒸気を噴射する構造を備えた蒸気ジェット噴射型乾燥により、二次電池原料としてのリチウムを高品質で回収することができるリチウム回収方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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